続・人間老いやすく、学成りがたし: 「新千葉県立図書館・県文書館複合施設整備計画」の公表

2021/09/29

「新千葉県立図書館・県文書館複合施設整備計画」の公表

  千葉県立図書館の「共通のお知らせ」欄に、今日9月29日に出たのですが、実際の公表は21日でしたが、見落としていました。

 何故、千葉県のことを取り上げるのかというと、千葉県は2017年に歴史公文書の誤廃棄があって(実際の現物廃棄は2016年3月で、公表されたのが2017年4月)、大騒ぎになり、その後専門職員を採用したという経緯があり、つい先日にも公文書館に関するシンポジウムで千葉県の話題があったばかりですし、誤廃棄の問題は他人ごとではなく、いつ他のところで起こってもおかしくない昨今ですから、今回の新しい文書館(図書館との複合館)計画は、関係者にとっては注目されることなのです(誤廃棄の詳細については、宮間 純一「千葉県文書館収蔵公文書の廃棄・移動をめぐる問題に関する報告」『アーカイブズ学研究 』No.26 (2017.6)。

 「新千葉県立図書館・県文書館複合施設整備計画」を見ると、新施設は、県立中央博物館のある県立青葉の森公園内に作られて、まさにMLA連携のスタイルをとるようですね。千葉県に関する文化情報資源が一か所にまとまるというのは、利用者にとっては大変便利ですので良いのですが、最寄駅の京成千原線千葉寺駅から徒歩約20分って、実際の現場を知らないので何とも言えないですが、結構歩きませんか?千葉駅からだと、千葉中央まで歩いて、そこから京成千原線で2駅のようですので、この部分はそれほど遠くはないと思いますが(そもそも広い土地が街の中にあるわけがないですから)。ただ、これは大した問題ではないです。

 一番気になったのが、収容能力で、文書館書庫が50万冊(図書館書庫は205万冊)、面積は公文書書庫が750㎡(集密書架(延長 7,483m)を設置できる前室付の書庫)、古文書書庫が770㎡(集密書架(延長 7,705m)を設置できる前室付の書庫)となっています。現行の文書館の収容能力25万冊に比べれば倍にはなっていますが、これは何年でいっぱいになる計算なんでしょうか。そもそも先の誤廃棄問題は、保管場所の狭隘が発端だと聞いていますので、このスペースではそれほど経たないうちにいっぱいになりそうな気がします。歴史公文書は永久保存のものですし、公文書が発生する限り増え続けます。おそらく公文書のデジタル化を考えて、紙文書は今度増えないとの考えもあるかと思いますが、保存の観点では現状デジタルは完璧ではありません。保存を考えるならば、現状は紙に勝るものはありませんから、本当に紙で残さなくても大丈夫なのかは、まだはっきり分からないのが現状です。

 同じことは図書館にも言えることで、今後電子書籍を増やそうという動きですが、これも紙の本は無くても良いのか。個人的に本を読むのは電子ではダメですね。何が違うのか、科学的な理由はわかりませんが、PDFを含むパソコン等で読む文書は、なかなか頭に入って来ないというか、行を間違えてしまったり、紙の本とは感覚が違うんです。公文書だって、歴史公文書は歴史資料ですから、それを読み込む際には、たぶん紙の方が読みやすいと感じると思います。もしかするとデジタルネイティブならば、平気なのでしょうか?

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