北海道図書館振興協議会による報告書『資料を護り、未来の利用者へ残すために』が刊行されて、北海道立図書館のホームページで公開されています。報告書のテーマは「資料の共同保存と除籍」です。
目次は、以下の通りです。
はじめに
第1章 社会的背景と現状
第2章 全国の状況
第3章 先行事例
第4章 アンケート調査結果
第5章 考察、おわりに
資料編(目次~参考収集基準・除籍基準等)
アンケート調査票、調査研究チーム設置要項、奥付
資料の収蔵スペースの問題は、全国の図書館で課題となっています。理想を言えば、除籍した資料もすべて保存できるなら保存したいわけですが、そうもいかないため、複数の図書館での「除籍資料の共同保存」という考え方が出てきたわけです。本報告書では、先行事例として「多摩デポジット・ライブラリー」、「あいちラストワン・プロジェクト」、「滋賀県立図書館の資料保存センター」、「京都府域図書館」、「北見地域図書館ネットワーク」が取り上げられていますが、それぞれ特徴のある興味深い事例です。報告書にも出ていますが、共同保存においては、どのようにして地域内最後の一冊になっているかを確認するかと、確認後にどのように保存していくかが重要になってきます。これらのことは、すぐにできるものではありませんが、まずは地域内での情報共有から始めるということが第一でしょう。
このようなことは、できればもっと広い範囲を対象に、理想的には全国レベルでやっていくのが一番良いと思います。最近、国立国会図書館が「個人向けデジタル化資料送信サービス」を開始して非常に便利になったわけですが、資料をデジタル化すれば、ネット環境さえあれば遠隔地でも資料の閲覧が可能になるので、日常的な利用はデジタル化資料を使い、国立国会図書館が中心となった全国ネットワークで共同保存に取り組めば、全国で平均的に資料の保存を行うことで、特定の館で収蔵スペースが不足するという事態は解消されるのではないでしょうか。
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