続・人間老いやすく、学成りがたし: #資料館
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2023/06/29

「朝比奈 龍勢・昆虫館」がオープン!

 6月24日に、藤枝市岡部町に「朝比奈 龍勢・昆虫館」がオープンしました。

 道の駅「玉露の里」の敷地内に、昨年まであった「ふるさと世界の昆虫館」が閉館してから約1年ちょっとですが、リニューアルされて、「龍勢ゾーン」と「昆虫ゾーン」を持つ施設となりました。

 「ふるさと世界の昆虫館」は、世界のカブトムシや蝶の標本がたくさんあって、かなり評判が良かった施設ですが、同じ朝比奈でもあり、県の無形民俗文化財でもある「朝比奈龍勢」なので、施設の有効利用ということでしょう。

 「朝比奈 龍勢・昆虫館」としてのオープンを機に、豪族・朝比奈氏の居城「朝比奈城」と、当時から狼煙として使用されていたといわれる朝比奈龍勢をモチーフにした御城印が発売されました。購入できるのはここだけで、ブルーを基調としたカッコいい御城印です。1枚300円です。

2023/06/22

伊豆の国市で、新たな文化財展示施設を建設する方針が固まったようですね。

 6月16日の朝日新聞デジタル静岡版に、「貴重な文化財、市民に身近に 静岡・伊豆の国市が展示施設建設へ」という記事が出ています。

 伊豆の国市は2005年4月に伊豆長岡、大仁、韮山の3町が合併してできた市ですが、市内には弥生時代後期に始まる複合遺跡である山木遺跡があり、出土した遺物のうち239点は国の「重要有形民俗文化財」に指定されています。それらの遺物は2017年に韮山郷土史料館が閉館して以来、伊豆の国市郷土資料館として伊豆の国市立中央図書館2階に展示されていましたが、伊豆の国市には山木遺跡にも多くの文化財がありますから、図書館の2階ではどうしても手狭でしたので、2025年度末までに新たな文化財展示施設を建設する方針が固まったようです。

 「合併特例債を使って25年度末までに建設する。このタイミングを逃せば未来永劫できない。私の使命であり、絶対にやり遂げる」と、市長がおっしゃっているので、よほどのことが無い限り、伊豆の国市に新たな資料館(もしくは博物館)ができるわけで、大変喜ばしいことです。

 報道によると、新たに建設する文化財展示施設は、韮山文化センター周辺で、伊豆箱根鉄道韮山駅近くを候補地として検討しているとのことで、駅近でアクセスが良い場所であるのは、とても良いことです。今から作るわけですから、できれば公文書を保存する公文書館を併設した複合施設だと、なお良いのですが。

2023/06/02

「鉄砲の玉」から、いろいろなことがわかります。

 5月28日の朝日新聞デジタルに、「武田軍を破った「設楽原の戦い」 鉄砲玉が示す徳川家康の独立性」という記事が出ています。

 織田・徳川連合軍と武田軍が戦った「長篠・設楽原の戦い」は、織田・徳川連合軍が鉄砲を使って武田の騎馬軍団を破った戦いとして有名ですが、近年の研究から武田方も鉄砲があり、そもそも武田の騎馬軍団と呼べるような部隊はなかったなど、従来の見解とはかなり変わってきていますが、鉄砲が勝負の決め手になったことは間違いありません。

 織田・徳川連合軍が使った鉄砲は3千丁、武田軍は500~1千丁といわれていますが、記事によると、鉄砲の数の差というよりは、「玉の数と火薬の量」が大きなポイントだったようです。

 「長篠・設楽原の戦い」の合戦跡にたつ愛知県新城市の市設楽原歴史資料館の周辺では、17個の鉄砲玉が見つかったいて、そのうちの3個は徳川軍が自ら調達した鉛でつくったものと考えられるようで、鉄砲玉の原料となった鉛の成分を分析した結果、家康の時代に鉛などの鉱石を産出していた新城市内のものと成分が一致したということです。

 また、設楽原では、外国産の鉛と成分が一致する玉も3個見つかっており、戦国時代には外国産の鉛を入手できるのは大阪・堺を押さえていた織田信長ぐらいで、火薬も南蛮貿易で堺からだったため、信長の助けがなければ、家康も調達ができなかったと考えられ、そこから信長と家康の関係性がわかるわけです。

 このように、1個の鉄砲玉から、他のいろいろな史料とともに検討することで、様々なことがわかるところが、歴史学の醍醐味ですね。

2023/05/05

山形大学附属博物館が、山形のまちの「記憶」を公開する「山形アーカイブ」を公開しています。

 山形大学附属博物館が、山形大学附属博物館をはじめとする山形県内の史料保存機関や、山形大学の学生で組織する「まちの記憶を残し隊」が集めたまちの「記憶」を一堂に公開するデジタル・アーカイブ「山形アーカイブ」を公開しています。

 山形アーカイブの構成は、以下のようになっています。

1.山形大学附属博物館

・三浦新七関連絵葉書:山形市出身の実業家で経済史家、政治家の三浦新七が、1903年(明治36)からのドイツ留学時代に収受した絵葉書2119点。

・地図:江戸時代から昭和戦前期の山形中心市街地の地図と、初代山形県令が建設した栗子新道の鳥瞰図が計15点。

・絵葉書:山形県、特に七日町など山形中心市街地の写真が印刷された絵葉書が計627点。

・絵画:1885年(明治18)に刊行された石版画集『三島県令道路改修記念画帖』で、『花魁』や『鮭』で知られる、日本で最初の「洋画家」といわれる高橋由一が原画を担当。

・写真:1868年(明治元)、東北地方で初めての写真館を山形七日町に開業し、1880年(明治13)には、山形県令三島通庸より「山形県御用写真師」に任命され、山形県庁、各郡役所、師範学校など 三島の土木事業の成果の数々を撮影した、山形写真術の祖・菊地新学が撮影した写真8点と、2004年に発行した『山形大学附属博物館50周年記念 明治の記憶 三島県令道路改修記念画帖』に掲載した現状写真111点。

2.山形市郷土館が所蔵する写真140点、絵葉書12点、文書38点、絵画11点、錦絵「済生館」の版木を含むその他5点。

3.最上義光歴史館が所蔵する、最上義光ゆかりの「備前国住長船祐定作、天文六年八月日」の銘を持つ脇差を含む刀剣類20点。

2023/04/07

「静岡県デジタル地震防災センター」が開設されています。

 インターネットで、「静岡県地震防災センター」の館内を疑似見学できる「3Dウォークスルー」と、災害を疑似体験できる「災害VR」の2つが用意されています。

 「静岡県地震防災センター」は、2020年6月にリニューアルされていますので、それ以前に行ったことがあるという人でも、展示が新しいくなっていますので、「3Dウォークスルー」でもう一度見てみると良いとも思います。スイスイ動きますし、パネル解説や動画もスムーズに見れます。

 また、「災害VR」は、VRゴーグルをつけて見るもので、「地震VR」、「津波VR」、「風水害VR」の3種類があり、大人視点と子供視点があって、視点の高さが違います。特に「津波VR」はかなりリアルなので、VRゴーグルをつけるとかなり怖いです。むしろVRゴーグルなしで良いかもしれません。

2023/03/27

国文学研究資料館が、中原中也記念館所蔵の「中原中也自筆資料」をデジタル化し、公開しました。

 国文学研究資料館が、「近代書誌・近代画像データベース」で、「中原中也記念館所蔵の「中原中也自筆資料」のデジタル画像を公開しました」というプレスリリースを、3月20日に出しています。

 詩稿・書簡・ノートなど、2023 年に発見が報道された『朝の歌』の新出草稿を含む502点が公開されています。

 中原中也といえば、教科書でおなじみの人物で、近代日本語詩史上の傑作とされる『在りし日の歌』などがありますね。その意味では、今回このようにデジタル化されておかげで、学校の授業で利用できますし、中原中也の生の文字を見れることは大変素晴らしいことです。

 なお、上記プレスリリースには、「原稿:朝の歌(第二次形態 1)」の画像とリンク先が出ていますので、ここから簡単に新発見資料を見ることができます。

2023/01/23

「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」が、プレオープン!

  昨日1月22日「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」が、プレオープンしました。

 展示内容は、

① これまでの大河ドラマ61作品の歴史を一望する「歴代大河ドラマパノラマ年表」

② 61作品中25作品で、さまざまな名優たちが務めた徳川家康役を、誰がどう演じてきたのかを紹介する「歴代大河が描いた徳川家康」

③ アーカイブ映像で振り返る「シアター「歴代家康スペシャルダイジェスト」」

④「どうする家康」番組紹介

となっています。

 3月18日のグランドオープンまでの「期間限定」展示構成だそうですので、これはこれで見る価値があるのではないでしょうか。

2023/01/14

国文学研究資料館が、電子展示室「書物で見る 日本古典文学史」を公開しています。

 国文学研究資料館展示室で定期的に開催している通常展示「書物で見る 日本古典文学史」が、電子展示室として公開されています。

 上代から明治初期までの文学を、書物(古典籍)によってたどるもので、どの時代も歴史の教科書で名前を見るものが多く出ています。

上代-奈良時代以前の文学:古事記、日本書紀、豊後国風土記、懐風藻、万葉集

中古-平安時代初期の文学:文華秀麗集、句題和歌(大江千里集)、

             東遊歌図・風俗、竹取物語、日本霊異記

中古-平安時代中期・後期の文学:本朝文粋、古今和歌集、和歌九品、蜻蛉日記、

                伊勢物語、菅家文草、京極御息所歌合、

                土佐日記、枕草子、源氏物語

中古-院政期の文学:新撰朗詠集、散木奇歌集、とりかへばや物語、今昔物語集、

          金葉和歌集、俊頼髄脳、今鏡、江談抄

中世-鎌倉・南北朝時代の文学:新古今和歌集、宴曲集、平治物語絵巻、増鏡、

               方丈記、近代秀歌、住吉物語、平家物語、

               十六夜日記、徒然草

中世-室町・安土桃山時代の文学:正徹物語、宗安小歌集、浦島太郎、義経記、

                道成寺縁起、新撰菟玖波集、文正草子、

                十二類絵巻、曾我物語、舟弁慶

近世-江戸前期の文学:草山集、後水尾院御集、勢語臆断、大坂独吟集、

           おくのほそ道、古学先生詩文集、挙白集、紅梅千句、

           笈の小文、去来抄

近世-江戸中期の文学:唐詩選国字解、冷泉為村卿百首和歌、源氏物語玉の小櫛、

           古今狂歌袋、誹風柳多留、作詩志彀、六帖詠草、

           寐惚先生文集、新花つみ、傾城禁短気

近世-江戸後期の文学:如亭山人藁、山陽詩鈔、志濃夫廼舎歌集、昔話稲妻表紙、

           南総里見八犬伝、黄葉夕陽村舎詩、桂園一枝、おらが春、

           椿説弓張月、東海道中膝栗毛

近代-明治時代初期の文学:牛店雑談 安愚楽鍋、斉武名士 経国美談、

             怪談 牡丹燈籠、埋木廼花、明治十家絶句、

             新体詩抄 初編

 初めて見る書籍もありますが、教科書で名前だけ見たことがある書籍の、写真とは言え現物を見ると、なんとなく親しみがわいてきますね。

2022/10/22

天浜線の天竜二俣駅の駅名看板が、再び「第3村」になります。

  昨年の11月に、エヴァンゲリオンの企画で、天浜線の天竜二俣駅が「第3村」表記になりましたが(昨年の件について紹介したこのブログの記事はこちら)、今年も11月1日から2023年1月31日までの間、天竜二俣駅の駅名看板が再び「第3村」になります。

 この期間中、天竜二俣駅売店ではエヴァンゲリオンストア商品が取扱われ、2種類のエヴァンゲリオンデザインの1日フリーきっぷの販売、第3村硬券(乗車券)の販売が行われます。

 なお、天竜二俣駅構内にある鉄道歴史館が13年ぶりにリニューアルし、今月一日から公開されているという記事が、今日10月22日の中日新聞デジタル静岡版に出ています。

 天浜線の歴史とともに、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」や「ゆるキャン△」などのアニメの舞台として注目される最近の動きも感じられる内容になっているということですので、これを機に天竜二俣駅に行ってみると良いかもしれませんね😄

2022/08/22

富士山麓の須山地区の「御師(おし)公園」(仮称)の整備、キャンプができる公園とかいいんじゃないかなぁ。

  今日8月22日の「あなたの静岡新聞」に、「富士山信仰の遺構「御師の家」 復元に官民連携 裾野市、パークPFI検討 周辺一帯で公園整備構想」という記事が出ています。

 御師の家の筆頭格だった裾野市の「旧渡辺家住宅」は、内部や建築材に「御師の家」の面影を残す静岡県側唯一の建物で、現存する建物は明治時代に建てられたとみられ、御師の家として使われていたかは不明だそうですが、古文書や民具など約2,000点の史料があるとのことですから、市立富士山資料館が、老朽化で今年4月から休館していることもあるので、約4万平方メートルの敷地を整備する基本設計ならば、「旧渡辺家住宅」を活用して新しい資料館を整備し、広場ではキャンプができる場所を用意すれば、須山地区は富士山と箱根を結ぶ観光ルートの間に位置するので、富士山に近いキャンプ場として人が来るんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。

2022/04/24

幻の「江川酒」復活のかげには、江川文庫学芸員の力あり!

  4月21日の静岡朝日テレビLOOKに、「信長、秀吉、家康も愛飲…鎌倉時代から続く幻の銘酒「江川酒」 製法記した古文書見つかり320年ぶりに再現」という話題が紹介されています(4月22日づけ朝日新聞デジタル静岡版にも「織田信長も飲んだ?幻の日本酒が復活 レシピ探し出した学芸員の熱意」という、同じ話題の記事がありますが、こちらは有料会員記事なので、LOOKの方で確認しました)。

 製造方法は、おととし江川文庫の資料から見つかっており、それをもとに途絶えていた「江川酒」が再現されたということですが、その資料を見つけたのが、江川文庫学芸員の橋本先生です。橋本先生には、私が若いころにお世話になりましたので、今でも江川文庫を中心に伊豆の歴史に関してたびたび新聞やテレビなどで拝見していますが、今回の件もさすがだなぁと思います。

 資料そのものは10年前に見つかっていたとのことですが、その際の整理の過程では十分に内容を確認する時間もなかったことから気が付かなかったとのことですが、コロナで資料を読み込む時間ができたことで、「江川酒」の製造方法が書かれた資料だということが分かったということです。確かに、資料整理では中身をじっくり読む時間は取れないことが普通ですので、改めて見直すと大事な資料だったということは大いにあり得ることですが、そうはいってもまだ他にもたくさんの資料があるなかで、普通ならば一度整理した資料を改めて読み込むよりは、先に整理作業をやってどんどん片付けようと思いそうなところですが、やはり橋本先生は違いますね。その姿勢に改めて学ばせていただきました。

2022/03/26

北海道が、「北海道デジタルミュージアム」の運用を開始!

  北海道の「知の入口」として、博物館や美術館等の情報を多言語かつ包括的に発信する「北海道デジタルミュージアム」の運用が開始されました。

 北海道内の博物館や美術館等の施設情報や、収蔵されている遺物、化石、絵画、彫刻など資料・作品を集約、デジタル化し、その魅力を発信する横断検索ポータルサイトです。

 掲載されているミュージアムは、道北圏20、道央圏46、道南圏22、オホーツク圏11、釧路・根室圏7、十勝圏7の計113もあります。北海道内にこんなに多くの博物館等の施設があることにも驚きですが、これほど多くの博物館等の情報が、いっきに調べることができるこの「北海道デジタルミュージアム」は、まさに北海道の「知の入口」を名乗るにふさわしいものですね。これからは、北海道のことを調べる際には、このデジタルミュージアムは絶対に外せないだけでなく、一番最初に確認した方が良いサイトですね。

2022/02/26

江原素六生誕180周年・没後100周年記念特別展「素六が翔ぶ 江原素六の生涯と功績」開催中!

  沼津市明治史料館で、江原素六生誕180周年・没後100周年記念特別展「素六が翔ぶ 江原素六の生涯と功績」が、2月11日から開催されています(5月29日まで)。

 江原素六は、旧幕臣で沼津移住後、沼津兵学校、集成舎(現在の沼津市立第一小学校)、沼津中学校(旧制の静岡県立沼津中学校)、駿東高等女学校(現在の静岡県立沼津西高等学校)設立者となり、静岡師範学校の校長を務め、東京に出てからは東洋英和学校に関わり、麻布中学校を創設するなど、教育者としてかなりの活躍をしています。

 沼津時代には、士族授産に取り組み、いろいろな事業を行いますが、なかなかうまくいかないものが多かったのですが、愛鷹山の払い下げに関してはうまくいき、江原素六が功労者として沼津に名を残すもととなりました。また政治家としても活躍をしています。

 今回の特別展は江原素六の生涯を知るには格好の機会です。幸い開催期間も長いので、オミクロンの様子を見ながら、見に行く機会を作れると思います。

2022/02/11

広島平和記念資料館の平和データベースがリニューアル!

  広島平和記念資料館平和データベースリニューアルされました。広島平和記念資料館が所蔵する原爆・平和関連の資料は、1999年(平成11年)12月から「平和データベース」としてインターネット上で公開されていましたが、今回、より使いやすい新しいシステムにリニューアルされたとのことです。

 今回のリニューアルで、PCだけでなく、スマートフォン等で閲覧した際にも表示が最適化されるレスポンシブデザインを新たに採用されたとのことですので、学校での活用がよりやりやすくなったわけです。コロナの影響で海外へ修学旅行に行っていた学校が国内に切り替えたことで広島へ修学旅行に行くところがあったように聞いていますので、修学旅行の事前学習のために「平和データベース」は大変利用価値があるわけです。

 また、新設された「特別コレクション」カテゴリーでは、「相原秀二資料」の目録がPDFで公開され、目録の中の「オンライン閲覧」が「可」となっている一部の資料は、オンラインで高解像度画像を閲覧することが可能になりました。

 もともと非常に盛りだくさんのコンテンツがあり、大変有用なデータベースでしたが、今度ますます学校での積極的な活用が期待されます。

2022/01/30

「明治学院歴史資料館デジタルアーカイブズ」が公開されました。

 明治学院歴史資料館で、明治学院歴史資料館と明治学院大学、明治学院高等学校、明治学院中学校・東村山高等学校が所蔵する歴史資料の検索、目録情報の閲覧等が行える「明治学院歴史資料館デジタルアーカイブズ」が公開されました。

 1月24日の公開時点で文書刊行物1万358件、写真1,475件、その他182件が公開されています。「明治学院の人物を知る」、「明治学院の建物を知る」、「歴史資料館コレクションズ」があり、「明治学院の歴史を知る」が現在準備中です。

 明治学院大学は、「ヘボン式ローマ字」のジェームス・カーティス・ヘボンが設立した「ヘボン塾」が基礎となっています。「ヘボン式ローマ字」は、慶応3年(1867)に作られた日本初の和英辞典『和英語林集成』に使われたローマ字がもとになっています。また「ヘボン塾」で学んだ塾生には、英国大使、外務大臣、逓信大臣を歴任した林董や、総理大臣・大蔵大臣を務めた高橋是清、三井物産の創始者である益田孝、東京・横浜毎日新聞社社長の沼間守一、日本最初の医学博士となった三宅秀など、多くの人材を輩出しています。

 明治学院とかかわりのある著名人には、島崎藤村や賀川豊彦、ケネディ・ジョンソン政権で駐日大使であったエドウィン・O・ライシャワーなどがいますので、デジタルアーカイブズには、これらの人々の資料もありますが、個人的におもしろいと思ったのが、「ガラス乾板コレクション」です。全部で40枚あり、教員や学生の集合写真や建物の写真などですが、ピントのシャープさが抜群で、非常に鮮明な画像です。1911年9月21日のヘボンが召天された日に焼失したヘボン館が燃えている写真があるのには驚きました。

2022/01/24

「黒田家代官屋敷梅まつり」で、黒田代官屋敷の御城印を販売!

  1月19日の中日新聞Webで、「黒田家住宅「御城印」完成 菊川の地元住民製作」との記事が出ていました。国重要文化財「黒田家住宅」で毎年開催される梅まつり期間中(2月6日から3月6日)に、「黒田代官屋敷 十五代当主黒田淳之助」の文字が書かれた御城印が1枚300円で販売されるとのことです。

 「黒田家住宅」は、徳川家旗本で、この地域を領地とした本多助久の代官となった黒田家が築いた屋敷で、黒田家は永禄年間にこの地に移り住んだと言われており、屋敷地は南北約100メートル、東西約80メートルで、入り口となる東南の一角を除いて周囲を濠で囲まれ、中世城館的な特徴を持っています。

 母屋、長屋門、米蔵、東蔵、宅地(宅地、池沼、山林、田、宅地内の稲荷社、金山神社、地神社を含む)、附指定物件として西蔵、家相図2枚、絵図1枚が「黒田家住宅」として重要文化財に指定されています。現在の主屋は文久元年(1861年)の家相図に描かれているものと同じことから安政元年(1854年)の大地震後に建設されたものと考えられており、長屋門は主屋より古い18世紀半ばの建築と推定されています。

 御城印に名前のある御当主の黒田淳之助さんは、2005年に菊川市が成立する際の、最後の小笠町長であり、菊川市成立後は市長職が決まるまでの間の市長職務執行者を務められ、現在も黒田家住宅にお住まいです。

 梅まつり期間中は、黒田家のご厚意により、普段は入ることができない庭園内部が無料で開放されているので、江戸時代の代官屋敷の雰囲気を直接感じることができる絶好のチャンスです。

2021/12/30

湾岸危機関係の外交文書が公開になりました。

  30年経った記録が毎年公開される外務省の外交文書公開が、今年も行われました。今回の公開対象は、1990年、1991年の18ファイルの文書で、米ソが対立した冷戦が終わって間もない国際社会の激動期のものです。中でも目玉は湾岸危機関係の文書でしょう。

 冷戦が終わり、各国が新たな方向を模索している時期で、現在の国際問題にもつながるような内容が既にでてきているのは大変興味深いです。湾岸危機は、イラクがクウェートに侵攻して、外交的な解決策が模索されていた時期で、この後結局湾岸戦争になっていくわけですが、その前の段階で、アメリカから日本がいろいろと注文を付けられている状況が分かります。当時もかなり報道がされていましたが、直接の文書ですから、より詳細な内容が読み取れます。公開された史料本文はPDFで見ることができますが、原本も外交史料館で閲覧することができます。

2021/12/02

新居関所史料館で、「保存整備の いま・むかし -写真と映像でたどる新居関所のあゆみー」開催中

 11月30日の中日新聞で、「新居関所「面番所」保存整備の記録 湖西の史料館で」という記事を見たので、新居関所史料館の企画展情報を見たら、10月5日から開催されていました。企画展は12月25日までなので、もう1か月ありません。熱海市に続き、また遅い紹介になってしまいました(アンテナが低くかったですね😅)。

 上記企画展情報によると、「関所の中心建物である面番所の解体修理から今年で50年。日本で唯一現存する面番所はいつ建てられ、その後どのように保存されてきたのか。面番所の建築について、昭和46年の解体修理を記録した貴重な8mm映像と関所の資料や写真を中心にその周辺の整備の変遷を紹介します。」ということです。

 修理記録の映像は重要ですね。昭和46年の修理工事は、「柱や屋根など傷んだ箇所の修復だけでなく、学校や役場として変更していた間取りを江戸時代の姿に戻す作業も並行して進められた」とのことで、映像によって具体的な修理箇所や修理方法がわかりますし、当時工事を担当した職員のインタビューもあるとのことなので、それらの記録自体を適切に保管しておくことが必要ですね。

2021/10/06

大牟田市三池炭鉱歴史資料デジタルアーカイブ

  「大牟田市三池炭鉱歴史資料デジタルアーカイブ」が公開されています。

 かつて日本一の出炭量を誇った三池炭鉱ですが、同時に戦後日本における最大規模の労使紛争「三池争議」が起こったことでも知られています。その三池争議関係史料や社史『三井鉱山五十年史稿』、三池炭鉱の写真絵はがき、大正後期から昭和初期の市街図や実測図・職業明細地図などを見ることができます。

 ただし、「「三池争議関係史料」、「人物」、「地図」の一部資料の画像については、プライバシー保護の観点で「閲覧」」が制限されています。1回目が1953年、2回目が1959~60年に起こった三池争議ですが、実際に確認しましたら、「三池争議関係資料」は2回目の1960年のものが多いのですが、結構見ることができないものが多いです。いちおう大牟田市立図書館に制限コンテンツ閲覧申請をすれば、閲覧用のID・パスワードを発行してくれますが、今回の資料はビラが多くかなり過激なものが多いのは事実ですが、もう60年経っているので、せめて部分的に黒塗りにして、もう少し公開してくれれば良かったのですが…。

2021/09/18

第1回 教材化ワークショップの成果物、公開

   TRC-ADEAC株式会社主催で7 月 24 日に開催された第1回ワークショップおよびその後の「モクモク会」(有志での教材化の続きをまったり議論しながらやりましょう会)の成果として作成された成果物(教材)が、TRC-ADEACの特設サイト・教材アーカイブにて公開されています。

 これらの教材は、学校の先生や学校関係者と、図書館・博物館・美術館・文書館・資料館・公民館・大学・企業などの関係者が一堂に会し、多様な資料を学校の授業で使える教材にしようとして作成されたものです。

 そもそも、MLAを上手に使えば、学校教材など、いくらでもできると思うのは、おそらく両方の組織にかかわった経験のあるものだけで、MLAの人間は「おもしろい資料があるんだけどなぁ」と思うだけでそれを教材化する発想が無いか、あってもどうしたら良いのかわからないという感じでしょうし、一方学校の先生方は、そもそもMLAに教材化できそうな資料があるということをあまりよく知らないということが多いという状況でしょう。ですから、このような企画は双方にとってプラスになるのです。ましてや、今後デジタル化が進んでいくわけですから、こういうものが増えていくことが期待されます。

 今回公開された教材コンテンツは、以下の9つです。

・1班作成教材:「地域と時代をつなぐ九十九里のいわし漁 〜この写真の気になるところはどこかな?〜」

・2班作成教材:「近世の百科事典を読み解く 〜江戸時代の農村と大名〜」

・3班作成教材:「絵画資料から考える江戸時代の貨幣制度 〜導入として〜」

・5班作成教材:「近世の道具から見つめる人々の文化性・精神性 〜国語と社会をつなぐ教科横断的な学び〜」

・oi.教材 eg.1: 「複数の資料を比較して「問い」を立ててみよう 〜【キュレーション学習】の導入教材〜

・oi.教材 eg.2: 「なぜ彼らはここに集まっている? 〜義民が駆けた背景から江戸 260 年の体制に迫る〜

・oi.教材 eg.3: 「身近な地域の広告資料から「問い」を立ててみよう 〜日独伊軍事同盟期の国民生活〜

・oi.教材 eg.4: 「翻刻機能で段階的☆地域当てクイズ♪ 〜池とうどんとオリーブとわたし〜

・oi.教材 eg.5: 「旅行談から地域の産業と交易の歴史を考えよう 〜筆に尽くしがたしな繁栄ぶり〜」

 どれも、なかなかおもしろいです。これらの教材は、申請などの手続きを要することなく、ダウンロードするなどして教育目的で使用して良いそうなので、興味のある方は、ぜひ試してみてください。