続・人間老いやすく、学成りがたし: オンライン授業の拡大を妨げる家庭のIT環境格差(『ニューズウィーク日本版』より)

2021/10/11

オンライン授業の拡大を妨げる家庭のIT環境格差(『ニューズウィーク日本版』より)

  10月7日付けの『ニューズウィーク日本版』に、教育社会学者舞田敏彦氏の上記タイトルの論考が載っています。元ネタは、御本人の9月1日付のブログのようです。

 今年の『全国学力・学習状況調査』の中の、「2020年4月以降の臨時休校中、家庭でのICT(情報通信技術)学習に際して支障となったことについての質問」への回答結果をもとに、「全国的に各家庭でのPC端末、通信環境の不足がオンライン授業の支障となっていて、都市部と地方での格差も大きい」としています。具体的には「家庭の端末(PC等)の不足、家庭の周辺機器(カメラ等)の不足、家庭の通信環境(無線LAN等)の不足」が、公立・国立・私立に分けると、公立が多く都道府県別による地域による差も大きく、特に地方で高い傾向にあり、地方の郡部では、オンライン学習に必要なリソースの普及率も低そうというものです。

 ある意味、想像通りなのですが、これでは文部科学省のGIGAスクール構想も、それを受けとめる家庭環境が不十分な状況では、どの程度うまくいっているのか疑問ですね。

 おそらくスマホならば、PCよりは保有率も高い可能性があるのではないかと思うのですが、本格的なオンライン学習となると、ある程度画面が大きい方が良いですから、タブレットやノートPCの方が良いですので、そうなるとやはりそれを使いこなす技術が必要ですし、Wi-fiがしっかりしていないとうまく授業が受けられないですし、いろいろと問題が出てくるわけです。また子ども専用にできる端末が家庭にあるかということもあります。私の場合は昔からPCをいじってきましたから、家には数台のPCがあり、メシュWi-fiを導入してあって、普通に使用するには全く困らない程度の知識はありますが(逆に私以外の家族は、子どもも含めてほとんど分からず、100%父任せなのですが)、すべての家庭がそうではありませんから、ちょっとしたことで、学習ができないと状況になってしまうのでしょう。問題を解決することはなかなか難しいですが、岸田首相の言っていた「中間層の所得拡大」が実現しないとその対応は厳しいでしょう。ただ、その方法が「分配機能の強化による」ものではダメですね。「稼いで所得が拡大する」のでなければ、そもそも資本主義ではないですから。国全体が豊かになって、中間層の所得が拡大するようにするのが、「新しい資本主義」なんじゃないのかなぁ。


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