「学校図書館問題研究会」第38回全国大会が、大阪私学会館で8月5~7日に開催され、大会アピールが採択されました。今年のアピールは、「「専門・専任・正規」の学校司書の配置と学校図書館の充実を求めるアピール」です。
アピール文にもあるように、今年2023 年は、すべての学校に学校図書館の設置を定めた学校図書館法公布から70 周年で、1997 年に司書教諭の配置に関わる「改正」があり、2014 年には学校司書が法律に位置づけられましたが、学校図書館と職員を取り巻く環境は変わっていません。
我が国において文化的な専門職は、学校司書に限らず、その必要性が十分に認識されているとは思えません。図書館司書しかり、公文書館専門職員(アーキビスト)しかり、近年は学芸員ですら非常勤というところも多くなってきています。あるいは教育の専門職である教員も近年いろいろな問題が指摘されていることを考えると、似たようなものかもしれませんね。
専門職を設置するということは、その業務しか行わない人材を採用するということですから、ゼネラリストを重視する我が国で、スペシャリストは取り扱いにくい存在なんだろうと思います。特に行政においては(学校司書や図書館司書、アーキビスト、学芸員など、基本的には職場が行政であることが多いですから)、同じ人件費でいろいろなことをする行政職に比べて、特定の業務しかしないため(それゆえ専門職なのですが)、コスパが悪いわけです。いろいろな部署を異動しながら出世するゼネラリストに対して、スペシャリストは異動も狭く、どれだけ職務上の知識や能力が身に着いたかどうかの判断も難しく(というか、人事課は行政職ですから、専門職の専門性の判断は難しいわけで)、出世のタイミングやポジションも困るわけです。もちろん専門職は出世とかそのようなことを望まない人も多いですが、かといって年齢があがるにしたがって給料は上がってくれないと困るわけで、行政内に位置する場合、行政職からすれば、取り扱いにくいわけです。それがすべての原因とは思いませんが、行政においてはある程度専門的に業務をこなす必要がある部署もあり、そこに異動すればそれなりの知識を身に付けて、外からみればそれなりに専門的な業務をこなしているわけで、そんな状況からすれば、その業務のみを一生専門にこなす人材を置く必要があるのか?となるんだろうと思います。しかし、世界を見れば一目瞭然で、専門職は必要なわけです。ただ、日本はガラパゴスな国なので、(特に行政で)それがなかなか通用しないところが、専門的な仕事をしている人間からすると、モヤモヤするわけです。
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