続・人間老いやすく、学成りがたし: #部活動
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2023/08/29

音楽演奏の評価は、耳で聴く音よりも「視覚」が優劣に影響する⁉

 8月26日の朝日新聞デジタルに、「吹コンの評価を決するのは音ではない? 検証:世界を揺るがした研究」という記事が出ています。

 ネタのもとになっているのは、結論として「音楽演奏の評価には、耳で聴く音よりも「視覚」が優劣に影響するとする」とした「Sight over sound in the judgment of music performance」という論文で、この現象は「サイト・オーバー・サウンド効果」と名付けられています。

 演奏の評価にあたっては「音が重要」とするのがもちろんなんですが、過去の音楽コンクールのファイナリスト3人の演奏について、音のみのデータと映像のみのデータで優勝が誰かを判定してもらうと、プロでも映像のみの方が正解率が高く、音と映像でも映像のみの方が良かったという結果が出たという実験結果です。つまり、映像のみが一番結果が良かったということです。

 社会的判断は、視覚情報と聴覚情報の両方に基づいて行われ、聴覚情報が意識的に評価されている場合でも、視覚情報が優位にあるということで、これは正直納得のいく結論ですね。現在はすっかり映像が多い時代ですが、音楽を聴く際にも、ただ音を聞くだけよりも映像付きの方が楽しいですよね。歌手や演奏家のパフォーマスだけではなく、歌っている時の表情だったり、演奏している時の動きだったりが「カッコイイ」ってことはよくあります。

 朝日の記事は吹奏楽の話ですが、この論文を受けて来年あたりから吹奏楽コンクールでのパフォーマンスが変わってくるところが出てくるのでしょうか?あるいは、この論文をもとに研究することで今までとは違ったところが上位に上ってくるという動きはあるのか気になりますね。 

2023/08/18

死の危険と隣り合わせでの部活動って、何故やるの?

  8月11日の朝日新聞社説は、「猛暑と部活動 子の安全を守るために」というタイトルです。

 ここ例年の暑さは、昔の暑さとは明らかに違います。非常に危険な暑さです。「熱中症警戒アラート」が頻発するような暑さのなかで、運動をするなんて非常に危険だと誰もが想像できるのに、何故やるんでしょうか?そうまでして部活動をやる理由って何なのでしょうか。「関係者は熱中症の知識を十分身につけ、子どもの安全を第一にした対応をとってほしい。」などと悠長なことを言っているこの社説って、何を考えているのかと思います。

 同じ運動をしている子どもたちでも、家に帰ってからの状況は違うので、前日夜更かしした子どももいるかもしれませんし、エアコンで体調が悪くなっている子どももいるかもしれません。それでも、この暑さでなければ、多少気分が悪いとかで済むかもしれませんが、子どもの安全を守ることを優先するのならば、少なくとも日中に運動はしないとすべきです。

 「大会で良い成績を残して入試でアピールしたい」と言っても、それが将来どの程度のメリットがあるのでしょうか。自分自身は、特に運動が苦手だったわけではありませんでしたが、運動よりも文化的・学問的な方がおもしろくて、運動は体育の授業程度しかやってこなかったですが、それで何かデメリットがあったかどうかはわかりません。あったかもしれませんが、運動しなかったことを後悔するほどでもないので、気が付かないのでしょう。

 別に運動したい人を否定するわけではありません。それに打ち込もうと思う人はそれで良いと思いますが、しかし命の危険があるようななかで練習する必要はないでしょう。そのような練習をしなければ勝てないというのならば、そもそもそれほど上手くないのでしょうから、ある程度見極めが必要です。大人のエゴで、子どもを危険にされるようなことはもってのほかです。

2023/05/04

公立中学の部活の「地域移行」、高校でも検討して、受け止め方を考えなければならない時期に入っているのではないでしょうか。

 この連休中、高校の部活では大会などが行われていると思いますが、この時期中学校の部活は何をしているのでしょうか?中体連は夏にあると思うので、この時期は普通に練習で、連休中も多少は練習をするのかな?

 5月1日の朝日新聞デジタル静岡版に、「部活の地域移行、新たな形手探り 地元で活動続けたい子どものために」という記事が出ています。今年度から段階的に始まる公立中学の部活の「地域移行」について、静岡市の「シズカツ」と、掛川市の「掛川未来創造部Palette(パレット)」に関しての記事です。

 静岡市の「シズカツ」は、「種目や地域の状況に応じて市教委が近隣校のグループ(エリア制)を指定し、拠点校を中心に活動するというもので、このチームで中体連の大会にも参加することを想定」し、「主に休日に住民らによる専門的な「地域指導員」を確保することで、充実した指導を受けられる環境を整えようとしている」もので、「26年度から「シズカツ」の市内での全面的な実施を目指す」とのことですが、「部員数について、20年時点で351部中81部が10人以下と大会参加など多様な活動が難しくなっている」ことからも、このようにしていかないと活動がままならないようになってきているので、必要な動きです。

 「掛川未来創造部Palette」は、現在はNPO法人「日本地域部活動文化部推進本部(POCCA、ポッカ)」が運営していて、市内の五つの中学から中学2、3年の21人が集まり、ダンスやアート、声劇、ITなどの活動に取り組み、週2回、2時間程度集まり、外部の指導者からオンラインなどで指導を受けることもあるというもので、「シズカツ」に比べれば、部活というよりは、地域のクラブというイメージですが、掛川市も26年度までに、市立中学校の部活動の全面的な運営を、新たに設ける地域の団体に移行し、休日だけでなく平日の部活動も学校から切り離す方針とのことです。

 シズカツは学校を中心に活動する動きなので、移行しやすいのではないかと思いますが、地域指導員の確保が非常に重要なポイントです。一方掛川市の方は、Paletteのような地域団体の存在が必須で、どの程度地域団体ができるかが重要なカギとなるわけです。

 これら、どちらもそれぞれの地域が活動の中心となるのですが、これが高校に行くとまた状況が変わってくるわけですが、せっかく地域を中心とした活動を育てても、高校へ行ったらまた学校単位での部活ということになれば、中学校3年間のためだけの地域団体などの活動が低迷してしまうことになりはしないか、などど思うので、高校の部活も地域へ移行することを、真剣に検討する必要があるのではないでしょうか。

2023/04/28

「教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】」が公表されました。

 今日4月28日、文科省が2016年度(平成28年度)以来、6年ぶりの調査である令和4年度の「教員勤務実態調査【速報値】」を公表しました。

 「概要版」でポイントを拾ってみると、

・「前回調査(平成28年度)と比較して、平日・土日ともに、全ての職種において在校等時が減少したものの、依然として長時間勤務の教師が多い。

・「「平日については、主に、「授業(主担当)」、「朝の業務」、「学習指導の時間」(小学校)が増加し、「学校行事」、「成績処理」(小学校)、「学校経営」(小学校)、「学年・学級経営」(中学校)、「生徒指導(集団)」(中学校)の時間が減少している。
・「土日については、主に、「学校行事」、「部活動・クラブ活動」(中学校)の時間が減している。

・「長期休業中(8月)の平日(20日)のうち、所定の勤務時間を勤務した日数は、小学校5.6日、中学校 8.4日。
・「 長期休業中(8月)の勤務日に係る在校等時間は、10・11月と比べて短い。

① 「教諭」の平日の在校等時間は、小学校・中学校共に、特に40歳以下の減少幅が大きい。
② 小学校・中学校共に有給休暇の取得日数が増加している。
③ 部活動顧問の週当たりの活動日数は減少している。
④ ほぼ全ての小学校・中学校で、学習評価や成績処理について、ICTを活用した負担軽減にする取組が実施されている。

以上のような結果となりました。

 ただ、これって、あれだけ世間を騒がしたタイミングで行った調査ですから、必然と「少なくなるように」何らかの配慮が働いた可能性があるような気がします。本当の実態とは微妙に違うのではないか、全国の先生の中には、この結果に違和感を感じる人がいるのではないか、などと思ってしまいます。勘ぐりすぎかなぁ?

2023/03/16

茨城県高野連理事、WBCで盛り上がっているタイミングを狙って、記者会見したのかなぁ?

  3月15日の朝日新聞デジタルに、「茨城県高野連、部活時間「上限」撤回求める 「生徒が県外流出する」」という記事が出ています。

 茨木県が「公立中高の活動は、平日は中高ともに2時間、休日は中学で3時間、高校で4時間をそれぞれ「上限」と」する方針を示したことに対して、県高校野球連盟専務理事が「上限という表現の撤回などを求め」て記者会見を開いたという記事です。

 県は、3月10日に「準備期間が不足しているとして、高校では新3年生の最後の大会まで延期すると発表し」ているのですが、県高校野球連盟専務理事が県にクレームをつけた形になったわけで、この理事の会見に対する批判がSNS上で散見されるように、この会見は印象が良くないですね。

 もちろん、この理事のクレーム内容はもっともなことなのですが、長時間部活動をやる代表的な存在が野球部ですし、夏の地域大会での応援動員を始め、いろいろな部分で野球部が別扱いされる場面が多いことに対して、内心こころよく思っていない人がそこそこいるのはずなので、今回の会見はその部分に火が付きそうですね。正直言って私も、このニュースを見た直後は、「なんで高野連の理事が文句言ってるんだろう」って、少しイラっとしましたから😅

 WBCが盛り上がっているので、それに便乗しての会見なんですかねぇ?

2023/01/29

小中高生の睡眠不足と学校の関係、改めて整理して考えるべきです。

  昨日1月28日の朝日新聞デジタルに、「小中高生の睡眠障害、小児科医に聞く治療法 スマホだけではない原因」という記事が出ています。

 睡眠障害の原因として、小児科医が次の3つをあげています。

①塾や部活で睡眠時間が短くなっている

②ゲームなど電子機器の使いすぎで睡眠不足になっている

③ふとしたきっかけで学校に行きにくくなり、朝いつもの時間に起きられなくなって悪循環にはまってしまう

 ①につながることとして、「塾で夜遅くまで受験勉強をしたり、部活でスポーツや楽器を遅くまで練習したりといった「授業外にやらなければいけないこと」が多すぎる」と指摘しています。受験勉強は、それを必要とする入試のあり方を考えなければならないですが、部活で遅くまで練習するということが要因としてあるというのは問題です。また、逆に「いわゆる「帰宅部」の子が目標を持ちにくくなり、②のような状態に、より陥りやすいとも感じ」るというのも、「学校で部活ありき」がもたらした弊害なのではないでしょうか。

 今日1月29日の朝日新聞デジタルに、「学校の始業時間、早すぎませんか? 睡眠不足解消のためのハードルは」という記事がでていて、朝は、9時15分までに入室し、朝のSHR、授業という中央大学高校の事例が出ていて、6時間目が終わって、帰りのSHR終了が16時ですが、その後部活があったり、7時間目、8時間目があったり(8時間目の終了は18時10分)、最終下校は19時です。この高校の生徒は、おそらくこの後塾に行ったりするのでしょうから、かなり遅くなりますよね。また、時間割をよく見ると8時〜9時に、0時限〔特別講座、自由選択科目、補講、補習〕があることになっているので、そうなると他校とあまり変わらないですよね。

 28日の記事に、補習も含めて午後3時には学校が終わるドイツの話が出ていますが、それで良いのではないでしょうか。そもそも学校の始業が早いのが問題なのではなく(むしろ学校は早くから始めて、早く終わる方が良いと思っています)、学校の終了時間が遅いのが悪く、また社会全体も夜型生活になっているので、子どもが遅くまで起きていることがあまり気にならないのが問題なのではないかと思います。

 現在電気代が高騰していますが、社会全体が煌々と電気をつけているわけで、それをやめれば必要な電力も減って(工場とかは別ですが)、電気代も高くならずに済むのではないかと単純に思うのですが。

 そもそも温暖化で火力等の発電は、今すぐにでも停止した方が良いとしているのを、その分を原子力で、などと言っているわけですが、大都市でも、真夜中まで電気をつけておく必要がどれほどあるのでしょうか?大人も、子どもも早く寝ましょう!そうすれば、電気代も節約になるし、より健康的になるのではないでしょうか。少子化問題にも、多少影響するかもしれません。もっと自然と共存した生活に転換していくことが、この先必要な社会になるはずですので、まずは「早く寝る」ということから始めていくのは、あまり無理ではないと思います。

2023/01/27

掛川市は「部活動は実質廃止」。

  昨日1月26日の中日新聞デジタル静岡版に、「掛川市教委教育長「部活動は実質廃止」 地域移行へ検討部会」という記事が出ています。

 「実質、部活動は廃止。最終的には学校から切り離していく方向」として、「二〇二六年夏の地域移行に向け、四月に種目検討部会、六月に連絡協議会を設置する」との方針が述べられました。

 構想では、「「市スポーツ協会、市文化財団を中心に、民間の公認地域クラブも加わって新たに「かけがわ地域クラブ(仮称)」を組織し、平日を含めて運営する。部活動を学校教育から生涯学習の一環に位置づけ、指導報酬や会場費、事務局費などは会費制で賄う」ということです。

 掛川市、思いきったなぁと思いますが、さすが、昭和54年に全国に先駆けて「生涯学習都市宣言」をした街だけのことはありますね。やるなら、このくらいやらないとダメです。地域移行は少し先になりますが、どうなるか楽しみです。

2022/12/17

茨城県で、公立中学校・高校の部活動の1日の活動時間に上限設定。

 今日12月17日の朝日新聞デジタルで、「部活動は平日2時間、朝練は大会直前だけ 茨城県、中高へ上限設定へ」という記事が出ています。

 茨城県で、公立中学校・高校の部活動の1日の活動時間を、平日は中高ともに2時間休日は中学で3時間、高校で4時間をそれぞれ「上限」とした方針が出されました。

 「高校の1週あたりの休養日は、中学と同じく平日1日、休日1日の計2日間、活動時間の厳守や休日の確保によって、出場大会数の抑制を促し休日の確保などが守られているかどうかは、学校外からも確認できるよう、活動実績をホームページで公表してもら」い、「休日に部活動指導にあたる教員を、中学では2025年度末に、高校では26年度末にゼロにするとの目標も掲げた」ということです。

 これを来年4月から実施するとのことなのですが、平日の部活動は16時くらいから始めるとすると18時くらいまでで、片付けなどをしても、19時ころには終わるってことですし、休日も高校で4時間なので、半日しか活動しないということになります。運動部が遠征する場合や、合宿などはどう考えるのか、この記事ではわかりませんが、ただかなり活動時間が減るのは間違いないように思われます。これが現場の教員はともかく、保護者にどう受け止められるのか、気になるところですが、現場の教員にとって良い方向になることを期待して、またこのような動きが他の都道府県に広まることを期待して、今後の動向を見ていきたいと思います。

2022/11/12

掛川市も市立中学校の部活動の運営を、地域の団体に移行する方針を示しました。

  昨日11月11日の朝日新聞デジタル静岡版に、「掛川市立中の部活動の運営、地域団体に移行へ 増える生徒の選択肢」という記事が出ていました。

 掛川市は、「平日も含め部活動の運営を学校から切り離す構想」で、「市スポーツ協会や市文化財団などを束ねる「かけがわ地域クラブ」(仮称)をつくり」、「どの学校を拠点にしている部にも、参加できるようにする」とのことです。また、「移行後は、教員も地域の一員として、自由に参加することを想定」しているとのことです。

 掛川市のこの構想こそ、自分が以前から主張していた内容に近いですね。部活動は「教育課程外」の活動ですから、法令上、学校が設置、運営する義務とはされていないものなので、掛川市のような形でも、まったく問題はないわけです。むしろ、部活動を完全に学校から切り離して、「学校は勉強をするところ」というふうにして、部活動はやりたい者だけがやるというのが本来の姿のはずです。現在は、教員の中にも、部活動をやりたくて教員になっている人がいますから(本当はおかしいことなのですが)、この掛川市のやりかたならば、そういう人も文句はないでしょう。2026年度までに移行するということですが、もう少し早くできないのかと思ってしまいますが、どう展開するか、期待したいところです。

2022/10/31

沼津市の中学校部活動が、2023年度以降、どのようになるのか、興味津々です。

  昨日10月30日の中日新聞デジタル静岡版に、「中学校部活動、週3日に制限 沼津市、来年度から」という記事が出ています。

 沼津市が、「市立中学校の部活動を、2023年度から平日は週三日に制限することを決めた」という記事なのですが、これって、中体連の大会で明らかに沼津市内の中学校が弱いということになるんでしょうか。もし、そうなると、沼津市内の市立中学校へ進学しない、市外へ引っ越すという選択をする子どもが出てくる可能性があるかもしれませんね。

 逆に、沼津市内の中学校が特に弱くもならないという結果が出るのが、一番おもしろいのですが、実際はどうなるでしょうか。

 記事に「生徒は空いた時間を部活動では取り組めないスポーツや学習塾での勉強などに生かせるメリットがある」としていますが、これはそのためにお金がかかるということだと思うのですが、保護者はどう思っているのでしょうか。

 沼津市内の中学生とその保護者がどう思っているのか、声を聞いてみたい気もしますね。沼津市教委は、そういうアンケートとかとらないんでしょうか。

 また、これが数年たって、高校に入る時、どのようになるのかも気になりますね。他の市町で、追従するところが出てくるのかも、気になるところです。

2022/09/24

沼津市で、2023年度から中学校の部活動が、週3日に制限される予定です。

  9月22日の朝日新聞デジタル静岡に、「中学の部活存続へ「体制構築」 沼津市教委が週3日に制限」という記事が出ています。

 2023年度から、「平日の活動日は週3日とし、活動の終了時刻は午後5時をめどとすることで、市内をそろえていきたい」と、沼津市の教育長が定例記者会見で述べたものです。

 「教員の働き方改革のために子どもが犠牲になるのでは本末転倒だ」とし、「スポーツや文化・芸術を楽しむ機会が失われないような体制を構築していきたい」と述べたとされていますが、現在の多くの中学校は、部活動が事実上全員強制加入であり、用意された部活動の中から選択せざるを得ない状況だと思いますので、楽しんでやっている生徒もいるでしょうが、一方で必ずしもそうではない生徒もいるのです。むしろ、地域へ移行する方が、選択肢が広がり、本当にやりたいことができるということも考えられるのです。沼津市規模ならば、地域でのスポーツや文化・芸術活動がそれなりに存在すると思われるので、素人の教員が無理に指導する部活動よりも、生徒の能力を活かせる可能性が高まるのではないかと思います。

 沼津市内では、既に8月から、「アマチュア吹奏楽団が中学生のための楽団「沼津ブラス・フロンティア」を立ち上げ、休日に指導を行うプロジェクトがスタートしている」とのことですから、学校や教育委員会が積極的に地域への移行の動きを行っていけば、他にもいろいろな組織が受け入れる準備を進めていくのではないでしょうか。

2022/08/11

文化庁の 「文化部活動の地域移行に関する検討会議提言」が公開されています。

  8月9日に文化庁で開催された「文化部活動の地域移行に関する検討会議(第7回)」で、「文化部活動の地域移行に関する検討会議提言」が出されています。

 学校の部活動に関しては、運動部が経済産業省が中心、文化部は文化庁が中心で、文科省は何しているんだという感じはしますが、とりあえず学校から部活動を切り離す方向に進むのであれば、どこが音頭をとっても良いので、しっかりと検討してくれることを期待していますが、中学校の文化部は運動部に比べて数も少なく、運動部と並んで教員にとって負担となりそうなのは吹奏楽部くらいだと思いますが、逆に言えば中学校ではそれほど文化部の活動が活発ではないわけですから、現状では教育的意義は薄いと言わざるを得ません。だとしたら、文化部の方が学校から切り離しやすいと思われます。

 今回の提言では、「今後の目指す姿」として、「単に文化部活動を学校から切り離すということではなく、子供たちの望ましい成長を保障できるよう、地域の持続可能で多様な文化芸術等に親しむ環境を一体的に整備し、地域全体で子供たちの多様な文化芸術等の体験機会を確保する必要がある。このため、地域の実情等に応じ、適正なガバナンスを確保した文化芸術団体等が組織化され、指導を希望する教師を含め専門性等を備えた指導者やふさわしい施設を確保し、適正な活動時間の中で多様な活動が提供されることを目指すべきである。」とされていますが、ある程度の人口規模を持つ地域でしたらそれも可能ですが、逆にそうじゃない地域では難しいでしょうね。まぁ、運動部の問題も同じで、地域の実情をきちんと認識しているわけではないでしょうから、仕方が無いですが…。

 一方で、「高等学校等については、義務教育を修了し進路選択した高校生等が自らの意思で文化部活動への参加を選択している実態や、多様な教育活動が行われる高等学校の中で文化芸術等に特色を有する学校が存在することなどの面で、中学校等とは異なる状況にある。」という認識は、これもあまり実情を把握していないなぁと思いますが、確かに「文化芸術等に特色を有する学校が存在する」のは事実ですがその数は多くないですし、高校での文化部への参加の選択も、部活動加入を強制されて運動部を避けた結果ということが多いのではないかと思います。まぁ、中学校での部活動の在り方が変われば高校も変わるというのは、文化部でも同じだと思います。とにかく学校から部活動を切り離すということを早急に実施してくれないと何も変わりませんので、すぐにでも実施してくれることを望みます。

2022/07/21

今や高校野球でも「食トレ」が大事なんですね。

  7月17日の朝日新聞デジタル静岡版に、「茶色いご飯や特注プロテイン…練習中の補食、静岡の高校野球では」という記事が出ています。

 オリンピック選手などが、食事の管理をプロに頼むという話は、東京オリンピックがあったことから話題になりましたが、今や高校野球もそのようなことを気にするようになっているんですね。

 もっとも、記事のなかにもあるように、「普段の食事」を大事にしないと、いくら補食だけ気を付けても意味が無いわけですから、高校生のマネージャーがそこまでやるのはなかなか難しいでしょうね。そうなると、栄養指導をきちんとやってくれる大人が必要であり、そのような人物をつけることができている学校が強いということになっていくわけです。結局、高校野球も部活動にお金をかけているところが必然的に強くなっていくわけで、全国的にも私学が強く、甲子園は、多少公立の伝統校が出てきますが、やはり私学が多いというのが現状で、現在行われている公立中学校の部活動の地域移行の動きが進んでいけばいくほど、全国大会には公立校は少なくなり、私学が中心の「私立学校全国大会」状態になっていくのではないかと思っています。個人的には別にそれでもかまわないと思っていますが、それではダメだという向きもあるでしょうね。

2022/07/13

文化部も地域に移行させて、学校から部活動を全廃すれば良いと思います。

  昨日7月12日の朝日新聞デジタルなどで、12日に、中学校の文化部活動の地域移行を議論している文化庁の検討会議で、運動部と同様に、令和7年度を目標に休日の活動を地域の文化芸術団体などに移行させるとする提言案をまとめたことがニュースになっています。

 個人的には、学校から部活動を全廃し、学校は「勉強」だけをする場所にするのが良いと思っています。「勉強」だけになった学校は半日程度とし、地域で実施されているスポーツや文化活動に参加できる時間を用意しておく、もちろんやりたくない子どもは参加しなくてもよいという形です。問題なのは、地域に移行した活動に参加するためには活動費がかかるという点ですが、これまでこの活動費が、教員に負担をかけることで「なし」になっていたわけで、受益者負担で、やりたい子どももしくはやらせたい親が、応分の活動費を負担するのはやむを得ないと思います。こうすれば、もちろん大会等のシステムも変わり、高校でも部活動の在り方も変わることになります。これにより、学校の教育力をあげる、教員の働き方を変える(教員になる人材自体が変わると思うので、教員の質も変わるでしょう)などが実現できるのではないかと思います。やるならそこまでやる必要があるでしょう。

2022/06/09

運動部活動の地域移行に関する検討会議提言について

 6月6日、スポーツ庁の運動部活動の地域移行に関する検討会議において、「運動部活動の地域移行に関する検討会議提言」が取りまとめられました。

 中学生の運動部について、令和5年度から開始して、3年後の令和7年度末を目途に、休日の部活動から段階的に地域移行していくことを柱とするものですが、これってそもそも何で中学校の運動部限定なんでしたっけ?

 生徒数の減少、競技経験のない教師が指導、休日も含めた部活動の指導って現象は、中学校だけではなく、高校でも同じですし、文化部だって同じです。また学校の働き方改革を推進し、学校教育の質を向上させる必要性も中学校だけではありません。中学校を変えていけば、段階的に高校も変わっていくということなのでしょうか。もしそうならば、高校が変わるのは、中学校が変わってから後ということになりますが。あるいは高校は変わらなくても良いということなのでしょうか。まぁ、高校の部活動のなかには、かなりの経済的効果があるものがあることは事実ですし、社会が動く要因にもなっている部活動がありますから、むしろそこは変えたくない人もいるのでしょう。

 また、この提言の第9章「関連諸制度等の在り方」の部分で、学習指導要領、高校入試、教員採用の点にまで及んでいるのは、スポーツ庁として行き過ぎなのではないでしょうか。ここは文科省と詰めたうえでないと、ただ言いっぱなしになるだけで、せっかく指摘しても意味がないです。言うのでしたら、裏付けをちゃんと取ったうえで、責任のある提言にしてもらわないと。

 なんか、いまいちな感じです。

2021/10/12

スポーツ庁で、運動部活動の地域移行に関する検討会議(第1回)

  10月7日、スポーツ庁で、学校の運動部活動の民間委託を、2023年度から全国で段階的に進めるため、関係団体が課題を話し合う「運動部活動の地域移行に関する検討会議」の初会合が開かれました。

 正直言って今までの部活動の在り方は異常だったと思います。「部活動未亡人」なる表現があるくらい、部活動に時間を取られて、家庭を顧みない(顧みれない)教員が多くいたわけです。教員の「働き方改革」を考えるうえで、部活動を学校から切り話すことは、かなり大きなポイントになるわけですが、それに関する話し合いがやっと始まったといったところです。

 今回の検討会議資料、「運動部活動の地域移行に関する検討会議における検討事項(案)」の中でも、「2.地域移行する前の運動部活動の在り方」の2つ目のポイントとして、以下のような表現があります。 

○学校の働き方改革に対応するとともに、適切な指導体制を整えるため、教師が運動部活動の指導や大会等の引率をするという現行の在り方を抜本的に改めていく必要があるが、運動部活動の指導や大会等の引率の体制はどのようにしていくべきか。特に部活動の指導を望まない教師が部活動に従事する必要のない体制をどのように整備していくか。

 ただし、課題が多いのも事実です。資料にも、
4.運動部活動の地域での受け皿
○運動部活動を地域に移行する際の受け皿として、都市部と地方部では状況が異なることや生徒のニーズが多様であること等も踏まえ、どのような組織・団体等が考えられるか。

5.指導者
○指導者として、どのような人材が考えられるか。
○それらの指導者をどのように確保、育成していくか。
○指導者資格や審判資格を有するなど専門的な知識や経験があり指導を希望する現職の教師が兼職兼業の許可を得て円滑に地域でスポーツ活動を指導できるようにするためにどうすべきか。また、その際に所属校での教師としての本来業務へ影響が生じないようにし、また心身に過重な負担とならないようにするため、どのようなことに留意すべきか。

6.施設
○地域スポーツ活動を実施する場をどのように確保していくか。

などと指摘されています。
 ただし、「5.指導者」の3つ目にある「専門的な知識や経験があり指導を希望する現職の教師」については、そもそも教員である必要があるのか、受け皿側の指導者となる方が良いのではないかという気がします。事実、知り合いの教員の中には、本人が昔そこそこ活躍をしていて、部活動で指導したいから教員になったと公言していた人がいました(運動部に限らず、文化部にもそういう方はいましたが)。そういう方は別に教員にならなくても、部活動が地域に移行した際に、スポーツ指導者として部活動に関われば良いのではないでしょうか。部活動が学校から切り離されれば、部活動目当ての方は教員を目指す必要が無くなります。そうすると、教員を目指す人は、純粋に子どもたちに勉強を教えることを希望する人だけになるのではないでしょうか。私はそうなるのが良いと思っています。