続・人間老いやすく、学成りがたし: #英語
ラベル #英語 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル #英語 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023/09/15

やって無駄になるわけではないだろうけど、どれだけ役に立つのか、期待はしない方がいい。

  9月12日の朝日新聞デジタルで、「東京のスピーキングテスト、ベネッセに代わる英国機関にインタビュー」という記事が出ています。

 「東京都内の公立中学生を対象にした「英語スピーキングテスト」の次期運営事業者の候補に、英国の公的な国際文化交流機関「ブリティッシュ・カウンシル(BC)」が選ばれた。」ということで、機関の人間にインタビューした記事なのですが、東京都も懲りないというか、よくやりますよね。

 生徒の英語力を伸ばすために、英語スピーキングテストは多少役立つと思いますし、そのために授業等でも練習するのでしょうから、まったく役にたたないわけではないでしょうが、そのあと続けないと身に着かないですよね。東京なので、進学した高校によってはこれが活きるような学習をする学校もあるでしょうが、すべての学校がそのような取り組みを行うわけではないですし、東京とは言え、英語で会話をする機会が多いわけではないのですから、労力をかける割にはって気が済ますが。

 「2021年全面実施の中学校の学習指導要領では英語の授業は原則英語で行うことになり、言語活動も重視する内容とな」ったわけですが、英語が好きだとか得意だとかいう生徒とってはこれを機にもっと伸びる生徒もいるでしょうが、そうじゃない生徒にとってはただ苦痛なだけで、より一層苦手意識が強くなったりするのではないかと思ったりします。英語に時間をかける分を、その生徒の得意な分野に回して、強いものをつくった方が良いのではないかと思いますが、どうでしょうか。

2023/09/07

自国の言語だけで文化やエンタメを楽しみ、学問もできる国であることは、誇っても良いのでは?

 9月2日の朝日新聞デジタルに、「AIがあれば英語教師は不要に? 「革命的」と語る言語学者の活用法」という記事が出ています。

 立命館大学生命科学部の山中司教授への英語の学習に関してのインタビュー記事なのですが、

「社会言語学的に言えることは、日本語が思っているよりもパワフルだということです。例えば、国内で英語を話せなくて困ったことがあったかと聞いてもあまりないわけです。テレビでは朝から晩まで日本語が流れ、本屋に行っても日本語の本だらけです。でも実はこういう国は少なくて、夜に字幕なしで英語のドラマが放送されたり、ベストセラーの上位は英語で書かれた本だったりというのが海外では普通にあるんです。

 つまり、自国の言語だけで文化やエンタメを楽しみ、学問もできるという国は実は意外と少ない。英語にはかなわないけれど、パワフルな日本語があるためガツガツしなくても済んでしまうんです。」

と述べられていて、これはかなり誇れることなのではないかと思うわけです。

「日本人にとって英語は母語ではなく、割り切りも必要です。(中略)中学レベルの英語で話せるはずだと分かるのに簡単な言い回しが出てこない。英語力が足りないというより、母語話者(ネイティブ)じゃないからです。」

と述べられているように、英語を自由に操れる必要はないわけで、そもそもネイティブのようにはなれない(そのようになれる人もごく一部いるでしょうが)わけですし、言葉は道具ですから、なんとか通じれば良いんです。機械翻訳やチャットGPTがあるのですから、それをとことん利用して、それで話が通じれば良いのです。生成AIの登場で「少なくとも読み書きは、ネイティブに肩を並べられ」るとのことなのですから、機械翻訳やチャットGPTなどは積極的に使えば良いと思います。通じるか通じないかではなく、本来はその中身が重要なのですから。

2023/08/27

「日本史用語翻訳グロッサリー・データベース」、勉強に使えます。

  東京大学史料編纂所が、「日本史用語翻訳グロッサリー・データベース」を公開しています。

 「日本史用語翻訳グロッサリー・データベース」とは、外国語で日本史研究を行う際の補助ツールとして、前近代日本史に関する史料用語・研究概念などの外国語訳・説明を集成し、検索可能にしたものです。2023年7月現在、英語約18,000件、フランス語約1,800件、ドイツ語約6,300件が登録されています。

 単純に、日本史用語がどういう訳語になるのかということを調べることができるだけでもおもしろいですが、既存の外国語訳・説明を集成しているため、訳語がいくつかあるので、それらの訳語を読み比べることで、用語の本質的な意味を考えたりすることもできます。これが意外と勉強になります。

 今後もこのデータベースは充実されていくとのことなので、使っていくことで、いろいろな勉強ができますね。

2023/08/14

子どもに英語を身に付けさせたいなら、母語として確立される時期まで英語圏に行ってしまった方が良いはず。

 8月7日の朝日新聞デジタルに、「過熱する英語の早期教育、「異常な状態だ」 ある言語学者の警鐘」という記事と、「幼児の英語教育のカギは「漆塗り」 親に必要な心構えとタブーとは」という、英語教育に関する2つの記事が出ています。

 「母語がまだ確立されておらず、自分で母語をコントロールできない子どもに、大人が英語だけの環境を人為的に与えるのはどう考えてもおかしな話です。」という慶応大名誉教授の大津由紀雄さんのコメントは、まさにその通りです。言語は思考のベースになりますから、英語でも日本語でもなんでもいいので、本人が母語として思考のベースになる言語をきちんとマスターしないと、物事を論理的に考えるということができなくなってしまいます。

 「音声やリズムなど、英語らしい音に関しては、聞くのも話すのも幼いうちから英語を始めた方がネイティブに近づ」くことは事実ですが、英語で意思疎通ができて考えを伝えられることを目指すならば、つまり日本語で考えて、それを英語に直して話せるようになるのならば(子どもに英語を身につけさせようと、未就学児を英語主体のプリスクールに通わせたり、英語環境の民間学童保育に小学生を預けたりする親の多くはおそらくこのレベルを意識しているのだと思いますが)、まずは母語をコントロールできるようになって、つまり日本語で物事を論理的に考えることができるようになってからでも、遅くはないはずです。

 もし、ネイティブと同等になることを目指す、つまり母語を英語にしたいのならば、日本にいないで英語圏で生活しないとダメでしょうね。物事を英語で考えて英語で話すためには、英語での思考にならないといけませんから、日本に居ては実現できないでしょう。

 そもそも都市部にいれば英語で会話する場面もあるでしょうが、地方では日常生活において、ほとんどそのような場面はありませんし、おそらく今後もそれは大きくは変わらないでしょう。すべての人が都市で働くわけではありません。ましてやそれほど多くの人が海外へ出ていくわけでもないでしょう。日本に育ち、日本で生きていくのならば、日本語でしっかりと論理的に物事を考えることができる方が、より重要なことです。もしそれを英語で話されければならない機会があったとしたら、通訳を使ったり、翻訳機を使ったりすれば良いだけです。日常生活のなかで英語を使うならばそれほど難しいことを考えなくても良いわけですが、仕事や学問などで英語を使う必要が出てきた際には、英語で話せるかどうかよりは、話しの中身に意味があるかどうかが問題になるわけですから。