今週の『週刊エコノミスト』(12月14日号)に、元国税調査官の松嶋洋氏による、電子取引のデータ保存の義務化についての論考が出ています。
2021年度の法改正により、22年1月から電子データをプリントアウトして保存することが認められなくなることについて、問題点を指摘されています。簡単にいえば、これにより、事務の手間が確実に増え、コストが増える可能性があるとしています。また、この改正が広く周知されているとは言い難く、対応が間に合わないといった事態もあるとも指摘しています。
一昨日の公文書管理の「施行令」および「ガイドライン案」の時にもコメントしましたが、そもそも電子データの取り扱いは、一見簡単そうですが実際にはいろいろと気をつけなければならないことがあるわけです。松嶋氏の指摘もそういったことに類する内容で、チェックする側の国にとっては従来よりも手間がかからないかもしれないのですが、それをやる側にとっては、大変な手間がかかるということが、国はわかっていない、あるいはあえてそれは問題にしていないわけですが、本当はこのようなことはもっと問題視して、いろいろな場面で議論するべきことではないかと思います。ただ残念ながら実際には、公文書の時もそうだったわけですが、何か問題が起きた時にだけ世論が盛り上がり、今度はそれゆえ、にわか専門家が出てきて議論をかき回し、結局大事な核心部分はなし崩しのままで過ぎていき、国の都合の良いようになっていくというのが、現在のこの国の姿なわけです。
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