続・人間老いやすく、学成りがたし: 4月 2023

2023/04/30

「大井川鐵道へGO! GO! GO!」、 大井川鐵道で555 記念乗車券が発売されます。

 「令和5年5月5日の【ゾロ目の日】を記念」して、大井川鐵道にまつわる「5」をちりばめた「大井川鐵道 555 記念乗車券」が、5月1日から発売されます。

 大井川鐵道にまつわる「5」をちりばめた記念乗車券とは、

①「金谷→門出の営業キロは5.5キロ」の記念乗車券、

②「門出→家山の大人運賃は¥550」の記念乗車券、

③昭和5年製造・空重量55.5トンの「C10形8号機」をデザインした台紙(台紙にシリアルナンバー入り)、

④記念乗車券裏面のナンバリングは「5555」、

⑤記念乗車券の発行日は令和5年5月5日

という内容です。

 5月5日から7月5日までの期間、実際に使える乗車券で、販売価格は¥1,000 (税込)新金谷駅前プラザロコ売店、千頭駅売店、オンラインショップで発売されます。500セット限定ですが、オンラインショップでは先行予約として、4月15日 5:55から受付が開始されています。オンラインショップで完売した場合、店頭での販売はないということなので、欲しい方は予約することをおススメします(私も予約しちゃいました😁。既に完売だったらごめんなさい)。

2023/04/29

ユネスコが、高等教育におけるChatGPT利用のガイドを公開しています。

 ユネスコが、高等教育におけるChatGPT利用のガイド“ChatGPT and artificial intelligence in higher education: quick start guide”を公開しました。

 このガイドは、「ChatGPT の仕組みの概要を説明し、高等教育での使用方法を説明する、専門用語を使用しないダウンロード可能な短いガイドで、高等教育における AI の主な課題と倫理的影響のいくつかを提起し、高等教育機関が実行できる実用的な手順を提供」するとされています。

 個人的な感想としては、英語のガイドということもあり、やや難しく感じましたが、実際にChatGPTを触りながら読んだ方が理解しやすいかと思います。ただ、ChatGPTを体験したいというだけならば、このガイドを読まなくても、実際ChatGPTにいろいろ聞いてみれば、それなりにちゃんと返してくれますので、それで十分かもしれません。

 また、上記リンクには、”ChatGPT, artificial intelligence and #HigherED What do higher education institutions need to know?(ChatGPT、人工知能、#HigherED 高等教育機関が知っておくべきことは?)”と題する高等教育におけるその可能性と課題について議論するウェビナー、高等教育における ChatGPT および AI に関する 無料の セルフペース非同期セミナーへのリンクもあります。

2023/04/28

「教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】」が公表されました。

 今日4月28日、文科省が2016年度(平成28年度)以来、6年ぶりの調査である令和4年度の「教員勤務実態調査【速報値】」を公表しました。

 「概要版」でポイントを拾ってみると、

・「前回調査(平成28年度)と比較して、平日・土日ともに、全ての職種において在校等時が減少したものの、依然として長時間勤務の教師が多い。

・「「平日については、主に、「授業(主担当)」、「朝の業務」、「学習指導の時間」(小学校)が増加し、「学校行事」、「成績処理」(小学校)、「学校経営」(小学校)、「学年・学級経営」(中学校)、「生徒指導(集団)」(中学校)の時間が減少している。
・「土日については、主に、「学校行事」、「部活動・クラブ活動」(中学校)の時間が減している。

・「長期休業中(8月)の平日(20日)のうち、所定の勤務時間を勤務した日数は、小学校5.6日、中学校 8.4日。
・「 長期休業中(8月)の勤務日に係る在校等時間は、10・11月と比べて短い。

① 「教諭」の平日の在校等時間は、小学校・中学校共に、特に40歳以下の減少幅が大きい。
② 小学校・中学校共に有給休暇の取得日数が増加している。
③ 部活動顧問の週当たりの活動日数は減少している。
④ ほぼ全ての小学校・中学校で、学習評価や成績処理について、ICTを活用した負担軽減にする取組が実施されている。

以上のような結果となりました。

 ただ、これって、あれだけ世間を騒がしたタイミングで行った調査ですから、必然と「少なくなるように」何らかの配慮が働いた可能性があるような気がします。本当の実態とは微妙に違うのではないか、全国の先生の中には、この結果に違和感を感じる人がいるのではないか、などと思ってしまいます。勘ぐりすぎかなぁ?

2023/04/27

これで、マイナンバーカードを取得しなければならなくなりますね。

  今日4月27日、衆院本会議で現行の健康保険証の廃止などを盛り込んだマイナンバー法など関連法改正案が、自公維などの賛成多数で可決しました。各メディアで報道されています。

 これにより、従来の保険証を廃止して「マイナ保険証」に一本化することになります。マイナ保険証を持たない人には、紙の「資格確認書」を申請に基づき、新たに発行することになっていますが、マイナ保険証が使える医療機関で、従来の紙などの保険証を使ったときの患者負担を割高するとしていますから、「取得は任意」といいながら、マイナンバーカードの取得を実質的に義務化することになるわけです。

 誰もが持つ現在の保険証が使えなくなり、生活への影響も大きいこれほどの改正を、法案が衆院で審議入りしたのは今月14日、特別委員会での審議はわずか4日間です。政府は、オンラインで資格確認ができる「マイナ保険証」への一本化で、医療の質が向上するという説明を繰り返しただけです。

 とにかく、これでマイナンバーカードを取得しなければならなくなりますね。

2023/04/26

これってクジラ?福岡県糸島市の深江城崎遺跡から、クジラの絵を描いた弥生土器が発見される!

 4月25日の朝日新聞デジタルに、「クジラ描かれた弥生土器発見 2例目 でも捕鯨は盛んじゃなかった?」という記事が出ています。

 福岡県糸島市の弥生時代後期の遺跡である深江城崎遺跡から、クジラの絵を描いた弥生時代の土器が見つかったということを紹介する記事です。「クジラを描いた弥生時代の土器が見つかったのは長崎県壱岐市の原の辻遺跡に続き、国内で2例目」だということなのですが、土器に描かれたクジラとされる絵の拡大写真を見ると、クジラと言われればクジラに見えますが、ちょっとほっそりしているような気がして、イルカだと言われればそう見えなくもありません。

 胴体にモリが刺さっていて、「クジラという自然資源の恩恵にあずかり、再び、その恩恵にあずかることができるように祈りが表現されたもの」とされています。

 原の辻遺跡からはクジラの骨などが見つかり、出土した土器に舟が描かれており、壱岐では当時から捕鯨が盛んだったことがわかっているのですが、糸島周辺では捕鯨が盛んだったという記録は残っていないとのことなのですが、糸島や壱岐の周辺は対馬海流に沿ったクジラの回遊ルートだということなので、やはり絵はクジラなんでしょうね。

 この弥生絵画土器を、今日4月26日から7月17日まで、伊都国歴史博物館で特別公開されます。

2023/04/25

島根県大田市大森町にできた島根県立大、県立大短期大学部のサテライトキャンパス、おもしろいですね。

 4月24日の朝日新聞デジタルに、「石見銀山の坑道のような本棚も 旧商家改装、大学と地域の交流拠点に」という記事が出ています。

 世界遺産・石見銀山遺跡がある島根県大田市大森町の国の重要伝統的建造物群保存地区にある旧商家「松原家住宅」の木造2階建ての母屋と蔵を改装して、「石見銀山まちを楽しくするライブラリー」という名称のサテライトキャンパスとしたことを紹介する記事です。

 「ライブラリーを単に本の貸し借りを行う箱物施設では無く、本を人が集まる一つのコンテンツとして位置付け、学生と地域住民と観光客が集える場としての機能を充実させてい」るとのことで、学生が著名人や地域で活躍する方々に「人生に影響を与えた本」というテーマで選書を依頼し集めた200冊を超える本を開架した、巨大な発光する行燈をモチーフとした3つの「行燈本棚」、エントランスにつながる蔵には石見銀山の坑道(間歩)を模した、子どもに人気の絵本が200冊以上開架「えほんのどうくつ」が注目されるものとなっています。

 4月29日にオープンし、開館時間は、木、金、土、日曜の午前10時~午後5時だそうです。遠いですが、一度行って見たい気がします。

 島根県立大学は、令和4年にも安来市にサテライトキャンパス「YASUGI 未来アトリエ」を開設していて、地域との共生を行っているのですが、とてもおもしろい素晴らしい試みだと思います。

2023/04/24

『生成AI(Generative AI)の倫理的・法的・社会的課題(ELSI)論点の概観:2023年3月版』を一読しておくと良いですね。

 4月22日の朝日新聞デジタルに、「ChatGPTの急拡大「新技術の練習問題に」 阪大が課題を整理」という記事が出ています。

 大阪大社会技術共創研究センターが、対話型AI「ChatGPT」などの生成AIとのつきあい方を考えるための基礎資料として、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)の論点を『生成AI(Generative AI)の倫理的・法的・社会的課題(ELSI)論点の概観 : 2023年3月版』にまとめたことを紹介する記事です。

 「大阪大はこの報告を参考に、生成AIの利用についてのガイドラインを定めた。」ということなので、まずはこれを読んで、課題の論点を概観しておくと良いと思います。

 新聞記事のなかで、「チャットGPTに限らず、次々と新技術は登場する。そういう際に極端に走らず、冷静に受け止めるにはどうしたらいいか。今回は練習問題と考えられる」と述べられていますが、確かに次々と新技術が出てきて、いろいろと混乱し、パニックになることもあります。できるだけ冷静に行動できるように訓練が必要です。

2023/04/23

小学生向け学習補助教材「遠州さんち-布の教科書-」って、小学生じゃなくても使えそう。

 4月21日の中日新聞デジタル静岡版に、「繊維産業、図解で解説 浜松の遠州産地振興協議会が小学生向け冊子発刊」という記事が出ています。

 浜松市や市内の繊維業者らでつくる「遠州産地振興協議会」が、小学生向けの教材として、地元の繊維産業について、これまでに作った冊子を再編集しまとめた「遠州さんち−布の教科書−」を発刊したという内容です。

 小学生向けに分かりやすく作られていますが、遠州織物の布ができる工程を、図を交えて解説し、産地の歴史や布の種類も掲載しています。布の作業工程など現在ではあまり見る機会もないので、案外よくわかっていない中高生も(場合によっては大学生も)多いと思いますので、地元の産業を教える際に、中高生に使っても良いのではないかと思います。もちろん、大人が読んでも良いと思います。

2023/04/22

「本の万華鏡」第33回は、「NINJA 虚像と実像」。ガマちゃんが案内してくれます。

 国立国会図書館が、ミニ電子展示「本の万華鏡」の第33回として、「NINJA 虚像と実像」をウェブサイトで公開しています。

 忍者の児雷也(じらいや)を助けるガマちゃんが案内してくれます。壱之巻、弐之巻、参之巻、秘伝之巻とあり、最終巻である秘伝之巻では三大忍術書を紹介していますが、その中の1つ『正忍記』は、国立国会図書館がその伝書の1つを保存・公開してます。また、各所にちりばめられてるカエルをクリックするとキーワードが出てくるのですが、それをつなげると忍者にとって大切なある言葉になっているというオマケ付きです。

 壱之巻 エンタメ世界の忍者-華麗なレッドカーペット
  江戸時代の忍者文学
  有名忍者の登場
  猿飛佐助の登場-立川文庫と大正の忍術ブーム
  大正・昭和の忍術研究
 弐之巻 ホンモノ忍者-過酷なブラック労働
  忍者の起こりと呼称
  忍者のお仕事(戦国編)
  忍者のお仕事(江戸編)
  古地図から見る江戸の伊賀町・甲賀町
 参之巻 エンタメ忍者とホンモノ忍者、ここが違う!
  忍者の装束
  手裏剣
  忍者が結ぶ印
  くノ一
 秘伝之巻 忍術書を読んでみよう
  忍術の百科事典『万川集海』
  実践重視!『忍秘伝』
  忍術であの子と仲良しに?『正忍記』の世界
 おわりに
 謎解答之巻
(ここで、カエルをクリックすると出てくるキーワードの答え合わせ
       ができ、免許皆伝となります。)
 参考文献

2023/04/21

静岡県は西日本型。町を「ちょう」と読むか、「まち」と読むか。

  4月20日の朝日新聞デジタルに、「「町」の読み方はマチかチョウか 東西ざっくり二分、飛び地に残る謎」という記事が出ています。

 東日本は「まち」が優勢で、西日本は「ちょう」が優勢という傾向があるとのことで、「一部の例外はあるものの、ざっくり言えば東西で「まち」と「ちょう」が二分されている」ということのようです。

 静岡県は、「ちょう」と読む町が優勢である西日本型なのですが、唯一「森町」だけは、「まち」と読みます。森町は、江戸時代に秋葉山本宮秋葉神社へ通ずる秋葉街道の宿場町として賑わい、「森町村(もりまちむら)」が村名でした。明治の市町村合併で周辺の村々と合併するさいに、江戸時代の「森町村」から「森町」となりました。

 つまり「森町」は、もともと「もりまち」だった地名が由来となっているので、そのままであれば「森町町」となってしまうので、「森町(もりまち)」となったのではないかと言われていますから、「森町」は「まち」と呼ぶわけです。ですから、「ちょう」と呼ぶ他の町とは違うわけです。

 全国には、他にも飛び地的に呼び方が違うところがあるようですが、結局町の読み方には、特にルールはなく、「地元の慣用」ということらしいです。

2023/04/20

ChatGPTなどの対話型AIを、なんで欧州はそんなに規制したがるのか?

  今日4月20日、各紙でChatGPTが話題になっています。

 朝日新聞デジタルでは、「ChatGPTなどAI規制、欧州の「経団連」トップが懸念」、「G7広島サミットでChatGPT議論へ 官房長官「規制あいまい」」、「ChatGPT、「使ってみなければ分からない」 松本総務相が答弁」、「ChatGPT排除は「非現実的」 頭ひねる大学、学生がAI添削も」などの記事が並んでいます。

 昨日の朝日新聞は社説でも、「チャットGPT 利用ルールの議論急げ」としていたり、その前日にも「ChatGPT「傍観しないで」 東大副学長が使って感じた創造性」などの記事が出ています。

 今日20日の「ChatGPTなどAI規制、欧州の「経団連」トップが懸念」の記事に限らず、以前から欧州ではChatGPTなどの対話型AIを規制する方向で動いている一方、日本の政治においては松本総務相の発言のような前向きな発言が多く、大学でも東大や名古屋大学、九州大学なども前向きととらえられるような発言があり、特にきちんとルールを作って利用するという方向が多いように思います。

 この違いは何なんでしょう?確かに、今後どうなるのか見当もつかないですが、欧州のように禁止するのは、もう少し様子を見てからでも良いのではないかと思います。その意味では、国際的な利用ルールを作って、そのルールに沿ってしばらくは利用してみるというのが、妥当のような気がしますが、5月のG7でも議題になるようですから、どういう方向になるのか、しばらく様子見ということでしょうか。

2023/04/19

「放流しても⿂は増えない」、良かれと思って行った人為的な介入が、生態系の振る舞いに予期せぬ影響を与えてしまう。

 4月18日の朝日新聞デジタルに、「「放流に悪影響の懸念」論文に反響 著者が伝えたいもう一つのこと」という記事が出ています。

 北海道大学、アメリカのノースカロライナ⼤学などの研究チームが、「⿂のふ化放流は多くの場合で放流対象種を増やす効果はなく、その種を含む⽣物群集を減らすことを明らかに」した研究論文”Intentional release of native species undermines ecological stability”(2023 年 2⽉7⽇公開の「Proceedings of the National Academy ofSciences」誌に掲載)で明らかにした内容をもとに書かれた記事です。なお、「放流しても⿂は増えない」という結果の詳細については、2月9日に北海道大学が出したプレスリリースに詳しく書かれていますので、”Intentional release of native species undermines ecological stability”を読まなくても、概要はつかめます。

 上記プレスリリースによると、この研究で明らかになったポイントは、

・理論・実証分析の双⽅から、河川における放流が⿂類群集に与える影響を検証。

・放流は種内・種間競争の激化を促し、多くの場合で群集構成種を⻑期的に減らすことを解明。

・⿂類資源の回復には、河川等の⽣息環境の改善等の別の抜本的対策が求められることを⽰唆。 

の3つですが、良かれと思って行った人為的な介入が、生態系の振る舞いに予期せぬ影響を与えてしまうことはよくあることで、結果的に自分たちの首を絞めることになるわけです。人類のおごりに対する警告でしょうか。

2023/04/18

浜松城や犀ヶ崖古戦場、二俣城跡、鳥羽山城跡などで、歴史体験型 XR ストーリー「三方ヶ原の戦い」を体験できます。

 4月15日の中日新聞デジタル静岡版に、「三方ケ原合戦を仮想・拡張現実で再現 スマホアプリで追体験」という記事が出ています。

 三方ヶ原の戦い450年事業として、「専用アプリをダウンロードして、浜松城や犀ヶ崖古戦場、二俣城跡、鳥羽山城跡などの対象スポットを訪れ、指定された場所でスマートフォンをかざすと、戦国時代などの史跡を VR や AR で見ることができ」るというコンテンツ、歴史体験型 XR ストーリー「三方ヶ原の戦い」が、3月31日に公開されていました(中日の記事を見るまで知らなかったので、ちょっと情報が遅くなりました😅)。ちなみにXRとは、「現実世界と仮想の映像を組み合わせた技術で、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)が含まれる」とのことです。

 浜松城、犀ヶ崖古戦場、二俣城跡、鳥羽山城跡は、VRスポットとなっていて、

浜松城では「当時の浜松城全景から御殿内での軍議の様子、天守門などをVRで展開」

犀ヶ崖古戦場では、「犀ヶ崖で野営する武田軍に対し、大久保忠世らわずか100名ほどの鉄砲隊が、決死の攻撃を仕掛けた」その様子を動画で再現

二俣城跡と鳥羽山城跡では、「徳川軍と武田軍の合戦シーンや合戦時の城がVRで見られ」るようになっているとのことです。

 また、浜松出世パーク内の浜松城二の丸御殿・枯山水庭園では、「発掘調査の成果を元に、江戸時代の浜松城二の丸御殿・枯山水庭園をARで」見ることができるとのことです。

 ホームページを見る限りでは、なかなかの迫力の映像を見ることができるようですので、浜松市へ行く際には、体験してみると良いもしれません。

2023/04/17

「脱原発」を完了させたドイツ、この後どうなるのか、非常に注目です。

 4月16日の朝日新聞デジタルに、「ドイツ最後の原発3基が停止 反原発団体「歴史的な日」デモで祝う」という記事が出ています。ドイツで、4月15日に最後の原発3基が稼働を終え、「脱原発」が完了したことを受けての記事です。

 今後廃炉作業を進めることになりますが、ドイツのレムケ環境相は4月13日に、「原発のリスクは、ドイツのような高い技術を持った国でも究極的には制御できない」と指摘しており、高レベル放射性廃棄物の最終処分場が決まっていないなど、原発の後始末には課題が山積であることを強調しています。政府の委員会は2016年の報告書で、廃炉や廃棄物の運搬・貯蔵などにかかる費用を488億ユーロ(約7兆円)と見込んでいます。今後は、再生可能エネルギーの拡大をはかる考えですが、ロシアのウクライナ侵攻により顕著となったエネルギー問題の不安もあることは確かです。

 日本の動きとは対照的な、このドイツの動きはもとはと言えば、2011年の福島第一原発の事故を受けて始まったことで、「原発のリスクは、高い技術を持った国でも究極的には制御できない」とのレムケ環境相の指摘は、もちろん日本にも当てはまるわけですが、福島第一原発の事故の当事国である日本より、ドイツの方が「原発のリスクを重く見ている」わけです。この違いは、第二次世界大戦後の、両国の戦争に対する見方の違いと似ていますね。

 ドイツが、今後どのようになっていくのか、非常に注目する必要があります。

2023/04/16

スーパーマリオブラザーズのテーマ曲が、米国議会図書館の「将来にわたり保存すべき録音資料」に選ばれました。

 4月12日に、米国議会図書館が、将来にわたって保存すべき米国の録音資料を登録している“National Recording Registry”に、2022年度分として新たに加える作品25点を発表しています。そのリストは、以下の通りなのですが、

National Recording Registry, 2023 Selections(chronological order)

1.“The Very First Mariachi Recordings” — Cuarteto Coculense (1908-1909)
2.“St. Louis Blues” — Handy’s Memphis Blues Band (1922)
3.“Sugar Foot Stomp” — Fletcher Henderson (1926)
4.Dorothy Thompson: Commentary and Analysis of the European Situation for NBC  Radio (Aug. 23-Sept. 6, 1939)
5.“Don’t Let Nobody Turn You Around” — The Fairfield Four (1947)
6.“Sherry” — The Four Seasons (1962)
7.“What the World Needs Now is Love” — Jackie DeShannon (1965)
8.“Wang Dang Doodle” — Koko Taylor (1966)
9.“Ode to Billie Joe” — Bobbie Gentry (1967)
10.“Déjà Vu” — Crosby, Stills, Nash and Young (1970) 
11.“Imagine” — John Lennon (1971)
12. “Stairway to Heaven” — Led Zeppelin (1971)
13.“Take Me Home, Country Roads” — John Denver (1971)
14.“Margaritaville” — Jimmy Buffett (1977)
15.“Flashdance…What a Feeling” — Irene Cara (1983)
16.“Sweet Dreams (Are Made of This)” — Eurythmics (1983)
17.“Synchronicity” — The Police (1983)
18.“Like a Virgin” — Madonna (1984)
19.“Black Codes (From the Underground)” — Wynton Marsalis (1985)
20.Super Mario Bros. theme — Koji Kondo, composer (1985)
21.“All Hail the Queen” — Queen Latifah (1989)
22.“All I Want for Christmas is You” — Mariah Carey (1994)
23.“Pale Blue Dot” — Carl Sagan (1994)
24.“Gasolina” — Daddy Yankee (2004)
25.“Concerto for Clarinet and Chamber Orchestra” — Northwest Chamber   Orchestra, Ellen Taaffe Zwilich, composer (2012)

リストの20番に「Super Mario Bros. theme」とあります。いわゆる「地上BGM」ですね。

 米国議会図書館では、「文化的、歴史的、あるいは芸術的に重要で、発表から少なくとも10年以上が経過している録音資料」という基準で、毎年25作品を選んでいます。11番にジョン・レノンの“Imagine”、12番にレッド・ツェッペリンの“Stairway to Heaven”、18番にマドンナの“Like a Virgin”、22番にマライア・キャリーの“All I Want for Christmas is You”なども入っていて、これらとともにスーパーマリオブラザーズのテーマ曲が選ばれたわけです。スーパーマリオのテーマ曲が、“Imagine”や“Stairway to Heaven”と肩を並べるなんて、スゴイ~~~!😆

2023/04/15

「被爆の実相の伝承」のオンライン化・デジタル化事業Webサイト「被爆前の日常アーカイブ」が公開されています。

  長崎大学核兵器廃絶研究センターと国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館が、2021年から取り組んでいる《「被爆の実相の伝承」のオンライン化・デジタル化事業》の一環として、「被爆前の日常アーカイブ」が公開されています。

 「被爆前の長崎」の写真、その写真を活用して作成した動画やスライド教材、被爆前後の長崎の航空写真を使用して作成したデジタルマップを閲覧できます。また、資料や写真の一部はダウンロードできます。

 「写真でたどる被爆前の日常」では、被爆前後の長崎の日常を写した写真と、写真をもとに作成したスライド教材が出ています。現在でも写真はかなりの量がありますが、まだ追加される予定だそうですし、それをもとにしたスライド教材も増えるとのことです。

 「航空写真を活用したアーカイブ」は、1945年8月7日と9月7日に米軍が撮影した長崎市の航空写真121枚を繋ぎ合わせて作成したオンラインマップで、被爆前後の長崎の様子を比較しながら見ることができますので、被爆前はどのような街並みだったのか、そして原爆によってどのように破壊されたのかがわかるようになっています。生き残った被爆者の方の「何もかもが無くなった浦上に、ポツンとコンクリートの建物だけが立っていた」という証言を表現するために、爆心地周辺の浦上エリアにおいて全壊を免れた、大きなコンクリートの建物の被爆後の姿を3Dで作成するなど、当時の情景を追体験できるようになっています。またVRモードが用意されていて、より立体的に体感できます。なお、今年度には広島版の作成も予定されているとのことです。

 動画「写真は語りかける」は、長崎への修学旅行や被爆体験講和の事前学習など、学校現場で使用する教材動画として作成されていて、大学生1・2年生を想定した90分授業での活用例が用意されていますが、もちろん中高生でも教材として利用できます。

 このように、かなり学校教材として活用できるものとなっていますので、まずは先生方がじっくり読み込んで、活用の仕方を考えてみるのが良いでしょう。

2023/04/14

北海道図書館振興協議会の『資料を護り、未来の利用者へ残すために』、勉強になります。

 北海道図書館振興協議会による報告書『資料を護り、未来の利用者へ残すために』が刊行されて、北海道立図書館のホームページで公開されています。報告書のテーマは「資料の共同保存と除籍」です。

 目次は、以下の通りです。

はじめに

第1章 社会的背景と現状

第2章 全国の状況 

第3章 先行事例

第4章 アンケート調査結果

第5章 考察、おわりに

資料編(目次~参考収集基準・除籍基準等)

アンケート調査票、調査研究チーム設置要項、奥付 

 資料の収蔵スペースの問題は、全国の図書館で課題となっています。理想を言えば、除籍した資料もすべて保存できるなら保存したいわけですが、そうもいかないため、複数の図書館での「除籍資料の共同保存」という考え方が出てきたわけです。本報告書では、先行事例として「多摩デポジット・ライブラリー」、「あいちラストワン・プロジェクト」、「滋賀県立図書館の資料保存センター」、「京都府域図書館」、「北見地域図書館ネットワーク」が取り上げられていますが、それぞれ特徴のある興味深い事例です。報告書にも出ていますが、共同保存においては、どのようにして地域内最後の一冊になっているかを確認するかと、確認後にどのように保存していくかが重要になってきます。これらのことは、すぐにできるものではありませんが、まずは地域内での情報共有から始めるということが第一でしょう。

 このようなことは、できればもっと広い範囲を対象に、理想的には全国レベルでやっていくのが一番良いと思います。最近、国立国会図書館が「個人向けデジタル化資料送信サービス」を開始して非常に便利になったわけですが、資料をデジタル化すれば、ネット環境さえあれば遠隔地でも資料の閲覧が可能になるので、日常的な利用はデジタル化資料を使い、国立国会図書館が中心となった全国ネットワークで共同保存に取り組めば、全国で平均的に資料の保存を行うことで、特定の館で収蔵スペースが不足するという事態は解消されるのではないでしょうか。 

2023/04/13

ウチもタブレット端末が、予想外の出費でした。

  4月12日の中日新聞デジタル静岡版に、「タブレット購入費痛い 高校入学、事前説明なく」という記事が出ています。

 我が家でも、今年高校に入学した子どもがいるのですが、Chromebookの購入があって、確かにその分の出費は痛かったです。購入申し込みはしたのですが、制服もかなりの額でしたし、諸々あって結構出費は多かったのですが、それにプラスしてChromebookが5万円以上もしたわけです。

 もともとの端末の値段はおそらく3~3.5万程度のはずなのですが、学校で使用する設定をするためとかで、それに2万円ちかく上乗せさせているって、何にそんなにかかっているのかなぁ。設定なんて、学校ならば正直言ってそんなに複雑なことはしないでしょうから(たぶん学校wifiの接続とか、Google classroomの登録とか、その程度なのではと思うのですが)、業者が手間賃と称して儲けているんでしょう。

 ベースとしている端末はどこもそれほど変わらないと思うのですが(メモリ4GB、ストレージが64GB、10~13インチ程度の液晶サイズが多いと思います)、聞いたところによると、7万近くのところもあるようです(iPadは高いかもしれません)。入札で決めているはずなのに、入札のメリットが活きていないですね。おそらく、全国的に同じような状況ではあると思いますが、いったいどうなっているのでしょうか。

 「卒業後も活用してもらうため」と記事にはありますが、高校卒業したら、ちゃんとしたパソコンでしょ!あるいは、今の端末よりももっとスペックの良いものに変えるはずで、この端末は高校3年間だけでしょうね。

2023/04/12

「しながわデジタルライブラリー」が公開になっています。

 東京都品川区が、専用ウェブサイトで「しながわデジタルライブラリー」を公開しています。

 1970年代に作成された『品川区史』、戦前の『品川町史』、『大崎町誌』、『大崎町郷土教育資料』、『大井町史』、『荏原町誌』などがアップされています。特に『品川区史』通史編 上・下巻、『品川の歴史』は、フルテキスト化されています。

 また、1947(昭和22)年10月30日の『品川區政ニュース』が第1号から出ていますし、1985(昭和60)年7月20の『かわら版 品川宿』も創刊号からあります。

 このほかに、東京都指定無形民俗文化財の「品川拍子 品川神社の太太神楽~猿田の舞~」などの伝統芸能などの映像資料、浮世絵、品川区の統計資料なども掲載されており、地域資料が充実したデジタルライブラリーとなっています。

 理想を言えば、浮世絵はもっと公開して欲しいですね。映像資料も過去の映像がもう少し欲しいですが、品川あたりは急速にいろいろなものが変化するわけですから、現在の様子を克明に記録した映像があると良いのではないかと思いますので、今後さらに充実してくれることを期待したいですね。

2023/04/11

サッカーでのヘディング、やばいじゃん!

 4月9日の朝日新聞デジタルに、「サッカー選手、認知症リスク1.6倍 ヘディング影響?キーパーと差」という記事が出ています。

 トップレベルの男性サッカー選手は、一般男性に比べて認知症を発症するリスクが1.6倍に高まっており、ヘディングなどで頭部に衝撃を繰り返し受けることが影響している可能性があるということが、スウェーデン・カロリンスカ研究所の研究で分かったとのことです。

 この研究成果は、週刊総合医学雑誌”The Lancet Public Health”に掲載された”Neurodegenerative disease among male elite football (soccer) players in Sweden: a cohort study”という論文にまとめられ、今回の記事はこの論文が元ネタです。

 「繰り返しヘディングをすることによる頭部への衝撃が、サッカー選手の認知症リスクを高めている可能性がある」という研究結果は、激しくヘディングするシーンなどを見ていて、なんとなく「あれって、頭に何か影響はないのかなぁ?」と思っていた人も多かったろうと思いますが、「あぁ、やっぱりまずかったんだね」と納得すると同時に、恐ろしい結果です。この研究結果が広まれば、サッカー人口、減るんじゃないでしょうか?

2023/04/10

「昭和館デジタルアーカイブ」は、かなり使えます。

 「昭和館デジタルアーカイブ」が公開されています。

 昭和館は、厚生労働省社会・援護局所管の国立博物館ですが、日本遺族会が運営を受託していて、国民が経験した戦中、戦後(昭和10年~30年頃まで)の国民生活上の労苦を後世代の人々に伝えていくことを目的としている博物館です。

 今や、昭和10年~30年頃までの出来事について、小中高生あたりが直接経験した人の話を聞ける機会はあまり多くありません。現場にいる教員も、それを語れる年代ではありませんから、「昭和館デジタルアーカイブ」の209件ある「オーラスヒストリー」の映像資料は、非常に有意義です。

 また、映像資料も2,596件もあり、特にアメリカ国立公文書館(NARA)から提供された1945~46年の映像は貴重で、なかでも広島、長崎や各地の空襲を受けた主要都市の映像は、今日のウクライナの惨状と並び、戦争が人びとの暮らしをいかに破壊するかを、強く実感させてくれる重要な記録です。

 「昭和館デジタルアーカイブ」を利用できるようになったことで、下手な道徳の教科書よりも、子どもたちに考えさせることができる教材が簡単に手に入ります。

2023/04/09

何事も行き過ぎると、それを規制する必要が出てくるものです。「ChatGPT」は、その典型例ですね。

  4月6日の朝日新聞デジタルに、「学校でのChatGPT 活用と注意点の指針、文科省策定へ」という記事が出ています。

 イタリアのデータ保護当局が「ChatGPT」の使用を一時禁止し、欧州の他の国でも追随する可能性が出てくるなかで、国内でも3月8日付け朝日新聞デジタルで、岐阜県議会の一般質問でも取り上げられた記事が出ていましたが、文部科学省も、「学校現場での活用方法や注意点をまとめた指針を作る方針を固めた」ということです。

 「一律に禁止したり活用を求めたりはせず、チャットGPTの回答を批判的に捉えたり、子どもが自身の考えを深めたりする道具としての使い方のほか、使用にあたっての留意点を示す」とのことです。何でも使い方次第ではあるのですが、一見便利でも、一歩間違えれば完全にコントロールできなくなる可能性があるようなものに対しては、何らかの指針を示さないと制御不能に陥る場面が必ず出てきます。

 「ChatGPT」みたいなものは、SFかアニメの世界の話だと思っていましたが、それがいざ現実になると、それがどのような影響をもたらすのか、想像が追い付かないですよね。良いのか悪いのか分からないというのが現実ですが、何事も行き過ぎるのは危険ですから、それを規制する必要はあると思いますので、文科省がどのような指針を出すのか、注目したいと思います。

2023/04/08

滋賀県立公文書館の「公文書館所蔵資料を用いた学習指導案集」、すごく参考になります。史料を替えれば、他の地域でも使えそう。

  昨年9月に滋賀県が誕生して150年を迎えた記念事業として、県内小中学校・高等学校の協力を得て作成した「公文書館所蔵資料を用いた学習指導案集」が、2023年3月31日刊行の滋賀県立公文書館情報紙滋賀のアーカイブズ第13号として刊行されています。

 ただ、これには先行するものがあり、2022年3月31日付けの『滋賀のアーカイブズ』第12号には、「『歴史公文書が語る湖国』を用いた授業指導案」が掲載されていて、いわばこちらが「県政150周年記念特集」その1という感じのようです。また、これらは滋賀県立公文書館の学校連携事業とされていて、公文書館ホームページの学校連携のところにもアップされています。

 さらに、実はこの事業にも先行するものがあり、それが『歴史公文書が語る湖国』という、滋賀県立公文書館所蔵の特定歴史公文書等を利用した書籍です。さらにこの書籍は、明治150年特別展「湖国から見た明治維新」がきっかけで作成されたということですから、自分のところにある宝をとことん利用しているわけなのです(このあたりの詳細については、こちらに出ていました)。これはすごいですよ!

 静岡県でも、過去に『静岡県史』で集めた史料を活用する意味で、『資料に学ぶ静岡県の歴史』という小冊子や、「授業の種」という『図説静岡県史』の画像資料をもとに作成した補助教材が作成されていますが(ともに、「静岡県歴史文化情報センター」のホームページにアップされています)、滋賀県立公文書館の規模ではないですね(滋賀県は専門の方がじっくり取り組まれているのに対して、静岡のは教員が片手間でやっているので、レベルの差が断然違います。やるなら、ちゃんと滋賀県みたいにやらないと)。

 滋賀県の学習指導案、静岡の史料に替えれば、利用できそうな気がします(まぁ、静岡県は近現代史料をきちんと集めていないので、替えられる史料があるかどうか分からないですけど)。

2023/04/07

「静岡県デジタル地震防災センター」が開設されています。

 インターネットで、「静岡県地震防災センター」の館内を疑似見学できる「3Dウォークスルー」と、災害を疑似体験できる「災害VR」の2つが用意されています。

 「静岡県地震防災センター」は、2020年6月にリニューアルされていますので、それ以前に行ったことがあるという人でも、展示が新しいくなっていますので、「3Dウォークスルー」でもう一度見てみると良いとも思います。スイスイ動きますし、パネル解説や動画もスムーズに見れます。

 また、「災害VR」は、VRゴーグルをつけて見るもので、「地震VR」、「津波VR」、「風水害VR」の3種類があり、大人視点と子供視点があって、視点の高さが違います。特に「津波VR」はかなりリアルなので、VRゴーグルをつけるとかなり怖いです。むしろVRゴーグルなしで良いかもしれません。

2023/04/06

ウェブサイト「フィルムは記録する―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」が開設されました。

 国立映画アーカイブが、国立情報学研究所(NII)と共同で、ウェブサイト「フィルムは記録する―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」を開設しました。

 このウェブサイトは、国立映画アーカイブが所蔵する文化・記録映画など映画作品を配信するWEBサイトで、日露戦争の記録を初め、文部省が推進した科学やスポーツ、観光などを扱う教育映画、行政や企業による産業や地方振興のPR映画、皇室行事や軍事演習の記録など87作品が、初回分として公開されました。

 全文検索やジャンル、撮影場所(都道府県)、年代による絞り込み機能を備えており、またそれぞれの映像作品のページには、作品や素材に関する詳細情報が掲載され、参考文献のリンクが貼られているものもあります。作品は日露戦争の記録を除けば1920~30年代が主ですが、一部カラーの作品もあります。

 今後も随時公開作品を増やしていく予定とのことですが、学校の教材としてうってつけです。動画ですから、子どもたちにとっては、写真よりも多くの発見があることでしょう。 

2023/04/05

「頑張る」って言葉って、難しくないですか?

  4月4日の朝日新聞デジタルに、「環境激変の新学期「がんばる子こそ注意必要」 大人が気をつけること」という記事が出ています。

 いつも思っているのですが、激励の意味で「頑張れ!」とか、何かをするさいに「頑張ります‼」とか、「頑張る」って言葉をよく使いますが、この言葉って、なかなか難しくないですか?

 人によって、「頑張る」基準というか、レベルが違うので、本人は一生懸命「頑張っている」のに、他の人から見れば「頑張っている」とは言えないとか、本人が「頑張っている」のを、あえて他の人に見えないようにしているとか(頑張っているのを人に見られるのが、カッコ悪いというのが若者の間に広まっているような…)。病気の人に向かって「頑張ってね」というシチュエーションがありますが、本人が頑張りたくても頑張れない場合などは、悲しいですよね。

 この記事の、本人に「しっかり登校し、他者と積極的に交流する」といった理想のイメージがあって、それに沿おうと頑張っている、あるいは頑張ろうとする子は注意が必要だというのも、本人が頑張っているのに結果が出ない場合も多く想定されるので、いずれ疲れてしまい、心身の不調につながりかねないということなわけです。特に最近の若者は、「空気を読み合う」ことにたけているので、より疲れてしまうことになるのでしょう。

 「まだ感染への懸念がありますし、リアルで生身の自分が受け入れられるかという不安や、マスクをしなくなることで自分を覆い隠すものなしで他者と相対する怖さもある」なかで、「リアルな交流への不安があること自体は自然なことで、人間関係の葛藤も、成長する貴重な機会」だとは言え、そんなに「頑張る」必要はないのでは?などとおじさんは思うのです。

 TA(Transactional Analysis、日本では交流分析と呼ぶことが多い)の創始者であるエリック・バーンの言葉に、「他人と過去は変えられない、自分と未来は変えられる」という名言があります。人との関係は自分ではコントロールできません。だから、そこを気にしすぎてもあまり意味がないことです。新学期を迎える子どもたちに、大人から「頑張って」という声掛けをする際には、注意したほうが良いのではないかと思います(自分は、「頑張れ」はあまり使いません)。

2023/04/04

舎人親王の邸宅跡であることを示す、直接的な遺物は出ていないようですね。

  4月3日、各メディアで報道された、奈良市の平城京跡の発掘調査で見つかった奈良時代前期の大型掘立柱建物跡ですが、

1.調査付近が現在の市役所近くで、平城京の区画だと「左京三条三坊」という当時の「一等地」であり、

2.4町分を利用した宅地の中心建物と推定され、最も大きいと推定される建物は、推定で東西約20メートル、南北は10メートル以上で、柱を立てるために掘った方形の穴も、一辺1・5メートルと巨大である、

3.官窯で焼かれた710年代中頃~720年代頃の瓦も多く出土し、この時期に広い宅地を持てる高位の人物で、邸宅跡が判明していないのは、天武天皇の第3皇子、舎人親王だけ、

ということから、長屋王とともに皇親勢力として権勢を振るった舎人親王の邸宅跡の可能性が高いということで発表されたのですが、名前を記した木簡が出土した長屋王のように、居住者が分かる遺物は出土していないので、ひたすら可能性は高いと考えられながらも、断定はできないことが残念ですね。

2023/04/03

磐田市で、徳川家康ゆかりの古跡に関係した御朱印が、3つもできました。

 4月2日の中日新聞デジタル静岡版で、「社山城、城之崎城、中泉御殿の3古跡御朱印 磐田駅前で販売」という記事が出ています。

 磐田市市内の徳川家康ゆかりの社山城城之崎城中泉御殿の三古跡の御朱印ができて、4月1日からJR磐田駅前の観光案内所で販売されるようになったとのことです。

 社山城は、武田氏と徳川家康の二俣城をめぐる争いに関連して記録に登場しており、城之崎城は、遠江を支配下に置いた家康が、遠江の中心地であった見付に新しい城を築くこうと築城しかけましたが、武田氏との戦いを想定した時に不利であるとして築城を断念し、浜松へ移したとされています。

 また、御殿とは将軍の旅行や外出の際の宿泊・休憩施設として全国に90箇所ほど設けられた施設で、中泉御殿は家康がタカ狩りなどで21回訪れていて、敷地は約1万坪と伝えられ、絵図等によると、敷地の北側に土塁と水堀を築き、南側は湿地に臨む要害の地でした。

 なお、御朱印を3枚とも購入した人は、御朱印を貼る古跡巡帳がもらえるようです。

2023/04/02

遠江国分寺は、なんで「木装基壇」なんだろう?

 3月31日の中日新聞デジタル静岡版に、「「木装基檀」復元は全国初 磐田の遠江国分寺跡」という記事が出ています。

 全国初の講堂の「木装基壇」復元ということですが、「木装基壇」とは、土を叩き締めて地面より高く盛った土台の周りを、土が崩れないよう柱と板で囲ったもののことで、簡単にいってしまえば、いわゆる土留ということですが、そもそも国分寺の基壇が「木装」なのは、三河国分寺で確認されているのみです。まぁ、木なので残りにくく、なかなか確認できないということもあるのですが、一般的には石や瓦を使うことが多い中で、木を使っているというのは珍しい事例です。しかも遠江国分寺は、金堂や塔をはじめとした主要な建物が「木装基壇」であり、さらに木製柱の灯籠跡や木製の暗渠排水路も確認されています。

 記事の中で、何故「木装基壇」なのかについて、「石が採れず木が使われた可能性がある」とされていますが、金堂や七重塔の柱を支える礎石には、市北部の敷地地域産とみられる粗粒砂岩が使われていることがわかっているので、石が採れなかったということはないと思われ、また遠江国分寺で使用されている瓦を供給した掛川市(旧大須賀町)清ヶ谷古窯群には、一般的には瓦や石などとともに基壇外装に使われる塼(せん)と呼ばれるレンガ状のブロックがあることから、遠江国分寺は石の代わりではなく、意図的に「木装」にしたのではないかと考えられます。

 主要な建物や灯籠などで木材が利用されているという点では、統一感があって見た目が美しいと想像されますが、何故あえて「木装」なのか、何の効果をねらっているのか、疑問です。

 ちなみに、4月1日に「史跡指定100周年 遠江国分寺跡 講堂・僧房 木装基壇完成記念見学会」が開催されました。

2023/04/01

「和菓子屋」や「村祭り」、「姫路城」などの題材で、小学生の「郷土愛」って深まるのでしょうか?

  3月30日の朝日新聞社説は、「道徳の教科書 窮屈な検定姿勢改めよ」というものです。

 小学校の道徳の教科書検定で、「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」の要素が足りないとする指摘がに対して、郷土愛にまつわる部分に「国」や「日本」という言葉を追加するなどして合格した教科書が多いとのことですが、社説の指摘のように、確かにあんこ屋などに無理やり「日本」を押し込んだように見えますが、それは大人の目線で見ればの話で、おそらく小学生にとってはそれほどしっかりと読み取れず、それほど違和感を感じないのではないかと思われます。逆にそれが問題なのですが、今回はとりあえず置いといて、そのような題材で、果たして今の子どもの「郷土愛」が深まるのでしょうか?何をよって「郷土愛」が深まるのかは分かりませんが、現代の子どもが「和菓子屋」や「村祭り」、「姫路城」などで「郷土愛」って深まるものなのでしょうか?

 「日本はすごい」などを感じさせる題材ならば、戦前の軍国少年のような「郷土愛」を持つようになるかもしれませんが、和菓子の良さが分かるようにならなければ、「和菓子屋」で「郷土愛」が深まるってことはないのではないかと思いますが…。