続・人間老いやすく、学成りがたし: 静岡県立高等学校における国際バカロレア教育基本計画

2022/03/29

静岡県立高等学校における国際バカロレア教育基本計画

  静岡県で、県立高校に「国際バカロレア(IB)」を導入する基本計画、「静岡県立高等学校における国際バカロレア教育基本計画」がまとめられました。

 新しい学習指導要領がこの4月から高校でも始まるなかで、新指導要領の中心である「探究学習」が取り入れられている「国際バカロレア(IB)」は、ここ数年、文科省を始め、教育界で注目され、シンポジウムやセミナーが開催されており、私も個人的に気になっていました。

 全国には既に一部の国立や私立を中心に導入している小、中、高校があり、実践報告も発表されていますが、それを見る限り、内容的にはかなりハイレベルであり、児童生徒も意識高い系の子たちな印象で、既に一部の国立や私立の学校と公立とではかなりの差が出ている現状において、IBを公立学校に導入するのは、かなりハードルが高いのではないかと思います。公立高校のなかでも学力差がありますので、IBを入れるのは当然のことながら県内での学力上位校の一部、浜松北とか静岡とかになるんだろうと思いますが。

 県教委としては、他都道府県に負けないようにということなんでしょうけど、現在でも上位校の生徒は卒業後、県外に進学し、就職で静岡県にもどってくる割合は多くないと思います。計画では「本県のグローバル・リーダー」になってくれる生徒が対象とされていますが、本当にグローバル・リーダーになってくれることを期待するのならば、静岡県に留まっていることを期待する方が間違っているのであって、県外あるいは海外に出て活躍することを期待するのが正しい姿なわけです。ですから、IBを導入して、そのような生徒を、県費を使って教育しても、静岡県には還元されないということになります。先の藤枝東高校の部活動のことが問題になったことと同じ話で、グローバル・リーダーを育てること自体は良いことだと思いますが。難しい問題ではあります。

 もちろん、そのような生徒が静岡県から出てくることは喜ばしいことですが、静岡県に残って、静岡県のために働いてくれる生徒たちも、大事にしないといけません。具体的に、どうすれば静岡県に残って静岡県を背負って立つ生徒たちのためになるのか、就職先の問題もありますが、それでも静岡県に戻って、静岡県のために働こうと思ってもらえるような教育はどうすれば良いのか、そこらあたりの計画も検討を進めてくれると良いのですが…。

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