続・人間老いやすく、学成りがたし: 9月 2021

2021/09/30

「赤ちゃんへの絵本贈呈事業」に関する全国調査 2020

  9月24日に、NPOブックスタートが、「赤ちゃんへの絵本贈呈事業」に関する全国調査2020の結果を発表しています。

 日本でのブックスタートが開始から20周年を迎えたことを機に行われた全国調査とのことですが、全国の78.6%にあたる1,368市区町村で、赤ちゃんへの絵本贈呈事業が実施されているということです。

 ブックスタートって、最近ではごく普通の言葉になっていると思うのですが、逆に言うとわずか20年前に始まった事業なんですね。当たり前すぎて、もっと昔からあるのかと思ってました。

 そういえば、ウチの子どもももらいました。上の子が今年18なんですが、確か「はらぺこあおむし」だったと思うのですが、その絵本、ちゃんと家にあります。最初の子の時は、私もちゃんといろいろな行事に、妻と一緒にできるだけ参加していましたので、絵本をもらった時も、保健センターだかのブックスタートの読み聞かせ会に一緒に行ったような記憶があります。まぁ、かなり記憶が怪しいですが…。

 この事業は、ぜひ全国の100%の市区町村で実施してもらいたいですし、今後も続けていって欲しいですね。次は、孫の時に、じいちゃんとして付き添ってみたいですね。ジャマかな?

2021/09/29

「新千葉県立図書館・県文書館複合施設整備計画」の公表

  千葉県立図書館の「共通のお知らせ」欄に、今日9月29日に出たのですが、実際の公表は21日でしたが、見落としていました。

 何故、千葉県のことを取り上げるのかというと、千葉県は2017年に歴史公文書の誤廃棄があって(実際の現物廃棄は2016年3月で、公表されたのが2017年4月)、大騒ぎになり、その後専門職員を採用したという経緯があり、つい先日にも公文書館に関するシンポジウムで千葉県の話題があったばかりですし、誤廃棄の問題は他人ごとではなく、いつ他のところで起こってもおかしくない昨今ですから、今回の新しい文書館(図書館との複合館)計画は、関係者にとっては注目されることなのです(誤廃棄の詳細については、宮間 純一「千葉県文書館収蔵公文書の廃棄・移動をめぐる問題に関する報告」『アーカイブズ学研究 』No.26 (2017.6)。

 「新千葉県立図書館・県文書館複合施設整備計画」を見ると、新施設は、県立中央博物館のある県立青葉の森公園内に作られて、まさにMLA連携のスタイルをとるようですね。千葉県に関する文化情報資源が一か所にまとまるというのは、利用者にとっては大変便利ですので良いのですが、最寄駅の京成千原線千葉寺駅から徒歩約20分って、実際の現場を知らないので何とも言えないですが、結構歩きませんか?千葉駅からだと、千葉中央まで歩いて、そこから京成千原線で2駅のようですので、この部分はそれほど遠くはないと思いますが(そもそも広い土地が街の中にあるわけがないですから)。ただ、これは大した問題ではないです。

 一番気になったのが、収容能力で、文書館書庫が50万冊(図書館書庫は205万冊)、面積は公文書書庫が750㎡(集密書架(延長 7,483m)を設置できる前室付の書庫)、古文書書庫が770㎡(集密書架(延長 7,705m)を設置できる前室付の書庫)となっています。現行の文書館の収容能力25万冊に比べれば倍にはなっていますが、これは何年でいっぱいになる計算なんでしょうか。そもそも先の誤廃棄問題は、保管場所の狭隘が発端だと聞いていますので、このスペースではそれほど経たないうちにいっぱいになりそうな気がします。歴史公文書は永久保存のものですし、公文書が発生する限り増え続けます。おそらく公文書のデジタル化を考えて、紙文書は今度増えないとの考えもあるかと思いますが、保存の観点では現状デジタルは完璧ではありません。保存を考えるならば、現状は紙に勝るものはありませんから、本当に紙で残さなくても大丈夫なのかは、まだはっきり分からないのが現状です。

 同じことは図書館にも言えることで、今後電子書籍を増やそうという動きですが、これも紙の本は無くても良いのか。個人的に本を読むのは電子ではダメですね。何が違うのか、科学的な理由はわかりませんが、PDFを含むパソコン等で読む文書は、なかなか頭に入って来ないというか、行を間違えてしまったり、紙の本とは感覚が違うんです。公文書だって、歴史公文書は歴史資料ですから、それを読み込む際には、たぶん紙の方が読みやすいと感じると思います。もしかするとデジタルネイティブならば、平気なのでしょうか?

2021/09/28

静岡と浜松が政令市である意味って、ある?

  昨日9月27日東洋経済ONLINEに、「政令市でも若者の流出が続く「静岡と浜松」の苦悩」というタイトルの記事がでていますが、そもそも静岡市と浜松市が政令市であることが何の意味があるのかよくわかりません。

 もともと政令市って簡単に言えば、戦後に人口が多い五大都市(京都市、大阪市、横浜市、神戸市、名古屋市)に、都道府県並みの権限を与えたものなわけですが、「人口が多い」ことが主な理由なわけです。1956年の指定当時、大阪市は254.7万人、名古屋市は133.7万人、京都市は120.4万人、横浜市は114.4万人、神戸市は97.9万人で唯一神戸市だけが100万人を超えていませんでしたが、実際、県でも100万人に満たないところはあったわけですから、このくらいの規模ならば都道府県に匹敵するというわけです。ですから、63年の北九州市(98.6万人)、72年の札幌市(101.0万人)、川崎市(97.3万人)までは良いですが、福岡市(86.2万人)を先例として、「人口100万以上、または、近い将来人口100万人を超える見込みの80万人以上の人口」としたあたりが、ややおかしくなってきたのではないでしょうか。72年と言えば、翌年のオイル・ショックで高度経済成長が終わる時期です。まだそれでもその後の広島市や仙台市、千葉市、さいたま市は見込みがあったのですが、静岡市は「近い将来100万人を超える見込みがない」かつ「80万人を下回る人口」という状況で移行したわけですから、何で政令市になったのかって感じですよね。ですから、上記の記事でいろいろ言われていますが、仕方がないですよ。浜松市も基本は同じですね。周辺都市をくっつけて無理やり政令市になったわけですから。

 政令市と言っても、どのみち財政上も、行政上も問題があるんですから、静岡や浜松と同じように背伸びして政令市になった都市はかえって厳しい現状にあるのではないでしょうか。「人口が多い」ことを理由に指定されていた、本来の都市だけを、改めて指定しなおすって、無しですかね?

2021/09/27

「仁徳天皇百舌鳥耳原中陵(大山古墳) 第1堤」調査

  今日9月27日に、「仁徳天皇百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)(大山古墳)第1堤における事前調査(第2回)」についての発表がありました。10月5日から調査が開始され、12月上旬まで行われるとのことです。

 平成30年に行った調査は、前方部に近い南側に3か所トレンチを入れたものでしたが、今回は、陵墓の東側に3か所のトレンチを入れる計画のようです。前回の調査では円筒埴輪や石敷きが見つかっていますが、今回は多少位置が違うので、別のものが発見されるかもしれません。

 調査目的が、適切な保全のための遺構・遺物の残存状況の確認とされています。宮内庁は「陵墓は皇室の祖先の墓であり、静安と尊厳の保持が最も重要」と言って部外者の立ち入りを厳しく制限し、発掘調査などもほとんど行っていないのですが、あれだけ大きな古墳なのですから、もっとあちらこちらにトレンチを入れて確認しないと、どこかどうなっているか分からないですし、本当にちゃんと保全をするのならば、むしろきちんと調査をして対策を考えるべきだと思いますが。まぁ、規模を拡大して調査をするとなると、かなりの予算がかかりますし、それをもとにさらに保全整備のための工事を行うとなれば、さらにお金がかかりますから、あえて大規模な調査をせずに、小出しにしているのかもしれません。ただ、少なくともこの古墳に関しては一応世界文化遺産なわけで、エジプトのピラミッドほどではなくとも、多少なりとも、科学的な成果があった方が、より文化遺産としての価値が高まるのではと思ったりするのですが…。

2021/09/26

10月1日(金)から「伊豆急カレンダー2022」を販売

  伊豆急行開業60周年記念で、10月1日(金)から「伊豆急カレンダー2022」の販売が開始されます。

 販売箇所は、
伊豆急行線有人駅
(南伊東駅・川奈駅・伊豆高原駅・伊豆熱川駅・伊豆稲取駅・河津駅・伊豆急下田駅)

インターネット販売(伊豆急グッズオンラインショップ「SHOP 129」)別途送料が必要
10/1 10時より販売開始となります。
ということです。

 これで、オッと思ったのが、このカレンダーに使われる表紙の写真(販売案内を告知するPDFの真ん中に写っている写真)です。車体の塗装をなくした8000系の「無ラッピング列車」なんですが、これ、まさに往年の東急ですよね。まぁ、この8000系はもともと東急の車両だったわけですから当たり前なんですけど、このピカピカな感じ、よくないですか?オールステンレス車ならではの輝きですよね。鉄道好きの人によっては、外見的に特に特徴もなく、平板を組み立てただけの真四角な車体で、飾り気がない8000系はおもしろくないかもしれませんが、昔の車両が好きな私にとってはたまらんのです。
 この8000系が何で飾りっけのない真四角な車体なのかというと、高度成長に伴う大量通勤需要を背景に1969年に登場したわけですが、来たる大量輸送時代を見越して大量に製造する見込みだったため、余分なコストはかけられないという事情があったためです。ただ中身はT形ワンハンドルマスコン、静止型インバータによる補助電源装置は、量産電車としては日本初採用であり、界磁チョッパ制御は世界初の搭載という最新鋭の技術が詰まっていました。こういう歴史的な理由があってその車両があることを知るのが楽しいのですが、こういうのは何鉄っていうんですかね?

 一部千三百二十円で、この表紙と同じ写真の非売品のクリアファイルがプレゼントされるとのことなので、これは買いかなと思っています。

2021/09/25

<浜松市文化財保存活用地域計画 国認定記念シンポジウム>

  昨日9月24日の中日新聞で、「文化財で地域振興を 「浜松の未来」テーマにシンポ」と記事になっていたのを読んで、23日は所用があって、一日バタバタしていたので、うっかり見忘れていたのに気が付きました。

 浜松市のシンポジウムの案内ページから、YouTubeへ飛んでみましたら、まだシンポジウムの動画がありましたので、今日見ることができました。いつまでアーカイブが残っているかわかりませんが。

 「文化財をどのように地域振興につなげるか」がテーマだったわけですが、京都府立大の宗田好史教授の指摘のように、「市民がどう関わり、参加していくかが大切」ということが、やはり一番ですね。どこの文化財も同じですが、もともとその土地に根付いたものですから、やはりその地域の人がその文化財にかかわって、残していく努力が、地域振興につながるということですね。改めて、勉強になりました。

2021/09/24

「都立中央図書館で学ぶ!はじめてのレポート・論文作成ガイド」の改訂版が公開

  中高生世代向けの「都立中央図書館で学ぶ!はじめてのレポート・論文作成ガイド」の改訂版が、東京都立中央図書館のホームページで公開されています。

 初版が2017年に出ていて、これがなかなか良かったのですが、デザインが新しくなって、テーマ設定や情報収集に役立つツールの特徴・検索のコツなどの解説が詳しくなっています。

 個人的意見ですが、おそらく、レポートや論文を実際に書くための方法については、普通の学校の先生が指導するよりは、図書館員が指導する方が良いのではないかと思います。先生だと、文章表現とかの指導になるのではないかと思うのですが、それではなかなか書けないわけで、実際に資料を知っている図書館員なら、情報収集のやり方を指導できるので、実践的なわけです。

 中学、高校時代に、このガイドをもとにしたようなレポートや論文を書くことができれば、大学に行っても、あまり困らないだろうと思います。新しい学習指導要領に沿った学びを実践するならば、このガイドを参考にしてレポートをまとめる訓練をすると良いですね。


2021/09/23

小学校の「教科担任制」の先行導入事例からの検討

 昨日9月22日の朝日新聞EduAに、2022年から開始される小学校の「教科担任制」について、先行して導入した茨城県と、お茶の水女子大学附属小学校について取材した記事が出ています。

 どちらの事例も、「中学校の教員免許を持つ専門性の高い教員」が授業を受け持つことが、メリットとしてとらえられているように思われます。しかし、実際に高い専門性を持っている中学校の先生って、どれほどいるのでしょうか。

 「教科担任制」が取り入れられるのは、英語・理科・算数・体育ですが、そもそも英語は従来中学校になってから学ぶものでしたから、中学校の英語の先生が小学校で教えること自体が、小学校にとってはワンランク上の学習になるのはわかります。算数も、中学校では数学となり、やはり小学校の算数よりは難易度の高いものになりますから、実際に専門性が高いかどうかにかかわらず、中学校で教えるものを小学校に持ち込めば、レベルが上がることは確かでしょう。体育は、正直言って、現状は小学校も中学校もあまり変わらないような気がします。専門性と言った場合、特定競技の専門性なのか、運動全般の知識や技能の高さ、身体的なものを考慮した保健体育的な専門性なのかによって、求められる専門性が若干違うような気がします。特定競技の専門性の高さを求める児童は、スポーツ少年団や特定競技の教室に通っていると思いますし、実際それを全ての児童に教える必要性は無いと思いますが…。専門性の高さが明確に違うのは理科でしょうね。

 でも、そもそも中学校と小学校の教員免許を両方とる場合、多くは教育学部だと思いますが、正直言って教育学部では他学部で学んだ人たちよりは専門性は劣ると思います。理学部数学科出身の人と教育学部数学専攻の人では明らかにレベルが違います。教育学部の英語専攻と外国語学部の英語学科も、もちろん体育や理科だってそうしょう。そう考えると、小学校と中学校の両方の免許を持つ教育学部出身の教員が小学校で教えても、それほど高い専門性は期待できないのではないでしょうか。教育学部以外出身で中学校の免許を持つ教員が小学校で教える感じにならないと高い専門性を持つ教員が教えていると言えないような気がするのですが。でもそうすると小学校の免許を持っていない可能性が高いですが。とにかく、その辺りの点を考慮する必要はあるのではないでしょうか。

2021/09/22

伊都国平原王墓出土の「重層ガラス連珠」について

  先週末9月18、19日に行われた日本文化財科学会第38回大会で報告された「福岡県平原1号墓出土の紺色重層ガラス連珠の再検討」の内容が、朝日新聞やNHKで取り上げられ、注目されています。

 福岡県糸島市にある、弥生時代後期から晩期の5つの墳丘墓を合わせた平原遺跡の中の1号墳は、伊都国の王墓と考えられているのですが、

1.副葬品の中に武器がほとんどないこと、
2.ネックレスやブレスレットなどの装身具(アクセサリー)が多いこと、
3.中国で女性が身につける「耳とう」といわれるイヤリングが副葬されていること、

から、この墓に埋葬されているのは女性、つまり女王だとされています。その副葬品の中の青い2層構造のガラス玉が複数つながった「重層ガラス連珠(れんじゅ)」の「成分が、モンゴルやカザフスタンで出土した類似品と一致した。」と報告されたので、話題になっているわけです。
 どの連珠もナトロンという塩類を使ったソーダガラスで、アンチモン、マンガンなどの微量成分を含んでおり、同じ場所で作られた可能性が高く、ナトロンを使ったガラスはローマ帝国の領域だった地中海沿岸が原産とみられ、当時のユーラシアの東西を結ぶ交易路の中でも、中央アジアからモンゴル高原を通る「草原の道(ステップ・ロード)」を通って伝わったのはないかとされています。
 平原1号墳は、弥生時代終末期(約1800年前)に造られたもので、今回の「重層ガラス連珠」以外にも、銅鏡40枚、鉄刀1本、ガラス製勾玉やメノウ製管玉などの玉類が多数発見されていて、銅鏡のなかには直径46.5cmの内行花文鏡(ないこうかもんきょう)が5枚あるのですが、これは日本最大の銅鏡であり、また、ひとつの墓から出土した銅鏡の枚数も弥生時代としては日本一という古墳です。これらの遺物は、伊都国歴史博物館で見ることができます。
 ちなみに、伊都国(いとこく)は、『魏志倭人伝』など中国の史書にみえる倭国内の国の一つで、松浦地方と想定される末廬国(まつらこく)から陸を東南に500里進んだ地に所在するとされる国で、「有千余戸 丗有王 皆統属女王國。郡使往来常所駐」、つまり「1000余戸の家があり、代々の王が居た。皆女王国に従属している。帯方郡(たいほうぐん)の使者が往来して、足を止める所である。」とされていることから、国際的な交流拠点の一つだったと考えられている場所です。今回の報告は、正にそれを裏付けたわけです。

2021/09/21

大学入学共通テストに「情報」って、必要?

  昨日9月20日の朝日新聞に、「大学入学共通テストに「情報」が初めて出題される2025年度入試で、全国で87大学が、共通テストか個別試験、または両方で課す意向を示した」との記事が出ていました。

 「情報」って、共通テストで出す必要あるんですかね?プログラミングやデータ分析などを学ぶ「情報I」が追加されるわけですが、現在の高校で「情報」で何を教えているか、ウチの子どもの話を聞く限りでは、テストになるようなことは教えていないように感じます。ましてや、パソコンを好きで頻繁に触っているような子と、日々スマホだけの子どもとでは、分かっている内容に雲泥の差があって、学校の授業でもかなり差が出ているようですし、そもそも教えている内容が、普段パソコンを使って仕事をしている人ならば、当たり前のことしか教えていない、教えることができないような状況にある学校が多いように思われます。それを、テストして、何がわかるのか、どう評価するというのか、かなり疑問に感じます。学校現場での指導の実態をよく調査した方が良いのではないかと思います。

 まぁ、情報系の学部ならば、それなりに意味があるかもしれませんが、共通テストで出題する必要はないですよね。個別試験で十分です。

2021/09/20

日本人集団の起源についての新しい研究成果が、「サイエンス・アドバンシズ」に掲載

  9月17日付けの「SCIENCE ADVANCES(サイエンス・アドバンシズ)」VOL. 7, NO. 38に、ゲノム解析による日本人集団の起源に関する研究論文「Ancient genomics reveals tripartite origins of Japanese populations」が掲載されました。

 1991年に東大名誉教授だった埴原和郎氏が唱えた「二重構造モデル」が従来は定説だったわけですが、今回の研究では縄文人と弥生人が混血したというだけではなく、古墳時代に北東アジア由来、東アジア由来の遺伝情報が加わったという話のようです。

 近年ゲノム分析による研究が進んでおり、今回の話よりも前に「二重構造モデル」を覆すような研究が既にいくつか出ていましたので(例えば、現代人は縄文人のゲノムを10%ほどしか受け継いでいないとか、古墳時代~飛鳥時代に、おそらく東北地方において、縄文系の人々と渡来系の人々の混血が生じているなど)、今回の研究も(データのサンプル数が少ないのが若干に気になりますが)、これらにプラスして「二重構造モデル」が破綻していることの裏付けになるでしょう。

 東の端にある島国ですから、西から人々が移動してくれば、現在の日本列島に行きつくわけですから、アジア各地から人々がやってきたということは、普通にあり得るわけで、それが科学的な裏付けを得たということですね。

 国際共同研究チームによるゲノム研究は、他にもいくつかのチームで研究されてますので、今後新たな研究成果が発表されることでしょう。

2021/09/19

デジタル参考書200冊以上が月額980円で読み放題に!

  スタディプラス株式会社が、学習管理サービス「Studyplus」で、学習参考書をはじめとする電子教材が使えるデジタル教材プラットフォーム「Studyplusブック」を2022年1月より提供を開始することを発表しています。

 「Studyplusブック」では、月額980円(税込)で参考書200冊以上が利用できる「Studyplusブック読み放題」、紙版の購入で電子版を提供する「Studyplusブックコード」という2つのサービスが提供されるとのことです。

 「Studyplusブック読み放題」の提携出版社は、2021年9月時点で、以下の18社だそうです。

株式会社アルク、株式会社旺文社、株式会社学研プラス、株式会社KADOKAWA、株式会社河合出版、株式会社かんき出版、株式会社京都書房、株式会社研究社、株式会社講談社、株式会社新興出版社啓林館、株式会社水王舎、株式会社スタディカンパニー、株式会社世界思想社教学社、株式会社Z会ソリューションズ、株式会社第一学習社、東京書籍株式会社、株式会社ブックマン社、株式会社山川出版社

 出版社名を見ると高校生を対象とした感じですが、おなじみの出版社もありますので、そこそこ使えるのではないでしょうか。

 「Studyplusブックコード」は、対象となる紙の参考書を購入すると、Studyplus上で利用できる電子版(Studyplusブック教材)が提供されるサービスだそうで、紙と電子版のハイブリッドは最近見かけるようになったスタイルですね。

 「Studyplusブックコード」の提携出版社は、2021年9月時点で、以下のとおりです。

株式会社京都書房、株式会社Z会ソリューションズ、株式会社第一学習社、株式会社山川出版社

 こちらは現時点ではやや弱いですが、2022年度はさらに提携出版社を拡大予定だそうです。

 このようなサービスを利用する場合には個人で契約するのではなく、そこの生徒が誰でも利用できるように学校単位で契約するべきです(現実はやはり個人単位になるんでしょうけど…)

2021/09/18

第1回 教材化ワークショップの成果物、公開

   TRC-ADEAC株式会社主催で7 月 24 日に開催された第1回ワークショップおよびその後の「モクモク会」(有志での教材化の続きをまったり議論しながらやりましょう会)の成果として作成された成果物(教材)が、TRC-ADEACの特設サイト・教材アーカイブにて公開されています。

 これらの教材は、学校の先生や学校関係者と、図書館・博物館・美術館・文書館・資料館・公民館・大学・企業などの関係者が一堂に会し、多様な資料を学校の授業で使える教材にしようとして作成されたものです。

 そもそも、MLAを上手に使えば、学校教材など、いくらでもできると思うのは、おそらく両方の組織にかかわった経験のあるものだけで、MLAの人間は「おもしろい資料があるんだけどなぁ」と思うだけでそれを教材化する発想が無いか、あってもどうしたら良いのかわからないという感じでしょうし、一方学校の先生方は、そもそもMLAに教材化できそうな資料があるということをあまりよく知らないということが多いという状況でしょう。ですから、このような企画は双方にとってプラスになるのです。ましてや、今後デジタル化が進んでいくわけですから、こういうものが増えていくことが期待されます。

 今回公開された教材コンテンツは、以下の9つです。

・1班作成教材:「地域と時代をつなぐ九十九里のいわし漁 〜この写真の気になるところはどこかな?〜」

・2班作成教材:「近世の百科事典を読み解く 〜江戸時代の農村と大名〜」

・3班作成教材:「絵画資料から考える江戸時代の貨幣制度 〜導入として〜」

・5班作成教材:「近世の道具から見つめる人々の文化性・精神性 〜国語と社会をつなぐ教科横断的な学び〜」

・oi.教材 eg.1: 「複数の資料を比較して「問い」を立ててみよう 〜【キュレーション学習】の導入教材〜

・oi.教材 eg.2: 「なぜ彼らはここに集まっている? 〜義民が駆けた背景から江戸 260 年の体制に迫る〜

・oi.教材 eg.3: 「身近な地域の広告資料から「問い」を立ててみよう 〜日独伊軍事同盟期の国民生活〜

・oi.教材 eg.4: 「翻刻機能で段階的☆地域当てクイズ♪ 〜池とうどんとオリーブとわたし〜

・oi.教材 eg.5: 「旅行談から地域の産業と交易の歴史を考えよう 〜筆に尽くしがたしな繁栄ぶり〜」

 どれも、なかなかおもしろいです。これらの教材は、申請などの手続きを要することなく、ダウンロードするなどして教育目的で使用して良いそうなので、興味のある方は、ぜひ試してみてください。

2021/09/17

朝日地球会議2021、セッションの配信時間確定

  10月17日(日)~21日(木)の5日間の予定で開催される「朝日地球会議」2021ですが、今日9月17日、各セッションの配信時間が決まりました。

 個人的には、マイケル・サンデル氏が登壇する10月17日の「パネル討論 : ポストコロナ時代の人類と社会~いま考える「新しい知」」が一番の目的で、これが14:10~15:10です。

 もう一つ気になっていたのが、10月20日オードリー・タン氏の「対談 : 台湾、デジタル、民主主義」で、これが19:25~20:25です。

 とりあえず、この2つのセッションの時間がわかったので、最低でもこの2つは見ます。コロナのせいで今年もすべてオンライン開催なのですが、こういうときだけは、コロナ禍であることが逆に幸いです。ちなみに、参加の申し込みは10月15日までできます。もちろん無料です。

2021/09/16

定規+分度器+コンパス=ベスト定規

 9月14日の朝日新聞に、一つの定規に2種類の三角定規と分度器やコンパス機能も加えた「ベスト定規」なる商品の紹介が出ています。

 「直定規に分度器、コンパス、三角定規の機能を持たせた多機能定規で、一角が60度になっているほか、30度や45度などの目盛りがついていて、分度器を使わずに5°、10°、18°、25°、115°、120°の角度が描け、コンパスなしで円が描けて、三角定規を使わずに、30°、45°、60°の角度が簡単に描け、平行線も引くことができる」

という商品で、愛知県の工業高校の元先生が開発したとのことです。

 パッと見、なんてことはない定規に見えるのですが、小さいところにいろいろな工夫がなされていて、よくこんなものを思いついたなぁと感心してしまいました。小さなところに、いろいろと詰め込むのは、日本のモノづくりらしいですね。

 豊橋市シティープロモーション認定事業になっている、豊橋のモノづくりを応援するキャラクターとして2016年スタートした豊橋工専高校模型部(もけ部)のコラボ商品となっているとのことなのですが、アニメキャラってところはいかにも今時ですが、こういうのもありだと思いました。モノづくりは、日本の原動力です。このような感じで、再びモノづくりが盛り上がってくれると、元気になれると思います。

2021/09/15

早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)、2021年10月1日に開館予定

  昨日9月14日から、事前予約が始まっています。

 この文学館、村上春樹ライブラリーの通称からしても、ハルキストにとっては待望の資料館でしょうが、建築に興味のある人にとっても、早稲田キャンパス旧4号館が隈研吾氏のリノベーションを経て大きく様変わりした姿が注目に値するのではないでしょうか。

 その意味では、10月1日から開催する展示会、「建築のなかの文学、文学のなかの建築」も興味深いですね。

 また、カフェも気になります。早稲田の学生さんが主体で運営される「オレンジ・キャット」。まだホームページには、メニューやプロダクトは出ていませんが、Twitterで情報が流されていますので、メニューの情報とかは出てくるでしょう。

 10月1日は、現状で行けば緊急事態宣言明けの予定ですが、関東近県の方は予約しておいて、行く準備をしておいても良いでしょうね。静岡からですと、まだ10月はちょっと躊躇しますが…。

2021/09/14

ヤマハ デジタル教材「うた授業」、無料公開

 9月13日から、新型コロナウイルス感染症の対応が長期化する中での児童、生徒への学習を支援するため、ヤマハの「Smart Education System」で販売している小学校向けデジタル音楽教材「うた授業」の一部が無料公開されています。すでにソプラノ・アルトリコーダー用の教材も無料で公開されていますので、練習するにはちょうどいいんじゃないでしょうか。

 今は、こんな便利な教材があるんですね。昔は、音楽教室でひたすら繰り返し繰り返し、先生のピアノに合わせて歌う練習をしていたのに…。

 「うた授業」では、オカメインコのピッチと、ネコのビートが教えてくれるようになっていて、小学生の、特に低学年の子どもは楽しくできて、良いんじゃないでしょうか。

 リコーダーの方も、アルトリコーダーとソプラノリコーダーの2つがあって、こちらも音楽の妖精リコどんと、その友達のりこっちというキャラクターが進行してくれます。昔はなかなかうまくできなくて、泣きながら練習していたことを思えば、いい時代になったものです。

 とりあえずは10月31日までということですが、コロナの具合によっては、延長する可能性もあるようです。

2021/09/13

国立映画アーカイブで、1923年の映画『關東大震大火實況』が見れます。

  9月1日に公開となっていたのですが、すぐに見れなかったので、紹介できずにいたのですが、やっと見れたので、遅ればせながら、紹介します。

 『關東大震大火實況』という記録映画ですが、震災直後によくぞこのような記録を取っていたものですね。非常に多くの情報が盛り込まれていて、当時の状況が非常にリアルにわかります。推定された撮影場所や撮影された事象を表すシーンによって分類されたクリップの動画とともに、推定された撮影場所や推定根拠となった資料などの詳細も見ることができます。これが見られるようになったのは、大変すばらしいことです。デジタルアーカイブの真の価値が発揮されています。

 この関東大震災映像デジタルアーカイブでは、今後も2023年9月1日までにかけて、『関東大震災実況』(日活、1923年)『大正拾弐年九月一日 猛火と屍の東京を踏みて』(ハヤカワ藝術映画製作所、1923年)『帝都大震災 大正十二年九月一日』[別題:大震災と三井](製作会社不詳、 1923年)などが公開される予定とのことです。

2021/09/12

シンポジウム「文化財の保存と活用がつむぐ歴史都市・浜松の未来」がライブ配信に変更

 9月23日に開催が予定されていた、浜松市文化財保存活用地域計画の認定を記念したシンポジウム「文化財の保存と活用がつむぐ歴史都市・浜松の未来」が、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の期間延長が決定したため、YouTubeによるライブ配信となりました。

 浜松市文化財保存活用地域計画は、磐田市とともに、7月16日に静岡県内で最初に文化庁から認定を受けて注目されているので、シンポジウムも気になっていたのですが、参加申し込みについて、当初は定員50人で抽選となっていたので諦めていたのですが、YouTubeによるライブ配信になったので、スマホでも見ることができます。

 また、浜松市文化財保存活用地域計画の内容を周知するため、YouTubeに紹介動画を公開していて、計画書を読むよりも、この動画を見た方がわかりやすいので、おススメです。

 文化財の保存と活用に関しては、過日世界遺産になった「北海道・北東北の縄文遺跡群」も今後注目されますが、世界遺産「富岡製糸場」は、コロナ禍の影響で、見学者数が大幅に減少していて、施設の維持管理のため積み立てた基金が今年度で底を突く見通しとなってしまっていて、客足が回復しなければ、老朽化が進む施設の保存整備への遅れも懸念されるという状況になってしまっているようです。各地で同様の問題が発生しているわけですが、今のところこれといった解決策は考えられないですが、浜松市のシンポジウムのなかで、何かアイデアのきっかけになるようなことがあれば良いのですが。

2021/09/11

「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」

 少し前になりますが、8月25日に総務省情報通信政策研究所から公表された、「インターネット、ソーシャルメディア等のインターネット上のメディア、テレビ、ラジオ等の情報通信メディアについて、利用時間の長さ・時間帯、利用率、信頼度等を継続的に把握し、新聞、雑誌等の情報通信メディア以外のメディアを含め、メディア間の関係や利用実態の変化等を明らかにすることを目的として」調査された報告書です。

 我が家の子ども達が、自分が子どものころに比べれば、明らかにテレビを見ていないなぁと、常々思っていたので、ちょっと気になって見てみたのですが、

○ 「インターネット利用」の平均利用時間が、平日、休日ともに各年代で増加。特に、10代及び20代の平均利用時間が長い傾向。

とありましたので、あぁ、やっぱりねと思った次第です。

○ 「いち早く世の中のできごとや動きを知る」ため、10代から40代では「インターネット」、50代及び60代では「テレビ」を最も利用。

○ 「世の中のできごとや動きについて信頼できる情報を得る」ため、20代を除く各年代で「テレビ」を最も利用。「新聞」は、年代が上がるとともに利用する割合が高くなり、50代及び60代では「インターネット」を上回る水準。

○ 「趣味・娯楽に関する情報を得る」ため、各年代で「インターネット」を最も利用しており、10代から30代で80%を超過。

○ 「情報源としての重要度」は10代から30代では「インターネット」、40代から60代では「テレビ」が最も高い重要度。

○ 「メディアとしての信頼度」は30代から60代では「新聞」が最も高く、10代では「テレビ」の信頼度が「新聞」よりも高い。

 我が家の70代の親は、情報源はほとんどがテレビですね。字を読むと目が疲れるからということで、親は新聞はほとんど読んでいないですね。

 子どもたちの情報源は、インターネット以外何かあるのかと思うくらいどっぷりです。

 自分はテレビも見ますし、新聞も読みますので、確かにそこからの情報もありますが、Yahooニュースを見ることが多いので、やはりインターネットからの情報は多いですね。あと、速報性という点ではTwitterですね。コロナ禍以降、テレビは基本的に娯楽番組(旅番組か、登山とかキャンプとかの番組か、料理番組ってあたり)以外は見ていないですね。テレビのニュースは集中してみるわけでもなく、天気予報は知りたいのでなんとなくついていますが、おおざっぱに話をつかむだけで、基本的には信頼していませんので、重要ではありません。この点では新聞の方がややましかなぁと思っていますので、確かに信頼度はテレビよりは高いと思っていますが、程度の問題ですね。何があったのかを知るだけならば、地元の新聞は確かに重宝しますね。その意味でも、個人的にはテレビよりは新聞かなぁと思います。

 これだけインターネットが普及して、ニュースなどはテレビではなく、インターネットで見れますし、コロナ禍の影響もあって、今まで以上にインターネットに対する依存度は増しているんでしょうね。

 


2021/09/10

『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』の発売が決定!

 福井県立図書館のウェブサイトで公開している「覚え違いタイトル集」が、『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』として書籍化されるとのことです(『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』の発売が決定しました)。

 以前から(と言っても、カレントアウェアネスで「福井県立図書館「覚え違いタイトル集」ができるまで」を読んだ時からですが)、「こういうウロ覚え、あるよね。」って感じの覚え違いタイトルが並んでいる福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」を、おもしろがって時折眺めていたのですが、これが10月20日に講談社から出るとのことで、買ってみたいなぁって思ってます。この手の「業界の裏話」的な本って、おもしろいですよね。

 「覚え違いの裏話、司書はどのようにして正しい本を探し出すのか、レファレンス(図書館での調べもの)など、図書館の秘密がたくさん詰まった本となっています。」と、出版案内のチラシには書いてあるのですが、「覚え違いの裏話」って、何でそんな風に間違えていたのかっていう話なんですかね?そうだとすると、ちょっと表現は大袈裟ですが、人間の記憶違いに関するデータ集的なものにもなるのではないかと期待していますが、そういう話だと良いのですが…。

 

2021/09/09

「教員の研修履歴管理システム」なんて、いらない!!

  今日9月9日のヤフーニュースで、8月末で締め切られた2022年度概算要求に文部科学省が、「教員の研修履歴管理システム」構築の調査研究費を盛り込んでいるというのが出ています。「教員免許更新制」の「発展的解消」策として打ち出されたものだということですが、正直言って、こんなもの必要ありません。

 「公立学校の教師に関しては任命権者や服務監督者、学校管理職も把握できるようにし」て、「可視化された研修成果を基に教師との「対話」を行い、受講を奨励するよう義務付けることを求め」るもののようですから、まさに徹底した管理システムです。こんな形で管理される中で、意味のある研修が受けられれば、それでもまだ許せなくもないですが、おそらく免許更新制の時の講習受講と同じで、やる意味を感じられない内容の義務的な研修の可能性があるのではないかと思います。

 教員の研修は、教員自身が主体的に行うものでないと、プラスにはならないでしょう。「教員の研修履歴管理システム」なんかで、管理された中で行う研修など、やるだけむしろマイナスになってしまうのではないでしょうか。そんなものが無くても、意味のある研修が行えることを、現場の先生方が文科省に示してくだされば、一番良いのですが…。

2021/09/08

「学校デジタル図書館」を推進するキャンペーン!

 今日9月8日、日本電子出版協会(JEPA)が、「学校デジタル図書館」キャンペーンを開始し、特設ウェブサイトをオープンしました。

 全国どの小中学校でも使える「学校デジタル図書館」を国主導でつくりましょう。

 これが、日本電子出版協会(JEPA)の提言なんですが、要は、小中学校の生徒や先生向けに出版された多様なデジタル本を揃えた小中学校向けのデジタル図書館を、クラウド上に国が整備して作るように働きかける動きです。

 確かに、クラウド上にあれば、インターネット環境さえあれば、だれでも、いつでも、どこからででも閲覧することが可能になりますし、学校の規模による蔵書量の格差解消にもつながり、1つあれば良いのですから、集中投資できますし、管理やセキュリティの問題もきちんと対応できます。

 GIGAスクール構想で1人1台端末となっているわけですから、それをうまく活用することにもつながるわけです。

 やはり新しい学びを実現するためには、自ら学ぶ際に利用できる資料が欲しいわけですから、図書館が重要な役割を果たすことになります。それを実現するためにも、デジタル図書館が必要になるわけで、本来は文科省が率先して動いていくべきものだとは思いますが、最終的には、それを実現できれば良いので、とりあえずはこのキャンペーンをシェアします!


2021/09/07

歴史学者の色川大吉さん死去

 今日9月7日、東京経済大名誉教授の色川大吉さんが、老衰のため、お亡くなりになられましたが、96歳ですから、大往生ですね。

 我々、近代史を学んできた者にとって、色川先生と言ったら、何と言っても、「五日市憲法」ですね。丹念なフィールドワークや資料調査で、東京・多摩地域の自由民権運動をテーマに歴史を掘り起こしたその研究方法について、色川先生の研究仲間で、一緒に調査研究をされていた先生から、直接教えを受けたこともあり、「五日市憲法」発見のエピソードを聞いた時には、ものすごい衝撃を受けました。

 また「活動する歴史学者」の異名を持つほど、市民運動や様々な分野でご活躍されていた先生でしたので、今回のコロナ禍で、いっこうに近代史研究者の声が聞こえてこない現状を、どのように感じられていらっしゃったのか、色川先生ならば何かされただろうと思うと、大変残念でなりません。我々はまた、一人、惜しい方を失ってしまいました。

2021/09/06

臨時休校中「学習に不安」半数超 静岡・児童生徒への学テ調査(毎日新聞より)

 今日9月6日の毎日新聞の記事ですが、「不安を感じた児童生徒が平均を上回った背景の一つに情報通信技術(ICT)を活用する機会が少なかったことがありそうだ」としていますが、これって県教委の認識ですかね?その後の部分に「県教委は「(ICTの)導入直後で十分に機器を活用できなかった。今後、活用の頻度が上がるはずだ」と説明した」とありますので、おそらく、そうなんだと思いますが、それってどうなんでしょうか?

 そもそも学校からの指示が十分だったとは言えなかったのが、一番大きかったのではないかと思います。正直言って、ICTは学校の先生自体が不慣れで、宝の持ち腐れ状態になっているような感じがしますが、それを使わなかったから不安に感じたのではなく、それを活用できない先生に不安を感じているってことなのではないでしょうか。ですから、活用頻度が上がったところで、何がどうなるというわけではないような気がしますが。使うことに意義があるのではなく、それを活用して実のある学習ができなければ、子どもたちの不安は解消されないと思います。県教委の認識は少しおかしい感じがします。

 同じように、「県教委が課題としたのは「地域や社会をよくするために何をすべきか考えているか」という質問に対する児童生徒の考え方。肯定的な回答は47・6~51・0%にとどまった。一方、「地域の行事に参加しているか」は「あてはまる」「どちらかというとあてはまる」が64・4~66・7%。二つの質問で前向きな回答の差が開いており、県教委は行事の参加が地域の将来を考えることにつながる方策を検討する。」という部分ですが、これは静岡県内でも地域差がかなりあるはずです。静岡県って、他県に比べれば、3県分くらいありますし(伊豆、東部中部、西部くらいのくくりのイメージですが)、市町によっても、また市町のなかでも地区によって、それぞれの地域と子どもたちとのかかわり方が違うはずです。それを一概に「行事の参加が地域の将来を考えることにつながる方策を検討する」のは、明らかに認識が間違っています。まぁ、県教委にいるような方は、仕事熱心な方が多いですから、そもそもご自身がそれぞれの地域とかかわっていない、そのような時間を持てないでいるので、地域の実情を知らないのではないでしょうか。正直言って、おそらくトンチンカンな方策が出てくるのではないかと思っています。まずは県教委の方がたが、それぞれの地域をじっくり歩いて、現状を知ってから検討しないとダメですね。ただ、現状を知ったら、方策を検討できなくなるかもしれませんが。

2021/09/05

「諏訪原城」限定御城印

  島田市にある「諏訪原城跡」の周辺の雑木等を伐採して、景観を良くしようとする「家康が見た絶景が見たい!」プロジェクトが、島田市観光協会と春風亭昇太師匠を隊長とする「諏訪原城応援隊」とのタイアップで、クラウドファンディングが8月1日から実施されていますが、このたび、返礼品として「諏訪原城」の字を昇太師匠が執筆し、家紋の選択や色使い、配置バランスなど、師匠が細部にこだわって作成した特別な御城印ができたようです。

 御城印がもらえるのは、先着限定400名で寄付金5,000円の限定御城印コース先着限定50名で寄付金8,000円のお茶セットコース(御城印以外に諏訪原城域内に茶畑を持つ「諏訪原園茶舗」のお茶のセット付)、先着限定50名で寄付金12,000円の応援隊イベント参加コース(御城印以外に諏訪原城応援隊イベントへの参加券付)の3コースです。応援隊イベント参加コースのイベントは、令和3年11月21日(日)に開催予定の諏訪原城応援隊とめぐる「諏訪原城ガイドツアー」です。諏訪原城応援隊には日本城郭協会理事の加藤理文さんがいらっしゃいますので、かなり詳しいお話を聞けることは間違いないです(加藤さんは大先輩ですが、親しくさせていただいていましたので、加藤さんの知識の深さは知っています)。

 クラウドファンディングは9月30日までということのようですが、御城印って今からでも間に合うのかな?


2021/09/04

「第3回 全国未成線サミット in 浜田」、佐久間線も参加予定

 11月13、14日の開催予定の「第3回 全国未成線サミット in 浜田」、初日の13日の全国未成線サミットで静岡県浜松市の「佐久間線」も活動事例が発表される予定になっています。

 「佐久間線」は、旧国鉄二俣線の遠江二俣駅(現在天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅)と現在のJR飯田線中部天竜駅を結ぶルートで、鉱産物と林産物の輸送が目的で、1967年7月12日に総工費81億円の予定で建設を開始しましたが、1980年国鉄再建法により工事が凍結、工事そのものが中止されました。

 現在は船明ダム湖に架橋予定であった第二天竜川橋梁の橋脚が、歩行者・自転車専用橋「夢のかけ橋」として道の駅とともに整備され、またトンネルを農産物栽培、ワイン倉庫、地震観測用地として活用しているのですが、佐久間線は第1回サミットから参加しているので、近いうちにぜひは浜松で全国サミットを開催して欲しいですね。佐久間線は約30キロの予定でしたので、全部は無理だとしても、その一部でも散策できると楽しいだろうと思います。

 初日のサミットは新型コロナの感染拡大に備え、YouTubeでのライブ配信も予定しているとのことなので、サミットの様子を見ることができると思います。他の地域の未成線についても知ることができて、(鉄道マニアにとっては)良い機会だと思います。

 

2021/09/03

令和3年度全国学力・学習状況調査の結果の公表

  8月31日に、5月27日に実施した令和3年度全国学力・学習状況調査の結果が公表されています。

 新聞では、「昨年3月からの一斉休校の期間の長さが学力に与えた影響は見られなかった」などの言葉が出ていますが、無いわけないですよね。仮に影響が無いならば、学校の存在価値が無いということですし、結果の分析が現実の状況をふまえていない感じがしますね。

 対象が小6と中3なので、できる子にとってコロナによる休校は、自分なりの計画で勉強ができて、かえって良かったという状況だと思います。都市部ではこの部分に学習塾の勉強が入ったのではないかと思います。

 また、高学歴・高収入など社会的・経済的に有利な親は子どもの学習サポートを行い、そうでない家との格差が大きかったと思います。従来から言われている、親の学歴や収入によって子どもの学力や学習習慣に格差がある傾向が、今回改めてはっきり出ているように思います。おそらく、従来以上に子どもの学力差がついてしまっているのが現状だと思います。

 ただ、オンラインのおかけで、地方よりも都市の方が有利であるという状況は、やや縮まったのではないかと思われます。

 結局、やる子はやってより伸び、やらない子やできなかった子との差が開き、公立よりは私立の方がサポートが厚く、親がサポートできた子どもは問題が無かったというのが、現状ではないのでしょうか。まぁ、かなり以前から、学力格差は大きい状況ではあったのですが、改めてそれを感ぜざるを得ない状況であるということでしょう。本来ならば、というか、昭和感覚ですと大問題なのですが、平成という時代に揉まれた現代においては、見えない格差があることは実感として感じているので、納得してしまうのでしょうね。ただ、本当は今後に向けてなんとかしておかないといけないと思うのですが。でも、肝心の文科大臣のコメントが、これでは……。

2021/09/02

静岡県立中央図書館の貸出カードがスマホ表示に!

 昨日9月1日から、静岡県立中央図書館の貸出カードがスマホで表示できるようになりました。利用者サービスのDX化の第1弾なんだそうです。最近よく耳にするDXとは、Digital transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で、県立中央図書館では、「ITの浸透が人々の生活をより良い面で進化させること。」と定義していますが、まぁ概ねそんな感じです(DXの定義は、実際にはいくつかあって、大きく言えば、広義のDX(社会的文脈のDX)と、狭義のDX(ビジネスにおけるDX)があるのですが、まぁ今日はDXの話がメインではないので省略します)。

 登録すると、利用者番号がバーコードで表示されるようですが、簡単に言えば、コンビニとかでPayPayあたりで支払いをしようとする際に、バーコードを表示する、あんな感じですね。

 まぁ、スマホ一つで用が足りるのは楽ですが、カードをただ媒体変換しただけだよなぁ。この程度のことなら、別に貸出カードでも良いような…。これが県内どの図書館でも借りれるようになるとかだったら進化って思えますが、薄いカードをスマホ表示にすることで物としては分厚くて大きくなっているのが進化なのかなぁ…。

 とりあえず、これが第1弾で、10月1日には第2弾が予定されていて、さらに第3弾もあるようなのですが、さて、どんなのが出てくるのでしょうか。


2021/09/01

株式会社プラネットの「図書館利用に関する意識調査」の結果

  8月25日に株式会社プラネットが配信している『Fromプラネット』 第163号で、図書館利用に関する意識調査の結果を発表しています。

 いくつか気になった項目を拾ってみます。

 図書館の利用経験は、4分の3が“利用経験”ありで、性年代別では、20代男性の59%を除き7割を超えており、特に50代と70代以上の女性では8割を超えています。男性では50代以上で70%台前半にとどまるということで「図書館ユーザーは壮年~高齢層の女性が中心」という結果になっています。自分が利用する際に、壮年~高齢層の女性って、あまり見たことがないので、おそらく都市部ではそうなんでしょうね。都市ですと、公共図書館が歩いていける、もしくはバスの本数が多くて、バスで簡単に行けると場所にあるんだと思います。地方ですと、バスはあまりないので、自転車とか車で行く感じですので、どちらかというと学生や子ども連れのお母さんが多いイメージですね。

 どの年代の時に図書館を利用したかは、「社会人」が約8割と最多、次いで「中学・高校生」が半数で、「社会人になり、仕事の資料探しなどで利用する機会が増えることなども背景にありそうです。」ということですが、これも、中高校生ってのは納得ですけど、社会人が仕事の資料探しで図書館に来るって、あまりピンと来ないですねぇ。

 図書館の利用頻度は、「年に1回未満」39.3%、「週1回以上」9.1%、「~月に1回」25.7%と二極化というのは、そうだろうと思います。使わない人は何年も行ったことがない、それこそ学生時代に行ったきり、次は子どもと一緒みたいな人は多いだろうと思います。

 「借りる」の比率が最も多いのは“専業主婦/主夫”で、84.1%、逆の結果となったのが“会社役員・経営者”。「借りる」は64.0%と職業別で最も低い。主婦/主夫は、間違いなく節約志向ですね。逆に会社役員・経営者は、本は必要経費と考えている可能性が高いので、買ってしまうんでしょうね。

 学生は「閲覧室で勉強や仕事をする」、定年退職は「新聞を閲覧」が全職業のなかで最も高い。確かに新聞コーナーはどこの図書館に行っても、ご年配の男性が多いですね。それもほぼ毎日同じメンバーだったりします。まぁ、図書館が近ければ、私もそうなりそうですが、残念ながら、一番近い図書館でも車で10分くらいかかる距離なので、めんどくさくて毎日は行かないでしょうね。歩いて行ける距離ならば、散歩がてら行くんでしょうけど。

 「書店によく足を運ぶ人は図書館の利用頻度も高い」って話があります。書店と図書館では行く目的が違うと思うので、関係がありそうで、そうでもないのではと思っていたのですが、やっぱり本好きはどちらにも頻繁に行くってことでなんですね。

 今回は、いくつか拾ってコメントしましたが、学問的にキチンと分析すれば、現代社会の一つの傾向が見えるのではないかと思いました。案外おもしろい調査結果です。