続・人間老いやすく、学成りがたし

2023/06/05

山形大学の成果を見ると、AIはやはり使い方ですね。ルールは必要です。

 6月2日の朝日新聞デジタルに、「ナスカの地上絵、AI使って画像データで特定 山形大の進化する調査」という記事が出ています。

 山形大学が学術調査を続けている南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」の研究に、ディープラーニングが使われていて、2004年以降の調査で358点の地上絵を発見したうち、4点をディープラーニングの技術で見つけたということです。

 画像データを学習したAIが、航空写真の中から地上絵の可能性があると示した場所に、実際に行って確かめるという方法で、航空写真から肉眼で探し、現地を歩いて確認していた従来の方法に比べ、労力と時間が大幅に軽減したようです。

 ある意味AIは、本格的に日常のおいて使用するのがまだ始まったばかりですから、ChatGPTをめぐる議論もありますが、使い方次第でどうにでもなるということです。非常に大きな成果をもたらしてくれることが期待できるのですから、あくまでも道具として、その使い方のルールをきちんと決めて使用すれば良いわけです。

 現在、教育界を中心にルールづくりが急がれていますが、詳細な問題は使っていかなければ分からないので、大まかなルールを決めて使用を推進いくのが良いでしょうね。

吉野ヶ里遺跡の石棺墓、期待大ですね。

  今日6月5日は、考古学界隈では何と言っても吉野ヶ里の石棺墓の石蓋が外される話題ですね。

 撤去された石蓋2枚は外側の表面に「×」「キ」などの線が刻まれて、残る1枚には遺体を収めた内側の面に線が刻まれていることもわかり、さらに粘土で目張りがされ、その一部には赤色顔料が付着していたとのことです。赤色顔料は内側の面に線が刻まれていた石蓋にも付着していますね。赤色顔料は、水銀を原料とする朱か、酸化鉄を原料とするベンガラのどちらかですね。

 上記のような情報からも、かなり身分の高い人物の墓である可能性が高いのではないかと想像されます。過去18基出土している石棺墓には副葬品がありませんが、今後、内部の土砂を除去して調査が進んでいくなかで、副葬品が出土することが期待されます。

2023/06/04

宿題は「量」より「質」って、大方の先生たちは改めて指摘されなくても、もちろん考えますよね。でも…。

  朝日新聞の連載「宿題が終わらない」の第2回「その宿題、意味ありますか? 心理学者が問う「質」と親世代との違い」に対して、スポーツ教育学者で元ラグビー日本代表の平尾剛さんが5月25日に投稿したコメントが読めるようになっていて、そのコメントが6月4日に「理想の授業・宿題、実現に必要な改革は 平尾剛さんのコメントプラス」として記事になっています。

 最初の連載記事は、「宿題の「量」だけでなく、「質」にも目を向けるべきだ」とする問題提起の記事なのですが、その問題提起に関しては大方の先生たちは考えているはずですが、子どもたちの状況によっては(学校によってかなり実情は違うので、「質」を重視した宿題を出している学校もあるでしょうし、そもそも宿題をやめてしまっている学校もあるわけですが)、「量」をこなすことが意味のある場合もあります。多くの問題をこなすことで、解き方のコツがつかめたり、問題慣れすることでできるようになる場合もあり得るわけです。「習うより慣れろ」というわけです。

 ただ時には保護者が疑問に感じるような宿題が出ることもあるでしょう。それが頻繁にあるようならば問題ですが、おそらくそういうことも多くないでしょう。しかし、「質」を重視する宿題を出すことが必要なことも事実です。その際問題になるのが、今回のコメントプラスの平尾さんの指摘するようなことです。つまり、「質」を問うような宿題は「いかに興味を持てるかに主題をおき、時間をかけて授業をしたうえで」ないと出せないわけで、そのような宿題を出すためには「時間的にも精神的にも先生に余裕がなければできない」のです。「授業の準備と児童や生徒のことを考えるための余白」が必要なのです。

 今の学校は多くのことを抱えすぎて、「授業と児童・生徒のことを考える」ことが第一になっているとは言い難いのです。それゆえ、新人の教員も疲れてしまい、やめていく人が出てしまい、そのような情報を聞けば、教職が敬遠されて、人手不足になるのは、ある意味当たり前なのです。

 平尾さんの「教育改革をするならまずはここから始めなければならない」というコメントの「ここ」は「授業の準備と児童や生徒のことを考えるための余白」のことで、つまり教育改革をするのならば、教員が「授業と児童・生徒のことを考える」ことが第一になるような改革が必要だということです。もっと言えば、現行ありきの改革ではなく、現行の学校制度を一から作り直すような改革が必要だと思います。

2023/06/03

採用試験を前倒ししても、仕事に魅力を感じられなければ、人は集まらないのでは?

  文科省が、来年度から公立学校教員の採用試験を、従来より約1カ月早い6月16日を目安に始めるよう、各地の教育委員会に要請したというニュースが報道されましたが、教職という仕事に魅力があれば、最初から教員採用試験を目指して来る学生はいるはずで、必ずしも民間よりも採用が遅いせいばかりではないはずです。

 確かに近年は、大学入試などでも早めに決められることを望む向きがあるように思われますが、仕事に関しては早く決まれば良いというわけではないと思いますが…。

 教員志望者が少ないのは、やはり仕事としての教職が魅力的ではないということなのではないかと思います。そもそも、現在の学校教育制度が限界に達していて、その矛盾をすべて教員の自己犠牲で乗り越えようとしているのが問題です。

 働き方改革とか、採用試験改革とか部分部分の改革ではなく、学校制度全体を改革をすべきで、一度全部スクラップし、一からビルドするくらいの動きでないと、どうにもならないところまで来ているように思うのですが…。

2023/06/02

「鉄砲の玉」から、いろいろなことがわかります。

 5月28日の朝日新聞デジタルに、「武田軍を破った「設楽原の戦い」 鉄砲玉が示す徳川家康の独立性」という記事が出ています。

 織田・徳川連合軍と武田軍が戦った「長篠・設楽原の戦い」は、織田・徳川連合軍が鉄砲を使って武田の騎馬軍団を破った戦いとして有名ですが、近年の研究から武田方も鉄砲があり、そもそも武田の騎馬軍団と呼べるような部隊はなかったなど、従来の見解とはかなり変わってきていますが、鉄砲が勝負の決め手になったことは間違いありません。

 織田・徳川連合軍が使った鉄砲は3千丁、武田軍は500~1千丁といわれていますが、記事によると、鉄砲の数の差というよりは、「玉の数と火薬の量」が大きなポイントだったようです。

 「長篠・設楽原の戦い」の合戦跡にたつ愛知県新城市の市設楽原歴史資料館の周辺では、17個の鉄砲玉が見つかったいて、そのうちの3個は徳川軍が自ら調達した鉛でつくったものと考えられるようで、鉄砲玉の原料となった鉛の成分を分析した結果、家康の時代に鉛などの鉱石を産出していた新城市内のものと成分が一致したということです。

 また、設楽原では、外国産の鉛と成分が一致する玉も3個見つかっており、戦国時代には外国産の鉛を入手できるのは大阪・堺を押さえていた織田信長ぐらいで、火薬も南蛮貿易で堺からだったため、信長の助けがなければ、家康も調達ができなかったと考えられ、そこから信長と家康の関係性がわかるわけです。

 このように、1個の鉄砲玉から、他のいろいろな史料とともに検討することで、様々なことがわかるところが、歴史学の醍醐味ですね。

2023/06/01

「噛み応え」にこだわったお弁当、やわなモノが多い時代に、ある意味必要だと思います。

 5月28日の朝日新聞デジタルに、「クルミやゴボウ…あえて食感硬めの弁当を開発 かんで高齢者を健康に」という記事が出ています。

 咀嚼する力が衰えがちな高齢者向けに、クルミやゴボウ、硬めに調理した乱切り野菜など、しっかりかまないと簡単にはのみ込めないような食材を使った弁当を、長野県松本市のケータリング業者が開発したということを紹介する記事です。

 食べ物をよくかむと唾液の分泌が促され、消化や吸収を助けるとともに、唾液が増えると虫歯予防など口内の健康の向上につながり、かむ回数が増えれば脳の活性化にもつながるとされていて、かみ応えのある食べ物をよくかむことで、高齢者の健康維持に役立つということなのですが、確かに昔からよくかむことの効果が言われてますが、実際の世の中は、やわらかいモノが多くなっていますから、よくぞ硬めのおかずが入ったお弁当を作ったものです。

 ただ、しっかりかまないと簡単にはのみ込めないような硬めの食べ物って、幼いころから食べていないとなかなか受け入れにくいのではないかと思ってしまいます。ましてや、高齢者になってからでは、もう既に歯が弱っていたりして、食べられないのではないかと思うのですが、どうなんでしょうか。おそらく、ウチの母だと「硬いモノは歯が痛くなるから食べない」というだろうと思います。実際、キャベツなどですら硬めのモノは嫌がりますから。

 むしろ、もう少し年齢の若い人向け(50~60代くらい?)に、もう少しボリュームのあるお弁当にして、今から咀嚼力を衰えないようにするっていうコンセプトで出したらどうかなぁ?

2023/05/30

諏訪原城跡でチャンバラ合戦を実施!

 5月29日の朝日新聞デジタルに、「島田・諏訪原城跡で7月「令和の陣」 参加募る」という記事が出ていたので、島田市のホームページを見たら、5月15日にはページが更新されていて、掲載されていたようです。

 今年は諏訪原城が天正元年(1573)に築城されてから450年なんだそうです。それを記念して、諏訪原城応援隊イベントとして諏訪原城跡でチャンバラ合戦を実施するんだそうです。

 諏訪原城応援隊とは、落語家で、現在『笑点』の司会者である春風亭昇太さんが応援隊隊長、日本城郭協会理事の加藤理文さんが応援隊副隊長、フリーアナウンサーの片川乃里子さんが応援隊隊員というもので、この諏訪原城応援隊と一緒に、スポンジ製の当たっても痛くない刀で、腕につけたボールを叩き落すチャンバラ合戦を実施するということなのです。

 開催日時は、7月31日(月曜日)   午後1時30分~午後3時30分 (受付開始午後1時)、参加対象は小学生以上で定員は60名、参加費として1人500円が必要です。申込みは既に5月20日から始まっているので、参加したい人はお早めに。

自発的な学びは、幼いころから自発的に学んでいるかどうかの経験の積み重ねがものを言うはずです。

 朝日新聞の連載「宿題が終わらない」で、5月26日は「2週間で500ページ…宿題に悩む中高生 「大量・一律」への警鐘も」5月28日は「「全員に同じ宿題」疑問抱いた先生たち 提出やめた学校で起きた変化」というタイトルです。

 5月26日の記事には、「中堅校は、強制的にやらせないと生徒が勉強をしないと思っている。子どもが勉強をしていないことが不安な保護者が、宿題を出してほしいと学校に伝え、その期待に応えるための宿題を出している先生もいるだろう」と出ていますが、確かに高校では中堅校以下では、何もないと勉強しない生徒は多いでしょう。宿題すらやって来ない生徒もいるはずです。なかには本当にわからなくてやって来れないという生徒がいないわけではないですが、多くは部活に打ち込みすぎていたり(あるいは本人自身がそれを理由としていたり)、勉強には興味がわかないので、勉強以外にことに取り組むことで結果的に宿題はやらないか、やっても適当にやるだけということは実際にあるはずです。それを不安に思う保護者がいることも事実ですが、それに応えるために宿題を出す先生って、実際にいるのでしょうか。いるとしたら、どれくらいいるのでしょうか。中学校の場合、高校入試という壁があるため、それを乗り越えるためには勉強しなければならないと思っている保護者が一定数はいるものと想像しますので、中学校の先生ならば、もしかするといるかもしれませんが、高校はそういうことはあまりないような気がしますが。いないとはいいませんが、かなり少ないような印象があります。

 ただ近年の「個別最適な学び」から、「全員に同じ宿題」を出すことに疑問を感じる向きがあることも理解できます。5月28日の記事はまさにその部分を再考した結果、子どもたちに一律の課題を出すことをやめ、自分に必要な学習や興味関心について考えることで、自ら進んで学ぶ力をつけるようにするために何に取り組むかは家庭で相談して決めるというスタイルに変えた小学校の事例です。

 小学校からこのような活動をすることは大変良い動きだと思います。何事も、幼いことからの経験の積み重ねが、大きくなってからも影響するわけで、例えばそのような経験がない、または少ない高校生に自分で決めて自分で勉強するよう促しても、たぶんできないでしょう。そのような場合には、むしろ一律に出された方が生徒も取り組みやすいと思いますが、確かに理解度や進捗状況には個人差があるので、同じ宿題を出しても、まったくわかっていない子がいる一方で、いまさらそれをやるのかという子がいることもあるでしょう。ただ、一律に出すとその差が明確に見えるので、教員にとってはやりやすいということがあるのも事実です。しかし、結局それは、28日の記事に対する小熊英二氏のコメントにあるように、「カギは宿題を出すか否かではなく、生徒個々人に手間と時間をかけて向き合えるか否かのようだ。問題は、教員にその余裕があるか否かである。」という点が、一番ポイントであると思います。宿題問題は、教育の働き方改革と強く結びつく問題なのです。

2023/05/29

三島市のクラウド化も悪くないですが、そもそも学校での事務作業のうち、本当に教員がやらなければならないものは何かをはっきりさせるべきですね。

 5月27日の朝日新聞デジタル静岡版に、「教員の事務作業軽減 三島市の小中学校で書類クラウド化」という記事が出ています。

 そもそも、新入生が提出した書類を、「保護者にオンラインで提出してもらうことで教員の事務作業の効率化を進めている」ということが記事になるくらいなのですから、学校事務の効率化がどれだけ遅れているかわかるわけですが、「家族構成や連絡先などを記入する家庭環境調査票、心身の健康状態を記入する保健調査票、各種問診票」などもうち、家庭環境の状況や心身の健康状態などは、特に担任は知っていた方が良いので、これらをパソコンに手入力していたことで把握できるというメリットもあったと思いますが、例えば各種問診票など他の書類の取り扱いなどの事務作業のうち、本当に教員がやらなければならないことはどれなのかを明確に分別する必要があるでしょう。そのようなことが手間や時間がかかってもやるべきですが、そうじゃないものが混ざっているのが問題なんだと思います。

 また、事務作業とは言え、基本的にはパソコンでの入力を中心とした作業なので、わからないと思っている人にとっては、そもそもどのフォルダーに入れるのかとか、入力していく際にも、枠の中に入りきらないような長いものはどうするとか、改行したいけどどうするとか、できる人には何でもない作業でも、ものすごく時間がかかるわけで、近くにわかる人がいれば、聞けばすぐに終われることも、たまたま他の人がいなかったり、わかる人がいなかったりすると、想像以上の時間がかかるわけです。

 ですから、初めからこれだけは本当に教員がやるべき事務作業だけに絞っておけば良いと思います。現在の三島市の取り組みも悪くはないですが、実際には本当に教員がやらなければならない事務作業だけになっているとは限らないと思いますので、いくら作業が軽減したとは言え、もしかするともっとできるかもしれないですね。

2023/05/28

「銀河鉄道の夜」は、いろいろな読み方ができて、読むたびにいろいろな発見ができる作品だと思います。

 5月25日の朝日新聞デジタルに、「「銀河鉄道の夜」再注目 賢治没後90年、映画公開で御朱印も人気に」という記事が出ています。

 今年は、宮沢賢治の没後90年です。またこのタイミングで、映画「銀河鉄道の父」が劇場公開されたので、賢治人気が再燃することでしょう。

 記事では、花巻市の鏑八幡神社で、銀河鉄道をモチーフとした切り絵の御朱印が大人気となっていることが紹介されていますが、写真で見る切り絵の御朱印、かなり素敵ですね。これは、賢治ファンはもちろん、そうじゃない人でも欲しいかもしれません。

 「銀河鉄道の夜」は、作品全体を通してとても美しい情景であるとともに、様々なモチーフが盛り込まれているので、各場面ごとにいろいろな読み方ができると思います。また、映画「銀河鉄道の父」を見てからだと、また違う読み方ができるでしょう。

 個人的に「銀河鉄道の夜」に完全にやられている人なので😅欲を言えば、「銀河鉄道の夜」の、はかなくも美しい情景を完全映画化して欲しいですねぇ。今の技術ならできるような気がするのですが、ただどんな作品もそうですが、読む人一人ひとりのなかで、「銀河鉄道の夜」がそれぞれの解釈による、頭のなかでの映像化があるはずなので、いざ映画になった「銀河鉄道の夜」を見たら、何か違うと思ってしまう可能性は否めませんね😓

2023/05/27

宿題って、出すのは出すけど、それをやらせる意義や、それを評価する方法が明確でないことって、あるような気がします。

 5月25日の朝日新聞デジタルで、「宿題が終わらない」という連載が始まりました。

 第1回は「寝ずに宿題する子どもたち 動画編集に理科の考察…「探究型」が重い」という記事ですが、確かに「探究型」は、やれば良いというわけではないので、かなり時間と手間がかかるでしょう。特に動画作成の場合、凝り始めるときりがないでしょうから、大変でしょうね。

 ただ、問題は、この手の宿題を教員がきちんと評価できているのか、ということではないでしょうか。そもそも、教員ですら、動画などつくったことがないという人もいるでしょうし、仮に作ったことがあったとしても、その出来栄えを評価できるほどわかっていないとか、基準を持ち合わせていないとかがあるような気がします。

 生徒の側も、どの程度やれば、どのような評価を得られるかという明確な基準が見えないまま作業をすることになるので、どこまで作りこめば良いのかと悩むことでしょう。

 この手の宿題をある程度きちんと評価できるのは、各教科としての評価以外の視点を持ち合わせていないと、けっこう難しいと思います。例えば、動画の構成、映像表現(見せ方)、音楽などの要素を理解できないと評価しにくいと思います。その意味では、吹奏楽部や演劇部、美術部の顧問の先生で、自分自身がそれらを経験している先生ならば、それなりの基準で評価できるのではないかと思います。

 逆に言うと、それ以外の先生方では、よほど能力のある方でないと、やらせて終わりになってしまう可能性があるような気がします。その意味では、第2回連載の「その宿題、意味ありますか? 心理学者が問う「質」と親世代との違い」は、宿題を出す側としては、痛い指摘でしょうが、すべてがそうとは言いませんが、一部にこの記事のようなことが現実としてあるのではないかと思います。

2023/05/26

ユネスコ「世界の記憶」に、「智証大師円珍関係文書典籍ー日本・中国の文化交流史ー」の登録が決定しました。

  5月25日の文科省の新着情報に、「「智証大師円珍関係文書典籍ー日本・中国の文化交流史ー」のユネスコ「世界の記憶」登録決定について」という記事が出ています。

 ユネスコ「世界の記憶」とは、世界的に重要な記録物への認識を高め、保存やアクセスを促進することを目的とし、人類史において特に重要な記録物を国際的に登録する制度として 1995 年より実施されたものです。日本では今回以外にも、2013 年6月に「御堂関白記」「慶長遣欧使節関係資料」、2015 年 10 月に「舞鶴への生還 1945-1956:シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録」「東寺百合文書」などが国際登録されています。

 円珍は、天台宗の密教(台密)の発展に寄与した人物として有名であり、園城寺三井寺を中心に寺門派を形成しています。今回登録された史料群は、円珍が唐に留学した時の史料で、日本と中国の文化交流の歴史や、当時の唐の法制度・交通制度を知ることができるほか、円珍が唐から持ち帰った唐代の通行許可書の原本が含まれるなどする、三井寺と東京国立博物館が所蔵する国宝56件です。

 なお、現在、三井寺文化財収蔵庫で「智証大師円珍関係文書典籍」の一部が公開されています。

2023/05/25

「全国高校放送コンテスト」で、どのような評価をされるのか、気になりますね。

 5月23日の朝日新聞デジタルに、「残業代ゼロ「知らなかった」高校生が給特法テーマにラジオ番組制作」という記事が出ています。

 宮城県立仙台第三高校放送部の生徒が、給特法をテーマにラジオ番組を制作していることを紹介している記事なのですが、「現役教員や給特法に詳しい識者にインタビューを実施。文科省の担当者にも話を聞く予定」ということで、文科省の担当者が高校生に対して、どう答えるのか、かなり気になりますね。

 また、この作品が全国高校放送コンテストで、どのような評価を受けるか、かなり気になります。評価の内容によっては、政府批判になったりするわけですから、どのような内容の評価にするのか、かなり難しいでしょうね。

 ただ、この生徒たちは大変おもしろい点を突っ込んでくれましたね。これは高校生じゃなければできないでしょう。ある意味怖いもの知らずというか、忖度するってことがないので、ぜひいろいろと突っ込んで欲しいですね。

 こうやって、高校生あたりが社会的に問題になっているけど、大人はなかなか言えないようなことを問題視して調べるって、探究学習として生徒にとっては良い勉強になるし、それがきっかけで何か動くかもしれないってことを考えると、良い行動かもしれませんね。

2023/05/24

教えやすい教科書ができても、教員がきちんと教材研究をしなければ、良い授業にはならないのでは?

 5月22日の朝日新聞デジタルに、「来春の小学校教科書、若手も教えやすい工夫 授業の準備を省力化」という記事が出ています。

 世代交代で経験の浅い教員が増えたことや、業務の増加と教員不足で先生たちの忙しさが解消されない現状のなかで、「来春から小学校で使われる教科書は、これまで以上に「先生が教えやすい工夫」が凝らされている」ということなのですが、いくら良い教科書を使っても、教員がその教材について、教材研究をしてしっかり知っておかないと、良い授業にはならないのではないでしょうか。

 今までのように教員が「教科書を教える」でもなければ、「教科書で教える」でもない、「生徒が自ら学ぶ」スタイルになっていくとしても、「教科書が教えやすくなる」ことで、うまく授業が進むわけではないはずです。

 いろいろなデジタルコンテンツにつながるように工夫された教科書が、小学校に限らず、でてきているわけですが、「経験が浅かったり、授業準備に時間がさけなかったり」すれば、結局そのような豊富なコンテンツをきちんと理解しないまま授業に臨めば、子どもたちが勝手にそれらで遊ぶだけになってしまいます。いくら「教員が教える」スタイルではないとしても、それで教育的効果が薄れてしまいます。

「教えやすい教科書」があれば、準備をしなくても授業ができるということならば、そもそも教員はいらないということで、それこそ昨今多くなりつつある「教員免許を持っていなくても採用する」、「採用されてから取得する」教員でも、すぐに授業ができるということを狙っているのでしょうか。だとしたら、日本の教育は衰退していくでしょう。「教員は専門職」であるはずなのですが、日本はそうじゃなくても良いと言いたいのでしょうか。これこそ教育を軽視していることの一例ですね。

2023/05/23

安土城の天主、見たい‼

 5月20日の朝日新聞デジタルで、「信長の安土城の「謎」に迫る 焼失の天主を発掘調査、ARで見える化」という記事が出ています。

 今秋、滋賀県が「令和の大調査」をスタートし、焼け落ちた天主の初の発掘調査に着手するということです。事業計画は、令和5年度をスタートに、短期5年・中期10年・長期20年を設定し、優先順位を設けて順次事業を実施するとのことです(『特別史跡安土城跡整備基本計画』はこちら)。

 安土城は、「当時の技術や文化の集大成とされ、近世城郭の起源とも言われる。しかし、完成からわずか3年の1582年、天主などが焼失した。史料はほとんど残されず、城の実像は謎のまま」であり、「天主があったとされるところは山頂にあり、石垣に囲まれた約28メートル四方に計101個の礎石が整然と並ぶ。その中央には穴があり、天主を支えた心柱があった可能性もあるが、過去の調査で掘り起こされているため、確認できない」という状況でした。焼け落ちた際に天主は北方向に倒れたと推定されるため、「今回の調査では、天主台の東側から北側にかけ、約300平方メートルを調査する」とのことです。

 今回の調査で天主の遺物が見つかる可能性があり、天主の構造の解明が進むことが期待されています。また、令和8年の安土城築城450年祭では、デジタルによる安土城見える化が公開される予定です。ぜひ、安土城の天主をデジタルで見たい‼