続・人間老いやすく、学成りがたし: #自然災害
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2023/09/23

災害時は人命第一、歴史資料が後回しになるのはやむを得ないですね。でも、市民ボランティアがいると助かりますね。

 9月19日の朝日新聞デジタルに、「台風、地震… 頻発する災害で傷つき失われる歴史資料、どう守る?」という記事が出ています。

 近年頻発する自然災害により、全国各地で貴重な歴史資料の保管が窮地に陥っていますが、災害時は人命第一です。歴史資料が後回しになるのは、やむを得ません。

 そもそも博物館や美術館、図書館などの保管庫は、スペースの都合や搬出搬入の関係の都合上、多くの場合は地下に作られることが多いので、その時点で災害時に水没等被災する可能性は高いわけです。保管庫を新設する際に、少なくとも地下ではなく、立地が許せば高台で、縦建物の2階以上に設置できれば、かなりリスクは下がりますが、まったく新規に保管庫が設置されることは多くないでしょうから、新たな保管庫が確保できるとすれば、既存施設の空きスペースということにならざるを得ないでしょう。そうだとすると、物によって置き場所を検討することでリスクを減らすようにするしかないわけです。

 一番無理がきくのは埋蔵文化財資料でしょう。具体的には石器や、陶磁器の類、土器も物によっては多少水没しても大丈夫のものもありますが、これらは仮に水没して泥をかぶっても、洗い流せば済む場合が多いので、建物の地下または1階に保管するようにするしかないでしょう(そもそも重いですから、上階には上げられないわけです)。

 木製品や金属製品も少しくらいなら水に濡れても大丈夫でしょうが、後のメンテナスが大変なので、できれば濡れない場所に保管したいものですが、一番濡らしたくないのは、紙資料です。紙は濡れるとくっついてしまうので、できれば上階に置きたいですが、一番量が多い資料でもあり、量によっては重さもかなりのものになるので、どうしても地下や1階になりがちですが、貴重なものは別置して濡れない場所に置きたいですね。

 9月20日の朝日新聞デジタルには、「ぬれた古文書を修復、デジタル保存も 市民に広がる歴史資料の救い手」という記事が出ています。

 行政に頼るのは、もはや時代遅れです。地元の人間にとって大事なものは、市民の手で守ることが一番ですので、一人でも多くの市民ボランティアが育ってくることは大切ですね。

 20日の記事にもありますが、紙資料が実際に濡れてしまっても、レスキューの技術は確立されています。全史料協や各地の文化財ネットワークなどで、レスキューのノウハウを持った人たちにつながることができるので、実際に被災したら、ノウハウを持った人たちに助けを求めることが一番です。

 現在は全国で保存されている歴史資料は非常に多いので、どうしても被災の可能性は高まります。すべてを救うことが不可能であり、それゆえ、ある程度失う資料が出てくるのも仕方がないことだと思います。多少失う歴史資料があるのは仕方がないことを前提に、保存上、レスキュー上の優先順位を決めておいた方が良いでしょう。

 9月21日付け朝日新聞デジタルには、「出土品は増え続け、収蔵庫はあふれる どこにしまう問題に悩む自治体」、22日付けでは「「整理」される民具 人々が暮らしてきた歴史を未来に伝えるには」として記事が出ています。歴史資料の保存は難しいですが、あるものすべてを保存しようとすると無理が生じるのも事実です。トリアージと同じで、優先順位の高いものを残すという発想で臨むしかないでしょうね。

2023/09/10

100年経って、関東大震災での事の真相がかなり明確になってきましたが、一般的な認知はこれからですね。

  今日9月10日の朝日新聞社説は、「虐殺の記録 史実の抹消は許されぬ」というタイトルです。

 「関東大震災の際、流言を信じた市民や軍、警察によって朝鮮半島出身の人たちなどが虐殺された。この歴史的事実について、政府が「記録がない」といい続けている。」という問題はよくあることで、そもそも政府の見解が正しいと思っている人は、(内容にもよりますが)それほど多くないのではないでしょうか。

 今回の関東大震災100年で、朝日新聞を始め、いろいろと新しい歴史資料が発掘され、または映画や書籍などが作成されて、これまでの研究の蓄積と合わせて、虐殺の事実は(すべてではないですが)かなり明確になった感がありますが、一般の人たちの認知はどれほどでしょうか。以前も書いたことがありますが、そもそも100年前の9月1日に関東大震災があったということは、20代より若い人たちにとっては歴史の授業で習う出来事の一つであり、30代あるいは40代の人たちにとっても、あまりピンと来ない話なのではないかと思います(50代にとっては、石橋克彦氏の「東海地震説」による9月1日の防災訓練のインパクトがあったので、それなりに認識されていると思いますが)。

 一般の人たちにとっては、現状では政府のあやしいコメントすら信用する人たちがいるだろうと想像されるわけですが、ある程度歴史的事実として明確な話が多くなってきた今からが、過去の出来事を認識していくものと思われるのであり、政府のあやしいコメントを信じさせないようにするためにも、歴史にかかわっている人間にとっては、これらの成果を広め、認知させていくようにしていかねばならないだろうと考えます。

2023/09/01

「関東大震災100年」、改めて強く認識することが必要です。

  今日2023年9月1日は、「関東大震災100年」です。朝日新聞でも社説は「関東大震災100年 安全な社会になったのか」というタイトルです。

 朝日新聞は「関東大震災100年」で特集ページを設けて、さまざまなコンテンツをそろえています。最近は学校で行う防災訓練は、夏休みが8月31日までではないところが多くなっていることからも、9月1日の始業式の後に訓練をするというところが少なくなり、子どもたちも9月1日が何の日なのかよくわからないということもあるようですが、これを機に朝日新聞の特集ページなどを利用しながら、地震について考えるということが必要でしょう。何故ならば、朝日の社説にもあるように、関東大震災から100年経っても安全な社会になるどころか、ますます混迷を深め、安全ではない社会になっているからです。

 静岡県に関しても、今日の朝日デジタル静岡版で、「静岡県内450人犠牲、教訓生かす 関東大震災100年」ということで、県東部地域を中心に地震や津波の被害に見舞われ、約450人が犠牲になったことや、先日このブログでも紹介した伊東市の津波被害のことなどが紹介されるとともに、宝台院へ被災者が避難したことや、デマに乗じて中国人や朝鮮人、社会主義者らが虐殺された問題についても記載されています。特に静岡は、静岡市の沓谷霊園にある大杉栄と伊藤野枝の墓があり、墓前祭が開かれていましたが、それも100年を機に終わりとなることが記されています。

 このように「関東大震災」は、いまだに多くの学びを提供してくれます。「関東大震災」について認識を新たにし、学んでいく必要があるでしょう。

2023/08/28

関東大震災による旧伊東町(現伊東市)の津波被害の映像が収められたフィルムの発見は、大変重要です。

  8月26日の朝日新聞デジタルに、「関東大震災の津波被害とみられる映像フィルム発見 「貴重な資料」」という記事が出ています(他にも関連する記事として、「津波を耐えた松の木は現存 見つかった映像フィルム、生かす道は」、「「万死を冒して」撮った被災地 涙のむ観衆、上映で義援金集めも」があり、どれにも「関東大震災直後の様子を記録したとみられるフィルムが発見された」と題されたフィルムに収められた映像資料の一部が入っている動画がついています)。

 関東大震災の時に、旧伊東町、現在の伊東市で津波被害があったことは記録に残っていますが、それの映像資料があったとは。これは大変貴重で重要な発見です。

 フィルムには倒壊した家屋や、大川橋の上に乗り上げた船、がれきを片付ける人々、津波を受けた「十本松」(そのうちの1本はまだ現存している!)と呼ばれる木も記録されていています(これらのことは、上記の「関東大震災直後の様子を記録したとみられるフィルムが発見された」の動画で見れます)。

 関東大震災というと、どうしても東京や神奈川の火災による被害の話が多いわけですが、東日本大震災を見てもわかるように津波被害というのは非常に大きいわけです。今回その映像資料が見れるようになったということで、研究が一段と進むことが期待されます。

2023/06/16

関東大震災の記録、よくぞこのようなものを撮っておいてくれました。

 6月13日の朝日新聞デジタルに、「「なんで撮ってんだ」殺気立つ被災現場 関東大震災の記録が映画に」という記事が出ています。

 国立映画アーカイブに、「関東大震災映像デジタルアーカイブ」があり、そこに関東大震災の様子を記録し、映画化されたものが、公開されています。国立映画アーカイブでは約20作品の映画フィルムを所蔵していますが、そのうち13作品が「関東大震災映像デジタルアーカイブ」で全編を見ることができます。その13作品は以下の通りです。

 『關東大震大火實況』やその弁士説明版、『関東大震災』[返還映画版]、『帝都の大震災 大正十二年九月一日』、『東京大震災』、『関東大震災実況』、『東京関東地方 大震災惨害實况 大正十二年九月一日二日三日』、『帝都大震災 大正十二年九月一日』(別題名『震災ト三井』)、『大正十二年九月一日 帝都大震災大火災 大惨状』、『関東大震災』[伊奈精一版]、『大正拾弐年九月一日 猛火と屍の東京を踏みて』、『大震災以前 帝都 の壯觀』、『復興帝都シンフオニー』、『帝都復興』

 これらの作品を撮影したカメラマンのうち、岩岡商會の岩岡巽、日活向島撮影所撮影技師の高坂利光、東京シネマ商會の白井茂の3人に焦点をあてた記録映画「キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―」を、一般社団法人「記録映画保存センター」が制作し、この8月から公開されることを紹介したのが、朝日新聞の記事です(上記の「記録映画保存センター」のリンク先で、映画の予告編が見れます。また、8月の上映に先行して、6月28日の「記録映画アーカイブ・プロジェクト 第14回研究上映会」で特別上映されます。参加無料・当日先着順・申し込み不要で定員100名です)。

 今年2023年は地震発生から100年です。改めて、このような素晴らしい貴重な記録を残してくれた上記3人のカメラマンをはじめ、関係者には感謝の気持ちしかないですね。

2023/06/15

中央大学山村研究会の創立30周年記念論集に関することが、朝日新聞デジタルで紹介されています。

 6月13日の朝日新聞デジタルに、「人口最少の町に残る古文書を追って 掘り起こす江戸時代の山村の活気」という記事が出ています。人口が全国最少の町、山梨県早川町に残る古文書を調べる「中央大学山村研究会」の活動を紹介した記事です。

 1991年に始まった「中央大学山村研究会」は、中央大学に関係する大学院生、学部生の有志が、2023年1月現在の人口が1,010人という全国最小の町であるものの、近世の山村に関する史料が豊富に残る山梨県早川町を調査しているもので、創立30周年を記念して今年の2月の『山村は災害をどう乗り越えてきたか』を刊行しています。

 『山村は災害をどう乗り越えてきたか』については、ちょうど今月発行された『地方史研究』第422号の「新刊案内」に、熊谷市立図書館の学芸員である大井教寛氏が詳細な紹介を書かれているのでそちらに譲りますが、一般的に脆弱で貧窮に思われている山村のイメージを大きく覆す、豊かな暮らしぶりが見えます。

 「中央大学山村研究会」のことは聞いたことがありますので気になっていたのですが、中央大学を中心にいろいろな人たちがかかわっていて、非常に息の長い調査が行われているわけですが、それだけフィールドである早川町が魅力あふれる場所だということでしょう。早川町には一度行ったことがあるのですが、早川沿いの狭い地域にこれほどまでの史料が残っていることに驚かされるとともに、全国にはまだきっと多くの魅力的な史料が眠っているのではないかと思わずにはいられません。まだまだ地域の歴史の掘り起こしができる場所があるということは、歴史にかかわる人間にとっては、まだまだ頑張らなきゃならないと思わせてくれます。

2023/05/13

原発立地自治体の長として賛成はやむを得ないと思うが、容認はできません。

  今日5月13日の中日新聞デジタル静岡版で、「60年超運転、御前崎市長「賛成」 浜岡原発停止12年首長アンケート」という記事が出ています。

 中部電力浜岡原発(御前崎市)の全面停止から12年となる明日14日を前に、中日新聞が県内35市町の首長にとったアンケートで、「原発が最長六十年を超えても運転できるようになる改正法案の賛否を問う質問」に、御前崎市の柳沢重夫市長は賛成と回答し、他に賛成と回答したのは影山剛士湖西市長、込山正秀小山町長と、合わせて3人だということです。

 御前崎市の柳沢重夫市長は、原発立地自治体の長としてやむを得ないと思いますが、政府が今国会での成立を目指し審議中の改正法案は、60年超の運転も可能とする内容が盛り込まれているものであり、今年で運転開始から36年となる浜岡3号機は、法案が可決されれば2047年以降も運転が可能となるわけです。

 全面停止された当時「世界一危険な原発」とされて停止された浜岡原発を、そんな未来にまで残すなんてありえず、ましてや稼働させるなんて、もってのほかです。人間、喉元過ぎれば熱さを忘れるわけで、ましてや静岡県民は、福島の方々のご苦労が理解できていない層が多いように思われるだけに、このような判断は容認できませんね。

2023/04/07

「静岡県デジタル地震防災センター」が開設されています。

 インターネットで、「静岡県地震防災センター」の館内を疑似見学できる「3Dウォークスルー」と、災害を疑似体験できる「災害VR」の2つが用意されています。

 「静岡県地震防災センター」は、2020年6月にリニューアルされていますので、それ以前に行ったことがあるという人でも、展示が新しいくなっていますので、「3Dウォークスルー」でもう一度見てみると良いとも思います。スイスイ動きますし、パネル解説や動画もスムーズに見れます。

 また、「災害VR」は、VRゴーグルをつけて見るもので、「地震VR」、「津波VR」、「風水害VR」の3種類があり、大人視点と子供視点があって、視点の高さが違います。特に「津波VR」はかなりリアルなので、VRゴーグルをつけるとかなり怖いです。むしろVRゴーグルなしで良いかもしれません。

2023/03/11

あれだけのことがあったのに、なぜ世の中は変わらないのか?東日本大震災から12年です。

  今日3月11日は、東日本大震災から12年です。各メディアでも、いろいろ取り上げられていますが、今日の朝日新聞の社説も、「原発事故から12年 教訓捨てる「復権」 許されず」という記事ですが、あれだけのことがあったのに、なぜ世の中は変わらないのでしょうか。

 3・11は、ひとたび原発が制御不能に陥ると、取り返しのつかない惨禍を招く現実を見せつけ、政府は「廃炉完了に30~40年間、費用は8兆円」と想定していますが、その程度ではすまないとの見方が多いにもかかわらず、政府は「原発復権」へかじを切りつつあります。

 今日の中日新聞デジタル静岡版に、「御前崎「エネルギー教育」試行錯誤 中立性に課題」という記事が出ています。中部電力浜岡原発が立地する御前崎市で、立地に伴う風評被害に傷つかない知識を身に付けるために、小中学校で独自の「エネルギー教育」を行っているというものですが、「近年は中電による出前授業と浜岡原発の見学会が柱となり、中立性の担保が課題となっている」とされています。

 「中電の担当者を前に、三〇年度の望ましいエネルギーミックス(電源構成)を班ごとに発表する中で、生徒たちが原発の利点を説明」するという、どう考えても偏った授業で、これですと「リスクはあっても原発は必要」と考えるようになるもの当然だと思います。

 同じ今日の中日新聞デジタル静岡版の「「原発なくした方がよい」53% 常葉大菊川高で本紙調査」という記事の中にも、「御前崎市から通う生徒に限ると「ある方がよい」が64.1%」で、「御前崎市の生徒からは「市にお金が入るから」「災害対策をしていれば問題ない」」という声があがっていることからも、御前崎市の「エネルギー教育」は、かなり問題があります。

 「あれだけのことがあったのに、世の中変わらないんだな。自分の経験が伝わらないと思うと、息苦しいですね」

 朝日の社説に出てくる、東日本大震災の津波で次女、妻、父が行方不明になり、原発事故で捜索もままならないまま、避難指示で故郷を追われ、災害への備えや事故の背景を自分ごととして考えてほしくて、その過酷な体験を語る活動を続ける人の言葉です。この言葉、ぜひ多くの人に伝えたいですね。そのうえで、これから我々はどう生きるべきかということを、ぜひ考えてもらいたいです。

2023/01/19

神戸大学附属図書館「震災文庫デジタルアーカイブ」で、株式会社サンテレビジョン撮影の震災当日の映像の公開が完了!

  今年の1月17日で、阪神・淡路大震災から28年が経ちました。

 阪神・淡路大震災からは、いまだに多くのことが教訓として語り継がれていますので、阪神・淡路大震災当日である1995年1月17日に撮影された映像は重要な記録資料であり、地元のテレビ局である株式会社サンテレビジョンが撮影した震災当日である1995年1月17日に撮影された映像は、いまだに多くの情報を読み取ることができます。

 その貴重な記録資料は、神戸大学附属図書館が、「震災文庫デジタルアーカイブ」として公開しており、今回追加された16件の映像により、サンテレビジョンが撮影した震災当日の映像が、すべて公開されることになりました。ただ、インターネットでの公開が適切ではないと判断された映像10件につきましては、震災文庫の室内設置端末限定で公開しているとのことです。

 今後、「1月18日以降に撮影した取材映像の、デジタルアーカイブでの公開、もしくは館内閲覧での提供について、サンテレビジョンと人文学研究科地域連携センターと引き続き協議しつつ進めていく予定」とのことですが、1月18日以降の映像も記録資料として大変貴重なものなので、できるだけ多くの映像を保存公開されることが期待されます。

2023/01/12

「関東大震災から100年」特設サイトが開設されています。

  2023年が関東大震災から100年にあたるとして、気象庁が「関東大震災から100年」特設サイトを開設しました。

 私が子どもの頃は、夏休み明けの9月1日には必ず避難訓練が行われました。特に静岡県は東海地震が起こるとされていましたから、「9月1日は関東大震災が起こった日だから避難訓練を行う」ということは、耳にタコができるほど聞かされていました。しかし近年は、そもそも夏休みあけが9月1日ではなくなり、避難訓練を行っても9月1日に近い日に実施され、必ずしも9月1日ではなくなったので、「9月1日に関東大震災が起こったから避難訓練をやる」ということ自体が、あまり認識されなくなったように思います。特に、東日本大震災以降は、大地震というとそちらのイメージが強くなりましたので、9月1日はよけいイメージが薄くなったような気がします。実際、高校生に9月1日に何があったのか、関東大震災はいつ起こったのかという質問をしても、そもそも関東大震災って何?という生徒もいたりします。

 しかし、都市直下型であり、多くの火災が起きて被害が拡大したなどの点は阪神淡路大震災と類似していることからも大都市での地震対策の検討が可能ですし、津波が発生している点は東日本大震災に類似していますし、土砂災害も発生し多くの被害がありましたから、まだまだ歴史的教訓としての価値があると思います。

 そのような点から考えて、今回の「関東大震災から100年」特設サイトは、学習用教材として非常に有意義だと思います。

2022/12/30

東大史料編纂所の デジタルギャラリーで、『日本中世気象災害史年表稿』が公開されています。

  東京大学史料編纂所の デジタルギャラリーで、藤木久志 編『日本中世気象災害史年表稿』(高志書院) がCC BY 4.0で公開されています。

 この年表は、「10世紀初めから17世紀を少し越える時期にわたる、700年余りの日本中世社会の生活と環境に大きな影響もたらした、風損(大風)、水損(霖雨,洪水)、旱損(旱魃)、虫損(蝗害)、凶作、飢饉、疫病に関する、中世の史料情報14,000件余りを、ほぼ原文のまま年月日順に抄録したもの」です。気象災害に大きな関心が向けられるようになった今日において、大変重要かつ必読の資料です。

 また、史料編纂所では「編年史料(古代)編纂支援資源化データベース(MIDOH)」の利用が開始され、主として平安時代史料の編年史料集(大日本史料第1・2・3編、史料綜覧巻1・2・3、九世紀編年史料、自治体史編年史料など)の、史料本文データの登録が進められています。年月日及び綱文・書目・本文で検索ができ、版面画像またはそれに準ずるプリント形式画像の表示も行います。『静岡県史』資料編4のデータも登録されています。

2022/11/01

国土地理院の「自然災害伝承碑」に、浜松市北区都田町にある「河西訓導殉職之碑」が登録されました。

  今日11月1日の中日新聞デジタル静岡版に、「都田小の悲劇、風化させない 北区の碑「自然災害伝承碑」登録」という記事が出ています。

 1927年5月3日午前9時30分頃、豪雨のため増水した都田川に転落した児童を助けるため、都田小学校の首席訓導だった河西哲英先生が飛び込んで助けたが、自身は命を落としたというもので、当時の静岡民友新聞がこのことを大々的に取り上げたので、大変有名な事件となりました。

 浜松市立都田小学校では、毎年5月3日を「命を大切にする日」として献花式を行っており、年間行事予定には、「命の教育」の実施が多数盛り込まれています(都田小のホームページには、「河西訓導のページ」が用意されています)。

 石碑は、翌年の1928年に「河西訓導殉職之碑」が立てられ、さらに1965年に「河西訓導殉職之地」の碑が立てられ、10月20日に両方同時に登録されました(地図はこちら)。

 東日本大震災以来、過去の災害に関する石碑などが注目され、近年は自然災害が多発しているのでなおさらその存在が注目されます。現存しているこのような資料を活用することは良いことだと思います。

2022/09/29

静岡県立中央図書館のホームページに、「令和4年9月大雨災害情報リンク集」が用意されています。

  静岡県立中央図書館のホームページの「重要なお知らせ」のところで、「令和4年9月大雨災害情報リンク集」が案内されています。

 台風15号の被害が、県立中央図書館に近い静岡市清水区で大きな被害が出ていることも考慮してか(県内の他の地域でも規模の大小はありますが同じように被害が出ていますが)、「水害後の役立つサイト」がまとめられています。

 また、今日9月29日づけの「カレントアウェアネス-E」には、静岡県立中央図書館の杉本啓輔氏による「ブックフェスタしずおか:私設図書館と県立図書館の協働事例」と題した文章が掲載されています。これは、10月の1か月間を「本がひととまちを繋ぐ31日間」と設定し、静岡県内の本に関わる方々の活発な相互交流を目指すイベントで、様々な企画が用意されていますが、このイベントを紹介するものになっています。

 「ブックフェスタしずおか」については、新聞各紙でも取り上げられていましたが、今日「カレントアウェアネス-E」に出たことは、かなり影響があるでしょうね。なお、「ブックフェスタしずおか」の詳細は、このリンク先で確認してください。

2022/09/27

静岡県民からすれば、「国葬」を優先するなんて!だけど…。

  今日9月27日、安倍氏の国葬が行われました。当日までも、議論が沸騰するなんて、安倍昭恵夫人の本音はどうなんでしょうか?

 この問題は、岸田首相の判断ミスだと思います。ここまでして何が得られるのか、一般国民には分かりませんが、少なくとも、静岡県民を敵に回したことは間違いないでしょうね。一部では、静岡市清水区の報道が少ないとの話もあり、国葬のための報道規制が働いているのではないかという疑念も生じています。

 知事の対応の遅さも批判されていますが、結局は一般民衆が自力で何とかするしかないような世の中になってしまっているようです。歴史的に見れば、もともと日本はこういう国なのですが、高度成長期からバブル期あたりの幻想が、国民の認識を鈍らせているのかもしれません。今日9月27日の朝日新聞デジタル静岡に出ている「台風で崩れた橋、孤立の集落「まず道を」 住民が見せたスピード復旧」の記事の、島田市川根町笹間地区の事例を見習うべきでしょう。

2022/09/09

JR只見線は、10月1日に全線再開です。

  9月6日付けの朝日新聞デジタルに、「JR只見線、全線再開前に試乗会 不通区間で11年ぶりに客乗せ走る」という記事が出ていましたので、只見線ポータルサイトで確認しましたら、秋に運行される臨時列車の情報が出ていました。

 JR只見線の会津川口(金山町)―只見(只見町)駅間は、2011年7月の新潟・福島豪雨で、三つの橋梁が流失するなど大きな被害を受けて不通となっていたのですが、今年7月から試運転が始まり、7月にNHK BSプレミアムで『新日本風土記 絶景鉄道 只見線』が放送されて、ちょうどそれを見ていましたので、次の情報がいつ出るかと思っていました。

 只見線沿線は山奥ですが、めちゃくちゃ綺麗なんです。昔、学生の頃、一度だけ乗ったことがあったのですが、ずいぶん昔の話ですので、どんな景色がうろ覚え😅だったのですが、『新日本風土記 絶景鉄道 只見線』を見てなんとなく思い出しました。

 10月からの運転再開を待ち望んでいる地元の方も多く(もちろん鉄道ファンは押しかけるでしょうが)、再開までにこぎつけて良かったです😂

2022/08/31

宝永噴火での出土品、公的調査では初めて発見!

  今日8月31日のあなたの静岡新聞で、「宝永噴火で埋没、生活の跡 小山・須走地区、すり鉢や急須など30点出土」という記事が出ています。

 1707年の富士山の宝永噴火で埋没した、当時の須走村、現在の小山町須走地区の、世界遺産富士山の構成資産の冨士浅間神社に近いホテル米山館の東側の空き地におけるスーパー建設に伴う発掘調査で、公的調査では初めて、深さ約1.8メートルの、人が生活して硬くなった面の上から、釜、片口、青銅器の急須、すり鉢など30点が出土し、深さ1.5メートルの土中からは屋根材のカヤや垂木が見つかったとのことです。

 すり鉢は1600年代後半に作られたものと判断されるとのことで、時期的にも問題ありません。

 もう少し調査ができるとおもしろいのですが、なかなかうまくはいきませんね。現場は、マックスバリュ東海が小型店を出店するとのことです。

2022/08/27

「流域学」って、どの程度の需要があるのでしょうか?

  昨日8月26日の朝日新聞デジタル静岡に、「静岡大、大学院修士課程に「山岳流域研究院」 流域全体の課題解決へ」という記事が出ていました(中日新聞デジタル静岡版にも「山岳流域研究院を新設 静大、来年4月から」というタイトルで記事があります)。

 リニア中央新幹線のこともあって、静岡県の山岳地帯への関心が高まり、かつ深海魚ブームとかで駿河湾の存在が非常に注目されているような状況があるからなのか、静岡大学にこのような新しい課程ができるとは。

 入学定員は7人で、朝日新聞によると「自然科学を中心に、経済や社会も視野に入れて教育、研究し、流域での自然生態系喪失や産業衰退などの課題を解決できる人材育成をめざす。研究院修了後は、林業職や行政職、土木職の公務員のほか、建設コンサルタント、木材コーディネーターとしての就職を想定」となっています。確かに公務員の需要はあるでしょうね。

 新聞記事からでは、これ以上詳細な内容は分かりませんが、勝手に想像すると、案外おもしろい学問分野になるような気がして、意外と良いかもしれませんね😆

2022/08/13

長野県内市町村と長野県による協働電子図書館「デジとしょ信州」のサービスが始まりました。

 このブログで6月に紹介していた長野県と県内市町村の協働事業である「デジとしょ信州」のサービスが、8月5日から開始されています(概要についてはこちら。紹介動画もあります)。

 「デジとしょ信州」、長野県DX Webサイトで確認しましたら、デジタル技術の活用により地域の課題を解決する取組を総理大臣が表彰する、「夏のDigi田甲子園」の長野県代表なんだそうです。

 「夏のDigi田甲子園」なんてあったんだぁと思い、「夏のDigi田甲子園」静岡県代表は何なんだろうと確認しましたら、「デジとしょ信州」と同じカテゴリーの静岡県代表は「道路情報オープンデータ提供事業「しずみちinfo」」という、通行規制や災害情報をリアルタイムにAPIによるオープンデータで提供するサイトのようですね。まさに、今日のように台風なんかの際に活躍するサイトです。スマートフォン版もあります。静岡県民の皆様、ぜひ清き一票を!😁

2021/12/11

2018年の西日本豪雨で浸水被害を受けた「古学堂」修復のため、クラウドファンディングが実施されています。

  2018年の西日本豪雨で被災した「古学堂」を修復するためにクラウドファンディングが開始されています。少しでも多くの方の目に留まることを期待して、コメントします。

 愛媛県大洲市にある「古学堂(こがくどう)」は、「約320年前の江戸時代に神職師弟養成のための私塾として開かれ、後に広く庶民向けの教育施設となった建物で、学舎である学室と、図書館である2階建ての文庫で構成され、中でも築270年の文庫は「伊予最古の図書館」と言われ、大洲市の史跡」となっているものだそうです。

 この古学堂からは、「日本初の西洋式城郭の函館・五稜郭を設計し、日本人のみの洋式航海を日本で初めて実現した武田斐三郎や、シーボルトの弟子として知られ、後に大阪大学医学部の前身にあたる大阪医学校兼病院設立に携わった蘭学者の三瀬諸淵、尊王攘夷の志士である巣内式部、大洲大参事を務めた山本尚徳など」が出ているということですから、これが保存されることは歴史的に大変重要なことだと思います。

 クラウドファンディングの募集ページでは、古学堂に関することや、西日本豪雨での被災状況についてが、写真や絵図を多用して大変詳細に説明されています。このページを見るだけでもかなり勉強になります。

 一番低い金額が5,000円、その次が1万円で、その程度ならば、オジサンの小遣いでもなんとかなります😅目標は300万円で、来年1月24日までの募集です。